クリニックニュース

2021.02.06更新

2月になり、梅も咲きはじめ、春めいてきましたね。
東京都はまだ緊急事態宣言下ではありますが、やはり春が近づくと嬉しいものですね。

さて、今回はコロナ禍の「メンタルヘルス=こころの健康」についてお話したいと思います。新型コロナウイルスが国内で感染で確認されてから、早1年が経ちました。
去年の春頃は、皆さんがまだこの原因不明なウイルスに対してどのように対応すれば良いか分からず、緊張状態にあったかと思います。それは今でも変わらないですが、この状況が長引くことで、最近では「気持ちの落ち込みが続く」「よる眠れない」「なんとなくやる気がでない」というご相談が増えています。


当院では、抗不安薬や向精神薬を内服している方が多く来院されます。
また、まだ病院にかかった事はなく、可能であれば薬を内服する前に食事の改善やサプリメントの摂取で栄養を補い体をケアしたいという方も多くいらっしゃいます。
このような方は、早めに体質改善を試みることで、内服をしている方と比べると根本的な改善が早い傾向であるため、患者さまの体にも負担が少ないように感じます。


最近少し気持ちが落ち込みがち...と言う方は、一度ご自身の食生活を見直すことも大切です。
「何を見直せば良いの?」と言う方は、下記、基本のポイントについてチェックしてくださいね。


ー食事編ー
flower2まずは三食食べてみよう!
  食欲があるにも関わらず、欠食していた場合はまず三食食べてみましょう。
  特に朝ごはんを抜く方が多いですが、簡単に卵かけご飯や納豆ご飯にプラスして野菜のお味噌汁がおすすめです。
  パンやシリアル等が多い方は、茹で卵などをプラスすると良いでしょう。
    朝から固形物が苦手な方は味噌汁やおかゆ、ヨーグルト(カゼイン不耐の場合は控えた方が良い)なども◎
 

flower2麺類や丼ぶりものなどの単品が多い場合は、定食型を選ぶようにしよう!
   これらの食材は、炭水化物が多くなり、栄養バランスが偏ります。
   おかずや野菜と共に摂取することで、自然とビタミンやミネラルが摂取でき、栄養バランスが整います。
   どうしても偏りがちになるときは、1~2品ほどの副菜をプラスされると良いでしょう。


flower2間食はナッツやビターチョコなどを選ぼう!
   間食で甘い物を食べると血糖値の乱高下を招き、ホルモンバランスの乱れから心身の不調を招く要因となります。
   何気なく手にしていた甘いお菓子から、食物繊維やミネラル、良質な脂質の多いナッツ(ノンオイル・ノンソルトが◎)やポリフェノール      の豊富なビターチョコに変えてみてはいかがでしょうか。



ここに書いた項目は食生活の一例であり、その他にも睡眠やリラックス方法なども大きく関わりますが、ちょっとした食習慣が、うつ病や不安神経症の予防やより良いメンタルヘルスに繋がります。

来院するほどではないけれども、「自分の栄養状態はどうなんだろう?」「まずはセルフケアをしたい」と思われる方は、来院せずに郵送でもPRA毛髪検査 を受けることが可能です。
検査の結果を見て、「より詳しく知りたい」「相談したい」という場合は、その後の受診や電話カウンセリングも可能です。

早めのケアが大切になりますので、不明な点があればお気軽にお問い合せくださいleaf

 

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ナチュラルクリニック代々木 

 

2021.01.25更新

 2025年、65歳以上の高齢者のうち認知症の人は約700万人(5人に1人)に増加すると予測されています。
さらに、認知症予備軍といわれる、軽度認知障害(MCI)の人は、認知症の人と同数程度いるとも言われており、認知症対策は社会的に緊急の課題と言えます。

(厚生労働省:認知症対策推進総合戦略(新オレンジプラン)より)

 

MCI(軽度認知障害)とは

 軽度認知障害(MCI)とは、健常者と認知症の中間の段階、認知症の前段階です。日常生活には支障はありませんが、適切な予防を行わずに過ごすと、約5年で半数以上の方が認知症に進行する言われています。
最近の研究では、MCIの段階で適切な予防や治療を行えば、認知症の発症を防ぐことや遅らせることができると分かってきました。
認知症は生活習慣病の一つで、記憶障害など様々な機能の低下が症状として現れます。認知症の中でも最も多いアルツハイマー型認知症は、発症する約20年前から主な原因物質とされているアミロイドベータペプチドが脳内に蓄積し、神経細胞を破壊することで認知機能が少しずつ低下し、発症します。

