クリニックニュース

2025.02.10更新

読】第6秘訣 本を読んでリラックス

 毎日の生活の中で「読書」を生活の一部にしている人も多くいらっしゃるでしょう。本を読むという行為は、一時的に自分の考え方から離れ、本の内容に没頭できる空間が実現できます。また文章を読んで理解するということは想像力が養われます。
ある新聞社のアンケート結果では、読書を多くしている人ほど、生活全体に「楽しい」ことが多いと答える割合が高く、また逆に余り読書をしていない人は、楽しみの割合が低いという結果を発表していました。本を読むことにより、自分に経験のない世界を体験することは、実社会でも視野が広がり、楽しさの発見につながるのでしょう。
本のジャンルは問いませんが、脳をリラックスさせるためには、余り難しい本は選ばずに、自分の興味がある本、読みたいと思う本を選ぶことが基本です。また、本に限らず、新聞でも雑誌でも活字に触れる機会をつくりましょう。教養を深めることは、自分自身の考え方を見直し、生き方、心の持ち方の教訓にもつながりますし、苦悩なことがあっても、それを回避する道が開けるきっかけにもなります。お茶やコーヒーを飲みながら、好きな本や雑誌を読んでくつろぐ時間…。そんなリラックスしたひとときを是非取り入れてみて下さい。
ちなみに「本屋に行くとトイレに行きたくなる」という話もよく聞きますが、印刷物の匂いは脳を刺激してリラックス効果を生みだし、排出作用が刺激されるのかもしれませんね。

読書

ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュース Vol.12 掲載記事

2025.01.20更新

【認知症の種類】
 認知症にはいくつかの種類がありますが日本人に多いのは「脳血管性認知症」と「アルツハイマー型認知症」です。
「脳血管性認知症」とは、脳梗塞や脳出血などが原因で、脳の機能が低下し、脳内の神経組織が壊れて認知症の症状が現れるものです。完全に血管が詰まって
いなくても、動脈硬化が進むと血流の流れが極端に悪くなり、脳の機能が低下して認知症になることもあります。
「アルツハイマー型認知症」では、アセチルコリンという神経伝達物質が減少することで脳内の情報伝達がうまくいかない状態で起こるとされています。その原因は明らかではありませんが、βアミロイドタンパクやタウタンパクといわれるものが関係し、神経細胞が障害され、脳が萎縮することによって発症すると言われています。
 この他、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症などがあり、それぞれ脳内に特徴的な障害や萎縮ができていることが明らかになりつつあります。

認知症

【脳を鍛える栄養成分と食品】
認知症を予防・改善するためには
①細胞膜の強化  ②脂質代謝の活性化   ③神経組織の正常化
④血流の改善   ⑤細胞間の情報伝達向上 ⑥脳萎縮抑制/抗酸化
⑦脳内ホルモンバランスの調整       ⑧リラックス効果  
等の効果が期待できる栄養成分を摂取することが必要です。その食品群は…

・レシチン…大豆製品、卵黄、胡麻、うなぎ、小麦胚芽、チーズ、レバー、緑黄色野菜(人参、ブロッコリー、ピーマンなど)、酵母
・DHA/EPA…マグロ、鮭、タラ、ブリ、ハマチ、ウナギ、青背の魚(イワシ、ニシン、サンマ、アジ)
・糖鎖…きのこ類、ツバメの巣、藻類、亜麻、サメ軟骨など
・GABA…発芽玄米、トマト、ナス、小魚、納豆、味噌、漬物
・各種ミネラル…海藻類、大豆製品、あさり、発芽玄米、切干大根、ナッツ類
・ビタミンB群…豚肉、レバー、発芽玄米、青背の魚、マグロ、カツオ、きのこ類
・ビタミンC…ブロッコリー、小松菜、ほうれん草、レモン、いちご、芋類

※サプリメントでは、不足している栄養素(ビタミンミネラル類)を補いながら、リゾレシチン、イチョウ葉エキス、糖鎖等の摂取がお勧めです。

 

