クリニックニュース

2026.06.10更新

 健康な生活を送るためには、私たちの体の機能や精神状態を制御している「脳」の部分が重要となります。病気の原因として9割近くが、何らかのストレスによるものだという発表もありますが、ストレスがかかると、脳内ではそれに対抗しようとして、様々な指令を行い続けます。人間の体には、環境が変化しても脈拍や血圧、体温などを一定に保つ働きが備わっています。生命を維持するための機能調整を行う「自律神経」、ホルモンの分泌を司る「内分泌系」、外部からの異物から体を守る「免疫系」の3つがバランスの良い状態(ホメオスタシス)を保っている必要があり、その指令も「脳」と「腸」がコントロールしています。しかしストレスが加わることで、脳で行う情報処理が忙しくなってしまい、この3つの指令に滞りが生じ、バランスが崩れ、病気を引き起こす要因が生まれてしまうのです。

ホメオスタシス

【神経細胞に着目!】
 ストレスがかかっても、脳の情報伝達がスムーズに行われていれば、ホメオスタシスのバランスは崩れにくいと言えるでしょう。要は脳の情報伝達を行う「神経細胞」の状態が、ストレス耐性と密接に繋がっています。神経細胞は脳全体で千数百億個存在していますが、電気信号を発して情報のやりとりを行っています。一つの神経細胞からは長い「軸索(神経線維)」と木の枝のように分岐した短い「樹状突起(シナプス)」が伸びており、別の神経細胞と繋がり合い、複雑な神経回路を形成しています。このシナプスでは電気信号を一時的に「神経伝達物質」を介し受け渡しされます。一般的に「頭がいい」「頭の回転が速い」「記憶力がいい」というのは、脳内の情報処理能力に比例します。情報能力は情報伝達量でもあり、神経細胞が健康でなければ、多くの情報を処理することはできません。ストレスによって、情報処理が膨大になり、神経細胞にダメージが起きると、傷ついた神経細胞は痩せ細り、多くの情報を流せなくなり、スムーズに指令を出せない状態に陥ります。「神経が細いね」という言葉はまさにこのことであり、物事に対して過敏に反応する状態となり、イライラしたりキレてしまったりといった精神状態が現れます。中でも特に注意が必要なのは化学的ストレッサーです。これは栄養の過不足、酸素の欠乏、薬物、農薬、食品添加物による影響ですが、知らず知らずのうちに神経細胞が弱っていく原因となります。
 では健康な神経細胞を保つにはどうしたらいいのでしょうか。その鍵がK・リゾレシチンとなります。低分子かつ脂溶性であるK・リゾレシチンは、血液脳関門を通過し、神経細胞の膜組織(リン脂質)に働きかけ、神経線維を太くしたり、シナプスを増やして神経細胞そのものを元気にします。更に神経伝達物質アセチルコリンになり、様々な情報を伝える手助けを行います。また、細胞膜の強化を図ることによって、必要な栄養素の吸収を助け、不要な老廃物を排出するといった細胞の活動を活発にします。体に存在する60兆個の細胞に必要な基礎物質でもあるのです。1972年アメリカの健康情報誌「Prevention」に掲載された「レシチンは生か死か 二者択一を決定づけるもの」と明言した医師Bluno Mrcoの言葉は、生命体におけるレシチンの重要性を物語っています。

シナプス

 ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.38 掲載記事

 


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