 現在、認知症は症状の進行を一定期間防ぐ治療が進んでいますが、根本的な治療薬や治療法は未だ確立されていません。大切なのは、発症後の治療よりも、発症前の予防です。

 

経緯

 

MCIスクリーニング検査とは

 アルツハイマー病は、アミロイドベータペプチドという老廃物が脳内に蓄積し、神経細胞を破壊することで発症します。「MCIスクリーニング検査」は、アルツハイマー病の前段階であるMCIのリスクをはかる血液検査です。
この検査では、アミロイドベータペプチドを排出する機能を持つ血液中の3つのタンパク質を調べることで、MCIのリスクを判定します。

 

アミロイド

 

MCIスクリーニング検査の流れ

 

STEP1  ~ 検査は採血のみ ~

 最初に担当医よりMCIスクリーニング検査についての説明を行います。その後、採血となります。
検査は少量の採血のみで行います。

MCIスクリーニング検査代‥ 18,000円(税別)

 

STEP2  ~ 検査結果のお渡し(約3週間後) ~

  判定結果はリスクに応じて、A ~Dの4段階にて判定されます。

 A:1~2年に1回は検査を受けましょう。

 B:1年毎に検査を受けましょう。

 C:6カ月~1年毎に検査を受けましょう。

 D:2次検査をおすすめします。

 

検査結果は次回の受診時、もしくは郵送にてお渡し致します。

受診‥担当医より結果について、説明を行います。また必要に応じて、栄養カウンセラーより
    食生活についての相談やMCI予防に適した栄養素の提案を行います。
    (別途:初診料もしくは再診料、カウンセリング料が必要です)

郵送‥自宅へ郵便にてご送付致します。結果について詳しいご説明が必要な際は、受診してください。
    (別途:手数料として 1100円(税込)が必要です)

 

STEP3  ~ 生活習慣の見直し ~

 認知症は生活習慣の一つです。
”自分はまだ大丈夫” ”私は認知症にはならない” と思っている方は要注意です。認知症の発症には糖尿病や高血圧症などの生活習慣病が危険因子として挙げられます。予防には、これらを含めた生活習慣病の予防が重要となります。元気な時にこを、病気にならない身体づくりをしましょう。

生活習慣病

 

STEP4  ~ 定期的な検査 ~

 ガン検診や健康診断と同じように、定期的に検査を受けることで、ご自身の変化に早い段階で気づくことができます。健康な方でも、高齢になるにつれて、認知症やMCIの発症リスクは自然と高まります。早い対処は重症化の軽減や発症スピードを遅らせることが可能となります。

 


  

 大切なのは、早期の発見!早期の対策です。ご自身やご家族の為にも、MCIスクリーニング検査を行い、ご自身の健康状態を把握しましょう。

 

2021.01.08更新

あけましておめでとうございます。
昨年から続くコロナウイルスの影響もあり、今年もまだまだ不透明な部分が多いですが、1人でも多くの患者さんが心身健やかに過ごすことが出来るよう、スタッフ一同頑張りたいと思います。今年もどうぞ宜しくお願い致します。 

さて、今年も一年が始まりましたね!!
年末年始で食事の量が増えたことで、体重に変化があった方なども多いのではないでしょうか。
また、テレワークや移動の自粛などもあり、体を動かす機会が減る方も多いと思います。それでも、「少しでも体重を落としたい」「効率よく脂肪を燃焼させたい」という方に、今日はエネルギーの消費に関わる食事誘発性熱産生(DIT)についてお伝えしたいと思います。

体重を落とすための基本

まず、体重を落とすためにはどうすれば良いのでしょうか。そのためには、
摂取エネルギー(カロリー) < 消費エネルギー(カロリー) 
と、消費エネルギーが摂取エネルギーを上回れば体重は減っていきます。
(細かくお伝えをすると、およそ7200キロカロリーが1kgの脂肪に相応するとされます。また、脂肪の増減はエネルギー(カロリー)だけでなく、血糖値の上昇度合いや、同じエネルギー(カロリー)でも食材による違い、筋肉量の差など様々なことが関係しますが、割愛します。)
しかし、エネルギーばかりに目が行き、食事制限をして摂取エネルギーを過度に減らすと、本来の体に必要な材料が不足し、体の代謝が低下したり、体調を崩す要因となります。そのため、消費エネルギーを増やすことが大切です。では、私たちの体は何によってエネルギーを消費しているのでしょうか。