【今日からできる!脳を鍛えるトレーニング法】
1.簡単な計算をする…買い物の時に暗算する、車のナンバープレートを見て一桁の暗算をするなど実行しましょう。暗算力が向上し、脳を鍛えることができます。
2.物語を話す…昔話や童話などを読み、その内容を何も見ないで話しましょう。記憶力や表現力の向上に繋がります。これは実際にアルツハイマー病の治療にも使われています。
3.五感を刺激する…新聞や雑誌を声に出して読む、耳栓をして歩く、目を閉じて食事やお風呂に入ってみるなど、五感を刺激する習慣を行います。脳の様々な分野を意識して使うことは賢い脳を作ります。
4.利き手と逆の手を使う…左手で食事をする、左手で文字を書くなど、
普段とは逆の手を使ってみましょう。前頭前野を活性化させること
ができるので、認知機能の低下防止に繋がります。
5.日記を書く…その日一日の出来事を思い出して要約し日記に書いてみましょう。振り返る習慣は同じミスを繰り返し行ってしまう人に有効です。また表現力もアップします。
6.趣味を持つ…好きなこと、興味のあることを生活の中に取り入れ、趣味として継続しましょう。旅行でも書道でもカラオケでも編み物でも陶芸でも…何でも構いませんが、楽しいと感じるひとときを自ら作ることが脳のアンチエイジングに役立ちます。
7.運動を生活の中に…運動を習慣にすることは、血液循環を促し脳内細胞を活性化させます。まずは散歩やラジオ体操などを始めましょう。スポーツジムに通うこともお勧めです。
8.大声で笑う習慣を…笑いの健康法があるように、笑うことは免疫力を強化し横隔膜や腹筋を鍛え血液循環にも効果があります。普段から声を出して笑うように心がけましょう。
9.異性との交流を楽しむ…同性だけでなく異性との交流を持つことは、若々しい脳を保つ特効薬となり生き甲斐にも繋がります。自然に身だしなみを整える習慣がつき、お洒落にも関心が深くなります。同好会やサークルなどに参加して交流を深めましょう。

 

ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュースVol.12掲載記事

 

 

 

2024.12.20更新

香】第5秘訣 実践!スローライフ

現代社会の美徳的考え方に、「スピーディ」「迅速」という言葉があります。仕事も生活も速さが基本。テキパキとこなして正確、かつ処理能力の速さが競われています。
一方、最近ではスローライフという言葉がささやかれていますが、これは、せわしない生活から一歩離れて、ゆとりを持つ、心を育てる生活のことをいいます。
しかし何でもダラダラとゆっくり行うという、ルーズな意味ではありません。時間に追われる生活だけではなく、時間を味わう生活を取り入れることが、ストレスを解消、軽減するためのスローライフの考え方だと思います。一日の時間は人間みな平等に24時間であり、時は止まることなく刻まれています。「時間が足りない」「時間がもったいない」と過ごすのではなく、今の時間を大切にし、自分が満足する時間の過ごし方を一日の中に取り入れましょう。
例えば、仕事が毎日忙しい人。15分でも早く起きてコーヒーをゆっくり飲んで一人の時間を味わう…これもスローライフですし、休みの時には自分の好きなことに没頭して、マイペースでゆったりとした時間を過ごす…これもスローライフです。
私は、このスローライフを当時3歳になる娘から教わりました。仕事と家事と育児で、「時間が足りない~」と毎日忙しく生活していた私。とくに移動には、「時間をかけずスピーディに」が私のモットーであり、時間を効率よく使うことに命をかけていたような生活でした。
ある日、いつもは自転車でとばしていた外出コースを、徒歩で出かけることになりました。娘は興味津々で
「ママ、ここにお花が咲いているよ」
「わぁ~この石は大きいなぁ。いつからここにあるんだろう」
「この虫はなぁに? 何をしているのかなぁ」
「空が青いねぇ。きれいだねぇ」
「お日様の匂いがするね」
忙しさのせいにして、私が普段見過ごしていた風景は、それはそれは素晴らしいものであり、こんな風に自然を存分に味わいながら、ゆっくり歩くことを忘れていた自分に気づきました。大事なことは時間にせかされるのではなく、時間を十分に味わうことができる生活、心がホッと優しくなるひとときが人間には必要なのです。あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、はたまた引き返したり…普段は10分足らずの道のりですが、娘と自然を発見しながらの道のりは3倍以上もかかりました。しかし、私の心はその何十倍も癒され、「こんな時間も必要なんだ」と娘に教わったひとときであり、今も鮮明に思い出されます。 
本来、子供はスローライフの天才。生まれ持った人間の本能と感性で生活しています。
しかし、ストレスを抱える子供が多くなった世の中の背景には、大人たちの「早くしなさい」「急ぎなさい」という言葉、そしてテレビゲームやコンピュータゲームの普及により、スピードと点数を競い合う…といった遊びが中心になっていることが原因にあるように感じます。
日常生活を、自分に合った居心地の良い状態にするには、
「無理をせず、自分らしさを生活に取り入れ、限られた時間を大切に使う」ということだと思います。「10分しかない」という考え方から「10分もある」という考え方に変換する生活こそが、心身ともに癒されるスローライフなのでしょう。(著:鈴木奈津子)

ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュース Vol.10 掲載記事

 

2024.09.10更新

【香】第4秘訣 アロマテラピー効果

アロマテラピーとは植物から抽出した様々な香りで心身を癒し、自己治癒力を高める療法のことを言います。人間には5つの感覚(視覚、臭覚、聴覚、触覚、味覚)がありますが、この5感の中でも臭覚だけが人間の大脳辺縁系、つまり古い脳を活性化する作用があると言われています。香りを持った天然の植物から抽出されて作られた「エッセンシャルオイル」は、約200種類程あり、それぞれに特徴や効能が違いますが、ストレス解消の一助となります。代表的なエッセンシャルオイルを紹介します。

【エッセンシャルオイルの種類】
・イランイラン…甘く濃厚な香りは鎮静作用があり、気分を安定させる働きがあります。
・カモミール…フルーティーな青リンゴを思わせる香りは、消炎・鎮痛作用があり、深い眠りを誘います。特にジャーマンカモミールに含まれる「アズレン」には抗炎症作用があり、緊張感やいらだちを抑え、リラックスさせます。
・コリアンダー…フレッシュでスパイシーな香りは香辛料としても使われています。気持ちに活力を与え、強壮作用があります。
・サンダルウッド…ウッディでオリエンタルな落ち着いた香りは、瞑想時にも最適です。神経の緊張を和らげ、鎮静作用があります。また催淫効果もあります。
・シナモン…ほんのり甘いスパイシーな香りは精神全体を調和します。疲れて衰弱している状態の時には効果大。前向きに取り組めるパワーを与えると言われます。
・ジャスミン…エキゾチックな甘く優雅な香りは、不安な気持ちを鎮め、自信を持たせ、高揚感を生み出します。催淫効果のある伝統的な香りです。
・ジュニパー…針葉樹系のウッディな香りは、森林浴のような効果が期待できます。心を穏やかにし、集中力が増す香りと言われています。また空気を浄化する働きもあります。
・ジンジャー…スパイシーで温かい香りは、解毒作用や胃腸の調子を整える香辛料としても用いられ、感情を温かくし、自信と決断力を持たせる効果があります。
・ネロリ…オレンジとフローラルをミックスしたような上品な香りは、情緒の混乱を鎮め、自信を持たせる働きがあります。不眠症にも効果があり、精神をリラックス状態に導きます。
・ヒノキ…日本の代表的な木の香りヒノキは、さわやかな緑あふれる森を思い出させ、イライラした気分やストレスを緩和します。ヒノキチオールの抗菌作用は、気分を浄化し、リフレッシュ効果があります。
・ペパーミント…メンソールのすきっとした清涼な香りは、怒りを鎮め、冷静にする効果があります。眠気や疲労を抑えるので、リフレッシュしたい時にどうぞ。
・ライム…柑橘系の爽やかな香りは、免疫力を強化する作用があり、疲れた心を元気にして明るくします。
・ラベンダー…フローラルで清々した香りは、万能オイルとも呼ばれ、心身のバランスを整え、リラックスに導きます。思考を明晰にし、怒りや不安な気持ちを和
らげ、疲労を回復させます。
・ローズマリー…すっきりとした刺激のある香りは、脳細胞を活気づけ、頭脳の働きを明晰にし、元気づけてくれます。

