私たちは1分間に約数十回ほどの呼吸をして酸素を体内に摂り込み、生命を維持しています。酸素は体内を巡り、最終的には水素と結合して水となって体外に排出されます。しかし、酸素の一部は正常に水素と結合せずに不安定な状態で体内に残ります。これを「活性酸素」といいます。活性酸素は細胞膜を構成する脂質を酸化させて、一部は有害な過酸化脂質を生成します。この過酸化脂質が蓄積していくと、身体の細胞組織を傷つけたり、壊死させたり変異し、これが「病気」として発症する原因となるのです。
活性酸素は抗酸化物質(活性酸素を消去する物質)によって中和されますが、様々な要因によって体内で活性酸素が大量発生することがあります。
【活性酸素の発生原因】

【抗酸化物質で活性酸素を食い止めよう】
活性酸素の攻撃から身を守るためには「抗酸化物質」(スカベンジャー)が必要です。これは体内で作られる酵素と、体外から摂り入れる物質の2種類があります。下のグラフは抗酸化物質の一つであるSODの体内濃度と寿命をグラフにしたものです。この2つは比例しており、抗酸化物質が多いほど、長生きできると考えられます。

【体内で作られる酵素】
酵素とは、生体で起こる化学反応を触媒する物質です。食物を吸収されやすい物質に分解したり、エネルギーを生成する際に化学反応の組み合わせをコントロールします。その化学反応を起こすために、各器官では酵素が作られています。体内で作られる抗酸化物質も酵素の一種で、活性酸素と結び付いて無害の物質に変化させる働きがあります。
【体外から摂り入れる物質】
抗酸化物質は、様々な栄養素にも含まれています。例えばビタミンC、ビタミンE、βカロチン、ビタミンB群、ミネラルなどが挙げられます。この他にもポリフェノール、コエンザイムQ10、カテキン、メラトニンなども活性酸素の酸化を抑える働きがあります。また抗酸化物質として体内で作られる酵素の原料はたんぱく質です。体内で作ることのできない必須アミノ酸は、日常の食事からバランス良く摂取する必要があります。また酵素の生成には、ミネラルも重要な役割を担います。銅、亜鉛、マンガンは抗酸化物質の酵素であるSOD成分です。
【抗酸化生活を送るために】
抗酸化物質を摂取するには、普段の食事に気をつけながら、サプリメントを利用することが賢明です。ただし、どんなに良い栄養素を摂取しても、細胞間の情報伝達によるコミュニケーション無しでは、それを利用することが困難となります。むやみにサプリメントを大量に摂取するのではなく、細胞のアンテナである糖鎖(糖鎖栄養素)、栄養吸収の触媒になる細胞膜(リン脂質=レシチン)との並行摂取が、栄養摂取を円滑に進め、活性酸素に立ち向う抗酸化物質を効率良く生成し、健康の維持増進に役立つのです。
ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュース Vol.43 掲載記事