アロマ

ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュース Vol.10 掲載記事

2024.08.20更新

世界保健機関(WHO)の組織、国際がん研究機関(IARC)は、2011年5月、携帯電話の頻繁な利用によって悪性脳腫瘍が引き起こされるリスクが高まる恐れがあるとの見解を示し、消費者に対して影響を最小限にとどめるように促しました。欧米では、子供が携帯電話を持つ年齢を制限し、携帯電話やコンピュータなどによる電磁波障害について問題視しており「携帯電話で脳腫瘍が発生した」という理由で裁判になるケースも挙げられています。またイギリスでは全国の学校に「携帯電話の使用禁止。子供の頭は骨が薄く、細胞の伝導性も高いため、電磁波エネルギーを吸収しやすい。子供は成長途上であり、電磁波攻撃から保護されるべき」との通達を出しています。ところが日本では携帯電話の使用をそこまで問題視していないのが実情です。 
実は携帯電話を使用すると、電磁波はアンテナから放出されて脳に吸収されます。小児の脳は成人の脳よりも、より多くの電磁波を吸収してしまいます。(下記参照)

電磁波

※米国ユタ州立大学オム・ガンディ博士によって行われた研究からのもので、頭蓋骨に浸透する電磁波を現わしたものです。各年齢層の電磁波吸収率は5歳児75%、10歳児50%、成人25%と発表されています。

       ■■■電磁波の影響として危惧される病気や症状■■■
 ・白血病 ・癌 ・脳腫瘍 ・神経障害 ・染色体異常 ・DNA損傷 ・頭痛
 ・異常出産 ・免疫低下 ・自閉症 ・皮膚の老化 ・イライラ感 ・倦怠感
 
電磁波は、家庭の中ではテレビやパソコン、電子レンジ、IHクッキングヒーターからも発生していますが、携帯電話は常に持ち歩き、触れているので特に注意が必要です。対策としては、携帯電話がonの時にはポケットに入れず、バッグに入れる習慣をつけることや通話時はイヤホンマイクを使うこと、会話は短めに済ますなど徹底しましょう。電磁波対策グッズなどの活用もお勧めです。また電磁波によって、発生した活性酸素除去や神経を刺激する害から逃れるためにも、バランスの摂れた栄養素摂取が不可欠です。

 

ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュース Vol.10 掲載記事

2024.08.10更新

【森】第3秘訣 おすすめ森林浴

森林浴という言葉があるとおり、樹木の香りを嗅ぐと爽やかな気持ちになり、心身ともにリラックスした気分になります。
そもそも人間は何百年もの間、木や自然に囲まれた環境の中で生活を営んできました。
人間の生理機能は自然界をベースに形成されているので、本能的に樹木の香りを「快適」だと感じとるのです。
自然界、特に森林の中では、植物から発散している「フィトンチッド」と呼ばれる小粒子の化学物質が充満しています。これは植物が有害な微生物から身を守ったり、大気を浄化するといった役割がある物質です。
もちろん、人間にとっても「フィトンチッド」は有効で、体調の改善や気分のリフレッシュ効果など数多くの効能が発見されています。家庭で使う消臭剤にも「フィトンチッド」の成分は利用されています。
また、森林には空気中にマイナスイオンが多いといわれています。特に滝や渓流の近くの、水が激しく飛び散る場所ではマイナスイオン率が高いといわれています。
マイナスイオンを多く含む空気を吸収することにより、人間の体の中では細胞内に酸素や栄養素を吸収しやすくし、細胞の活性化が得られます。
また、副交感神経に作用し、心身ともにリラックス効果を与えるのです。今では人工的にマイナスイオンを発生する空気清浄機などもありますが、森林の中は天然の空気清浄機といえるでしょう。
もし、近くに森林浴を楽しめる環境があるならば、定期的に出かけて自然の贈り物を存分に味わいましょう。何度か深呼吸したり、軽い体操をすると効果的です。
近くに無いという方は、森林浴グッズを利用するのも一つの方法です。
現在、竹炭や備長炭、ひのき、ウッドチップを利用したグッズも数多く出回っています。
生活の中に大地のパワーも取り入れストレス回避の一助にしましょう。

森

ナチュラルクリニック代々木  ※クリニックニュース Vol.9 掲載記事

2024.07.20更新

世界中で利用されている発酵食品。医学が発達していなかった昔、薬や滋養の高い食品として利用され続け、人々の健康を守ってきた食品です。腸内環境を良好にするには、様々な発酵食品を毎日食卓に並べ、少しずつでも摂取を続けることが大切です。

【腸内細菌について】
腸内環境は、腸内細菌である善玉菌と悪玉菌のバランスで決まります。腸内細菌は約500種類以上あり、数にして500~1000兆個、重さにして1.5kg前後と言われています。善玉菌は日本の伝統食である和食を好み、悪玉菌は動物性蛋白を非常に好みます。病気の人は悪玉菌が幅をきかせており、善玉菌が圧倒的に少なくなっています。悪玉菌優勢な腸内環境では、いくら良い栄養素を摂っても、殆ど吸収されずに排出されてしまいます。

【菌の種類と含まれる食品】
乳酸菌…味噌、醤油、キムチ、チーズ(乳製品)、テンぺ、ザーサイ、サワークラフト、シュールストレミング、キビヤック等
麹菌……味噌、醤油、米酢、豆腐よう等
酵母菌…ぬか漬け、パン、魚醤、くさや、しょっつる、いしる、ニョクマム、パゴオン、ナンプラー、パティス、キビヤック
酢酸菌…
納豆菌…納豆、臭豆腐

 

塩麹や醤油麹も発酵調味料です。またかつお節もコウジカビで発酵させた保存食です。この他、アンチョビやいかの塩辛も塩漬け発酵食品です。普段から納豆やぬか漬け、ピクルスなどを常備食として摂取することをお勧めします。

【腸内環境を整えるには】
食生活の改善が重要で、動物性脂質を減らし、食物繊維と発酵食品を摂ることが大切です。発酵食品は微生物が発酵を促している食品のため、腸内細菌の繁殖に非常に有効です。また同時に、善玉菌のエサになる乳酸菌生産物質やオリゴ糖などの摂取も必要です。腸内環境を整えることにより、有効な栄養素を体内へ効率良く摂り入れることができます。

 

ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュース Vol.9掲載記事

2024.07.10更新

 【奏】第2秘訣 音楽で癒しを(歌って演奏してリラックス)

音楽療法士による精神面での治療は、楽器を使って演奏したり歌を歌って身体を動かすなどの方法が積極的に取り入れられています。
カラオケなどを利用して自分の好きな歌を思いっきり歌うことは、ストレス発散の一つの方法といえるでしょう。
また、思いっきり大声を出せるのはカラオケならではの醍醐味でしょう。大きな声を出すことは、深く吸った息を長い時間かけて吐き出すという呼吸法になりますので、普段使わない腹筋を収縮させる運動につながります。
また、歌う時の緊張感や集中力、歌い終わった後の達成感や緩和感が脳の良い刺激となります。
そして、大きな悩みや苦悩があっても集中して歌うことにより、本来の自分の気持ちを忘れて没頭することが可能です。ひと時の間その悩みを忘れることができ、気分転換になるのです。
人間は悩みや困難なことがあると、そのことばかりに囚われてしまい、ますます気持ちが落ち込んでいく傾向にあります。そんな時には自分の好きな歌を口ずさんでみましょう。それだけでも気分転換になります。
音楽は好きだけど歌うのはちょっと…とためらう方には「演奏する」という発散方法もあります。
例えば、打楽器などの演奏はどうでしょう? 和太鼓の音などのように、腹の底に響くような力強い音の振動は、心臓の鼓動や生体のリズムと協和しエネルギーを与えるといわれています。和太鼓に限らず「演奏する」という行為は、現在の自分の状態を一時的に解放し曲を奏でることに専念できます。
一人での演奏でもいいのですが、何人かで集まって演奏するのも楽しいでしょう。
皆でリズムを取りながら、音で感情を表現し合ったり、響き合う和音を一緒に体感し、コミュニケーションを取ることが可能となります。一人で楽しむよりも数倍も満足感が達成できるでしょう。
要はカラオケでも演奏でも、自分の好きな曲や音楽を、自分自身が発することによって、一時的に現実の自分から逃避し、ストレスの解消ができるという訳です。
音楽が好きならば聴く癒しだけでなく、自分で奏でる発散方法も是非取り入れてみましょう。

ピアノ

ナチュラルクリニック代々木    ※クリニックニュース Vol.8 掲載記事

 

2024.06.20更新

グルテンとは、小麦に多く含まれるたんぱく質の一種ですが、粘り気や弾力を与える特長があります。麺類やパンの生地に含まれており、私たちが日常的に食している食べ物の中にごく普通に存在しています。
アメリカではグルテンは強い中毒性があるとして問題視されており、呼吸器障害、胃腸の不調、慢性的なイライラや頭痛、またうつ病に発展する場合もあるとしています。またグルテンは血糖値を急激に上昇させるので、血管を傷つけたり、脂肪をため込みやすい体質に招くなど、様々な症状を誘発させる危険があることが報告されています。
グルテンを慢性的に摂取していると、グルテン中の「グリアジン」という成分に過剰に反応し、腹部の膨張感や消化不良を起こしたり、腸にガスが溜まり、腸の炎症を起こすことがあります。これを「グルテン過敏症」と言いますが、重度の場合には「セリアック病」を発症し、グルテンにより小腸がダメージを受け、栄養が吸収できなくなる深刻な病に発展する恐れがあります。グルテン過敏症は無自覚症状も多く、消化に問題がなくても、肌荒れや慢性的な無気力感、慢性疲労、下痢や便秘、集中力や体力の低下、生理不順、不妊症、喘息、口内炎、関節痛など、様々な症状が起きると言われています。
乳酸菌やオリゴ糖、乳酸菌生産物質、食物繊維などを摂っても、なかなか腸の調子が良くならない場合には、グルテンによる腸の炎症を疑ってみる必要があるかもしれません。
ドイツやスイスでは、焼きたての柔らかい白いパンは「腸でだんごのようにこびりつく」と言われ、体に悪いものとされています。特に市販のパン類を主食にしている方は注意が必要です。トランス脂肪酸たっぷりの植物性油脂、ショートニング、マーガリンや糖類、イーストフードなど危険度の高い食品添加物もふんだんに使われています。
また、現在の小麦粉に使われる品種は、大量生産を目的とし、交配、異種交配、遺伝子移入が重ねられ、小麦に含まれるたんぱく質グルテンの構造が変化し、グルテン過敏症やセリアック病の発症率が多くなっていることが判明しています。
自分の体に不調を感じた時、食生活を見直し、小麦食(サンドイッチや菓子パン、ハンバーガー、ピザ、パスタ、うどん等)を主食としていた場合には、米食(玄米や発芽玄米がお勧め)に変更し、バランスの取れた和定食を基本として食養生とすることをお勧めします。

 

ナチュラルクリニック代々木     ※クリニックニュース Vol.8 掲載記事

2024.06.10更新

【何】ストレスって一体何?

現代社会は「ストレス社会」とい言われています。経済の成長が情報化社会を生みましたが、マスメディアを通じた膨大な情報が氾濫し、逆に私たちにストレスを与える結果となっているのも事実です。また昔では考えられなかったストレス…家庭や職場でコンピュータを使用することで起こる「テクノストレス」と称されるストレスも誕生しています。
では、ストレスとは一体何でしょうか? 私たちの心をゴムボールに例えて探ってみましょう。ゴムボールは外側から加わる力(刺激)によってへこみますが、通常は跳ね返す力を持っています。また空気がパンパンに詰まっていれば、少しの力ではへこみません。この外側からの刺激のことを「ストレッサー」と言いますが、回復力や対応力が備わっていれば、ゴムボールは元の状態のまま維持できるのです。ところが、跳ね返す力が弱くなっていたり、加わる力が継続的に続いたり、また予想以上に大きな力が加わった時には、元に戻せず「へこんだ状態」になってしまいます。この状態を「ストレス状態」と言い、この状態が長く続くと、受けたショックをやわらげようとして、私たちの体内では様々な変化が起こり、ひいては体に悪影響を及ぼす結果となるのです。また、ボールの種類によって生じる「へこみ方」が違うように、同じストレッサーを受けても、人によって感じるストレス度は違います。つまり、ストレスの度合いは個人差があると言えます。

<ストレスの種類>

ストレス

ストレスに耐えられる力を「ストレス耐性」と言いますが、このストレス耐性が強いか弱いかによって体に影響を及ぼす度合いが異なります。ストレス耐性が強い人は、大きなストレッサーがかかっても、それを良い刺激として捉え、柔軟に対応することができます。
反対に、ストレス耐性が弱い人は、このストレッサーを上手に処理することができずにダメージを受け、体に悪影響を及ぼす結果につながるのです。しかし、ストレス全てが私たちにとって有害なものとは限りません。適度なストレスはむしろはつらつと生きるためのエネルギー源とも言えるのです。またストレスがゼロであっても、人間の体や心は対応手段が育たずに防御機能(免疫力)が低下し、少しのストレスでも大きなダメージにつながる、つまりストレス耐性がゼロに等しくなるのです。毎日の生活に張りをもたせ、ほどよい緊張感があるからこそ、体の免疫力が活性化し、体と心のバランスを正常に保つことができるのです。
 大切なことは、自分にとってのストレスが何かということを具体的に自覚し、うまくストレスと付き合うようにすることです。そして自分に合ったストレス発散手段を見つけ出すことが「自分で自分をストレスから守る」最善の手段となるのです。

【聴】第1秘訣 音楽で癒しを(聴いてリラックス)

BGMという言葉があるように、私たちの日常には 様々な音楽が流れています。私たちの生活には音楽は欠くことのできないものですが、癒しの音楽とはどういうものでしょうか。実は、音楽には人間の精神を安定させる周波数があります。人間の生体リズムと自然界には1/f(周波数)というゆらぎがあり、このゆらぎが脳波にα波を発生させます。脳波は精神状態によっても異なりますが、1/fのゆらぎがある音楽が脳にα波を出し、リラックスした気持ちにさせる効果があります。

【脳波の種類】 δ(デルタ)波……熟睡している時の脳波
        θ(シータ)波……浅い眠りの時(うたた寝)の脳波
        α(アルファ)波…リラックスしている時の脳波
        γ(ガンマ)波……怒りや興奮している時の脳波

【1/fゆらぎの波長】心臓の鼓動、川や渓流のせせらぎ、入江のさざ波、風の音や雨の音、虫の鳴き声、クラッシック音楽等…

1/fの波長を活用した「癒し系専門の音楽」も数多く出回っています。選び方の基準として、今の自分の心境と同調できる音楽を選ぶこと、そして聴きたい曲を見つけ、聴きたい時に聴くことが大切です。
但し自分の感情によっては、癒し系の音楽よりも激しいテンポ、軽快なリズムの音楽がストレス発散に繋がるという場合もあります。例えば、落ち込んでいる時は悲しい音楽から次第に楽しい音楽、陽気な音楽に変えていく、逆に興奮している時には、アップテンポでにぎやかな音楽から、段々とスローテンポの穏やかな音楽に変えるというのも一つの方法です。他にも過去の思い出に強く結びついた音楽を聴くというのも癒しに有効です。心が気持ちいいと感じる曲、また自分の気持ちが音楽と一体化して表に出せるような曲を見つけ出し、貴方だけの特別なBGMを作ってみましょう。

音符

ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュースVol.7 掲載記事

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