消費エネルギーの割合について

私たちの消費エネルギーの割合を見ると、下図の通り、基礎代謝量が約60%、身体活動量が約30%、残りの食事誘発性熱産生量が10%とされています。

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leaf基礎代謝量とは…私たちの体を動かすために必要な代謝のことで、内臓を動かしたり、体温を維持するために必要なエネルギーです。
leaf身体活動代謝量とは…その名の通り、運動や掃除、家事などで体を動かすことにより消費されるエネルギーです。
leaf食事誘発性熱産生量とは…食事をした際に、食べ物が体内で吸収・分解され、その一部がエネルギーとなって消費されます。食事をした後に、体があたたかくなりますよねcake
   

食事内容によって、消費エネルギーは変わる?


この食事誘発性熱産生量は、糖質、タンパク質、脂質では異なります。
つまり、食べる物によって、エネルギーの消費量が違うということなのですmeal
せっかく食べるなら、消費エネルギーが少しでも多い方が嬉しいですよね。
 
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そこで、注意したいのは朝ご飯です。

朝は時間がなく、「シリアルやパンだけを食べる」という方が多いと思います。
しかし、これらの食材に含まれる栄養素のほとんどは糖質であるため、DITが低くなやすいため、
いつもの朝ごはんに卵1個や豆乳を一杯だけでもプラスされると、タンパク質が摂取でき、代謝する際のエネルギー(DIT)も増加します
また食事をよく噛み、ゆっくりと食べる事もDITを増加させるため、一口20回ほど噛むことも大切です。


今年一年、少しでも効率よく燃焼体質を目指したい方は、簡単な生活習慣から始めてみてはいかがでしょうか。

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ナチュラルクリニック代々木 



 

 

 

 

 

 

 

2020.12.16更新

生理前になると、どうしてもイライラしてしまったり、甘いものが無性に食べたく
なったり、乳房がはって苦しかったり……いろいろな不調がでてきますよね。
こうした不快な症状が3ヵ月以上繰り返しみられ、日常生活にさしつかえる程、症状が
重い場合はPMS(Premenstrual Syndrome  月経前症候群)と診断されます。
これは、1930年代から欧米諸国で注目される様になった病態で、日本では、月経のある
女性の約70~80%にPMSの何らかの症状があり、その内、約5%が生活に支障を来た
すレベルといわれています。
PMSは、生理の3〜10日位前からあらわれる心身の不調で、生理が来ると症状が弱ま
り、やがて消えていきます。

2いらいら


原因は・・・

はっきりとした原因はわかっていませんが、女性ホルモンとの関連性が有力視され
ています。排卵後に女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン
(黄体ホルモン)が多く分泌されますが、妊娠しなかった場合は、生理前に急速に減少
するため、そのバランスの大きな変動が関係しているのでは、と考えられています。
また、その症状を悪化させる原因として、食事の中の栄養バランスの乱れ、善玉脂質や
ビタミンB6の不足、脳内ホルモンや神経伝達物質の疲弊、ストレス、生活習慣などが
関係しているとも言われています。

症状は・・・

PMSの症状は多岐にわたり、その程度や期間なども個人差が大きいのが特徴です。
生理が始まると、ほとんどの症状は軽くなり、消失していきます。
しかし、イライラなどの精神的な症状が強く出る人は、職場の人間関係でトラブルに
なったり、家庭内のけんかに繋がってしまうことも珍しくありません。また、憂うつに
なったり、不眠になったり、情緒が不安定になったり…と気分が落ち込んだり、痛みや
むくみなどの身体の不調に悩まされる人もいます。
症状が辛くても周りの人にはわかってもらえない…という点もPMSの大きな問題です。
また、精神的症状が強く、生活に支障を来たす様な場合は、PMDD(月経前不快気分障害)
という病状を指摘される可能性もあります。

症状

検査・診断は・・・

まずは生理周期と症状の関連性をチェックしていきます。基礎体温の計測と症状を記録
することで経過をみます。3か月以上にわたり、上記の様な症状が続き、その症状の程度が
重い場合はPMSと診断されます。
月経周期との関連性がない場合は、甲状腺疾患、貧血、糖尿病、肝機能障害、うつ病など、
他の疾患の既往の確認や検査を行う場合もあります。
また、問診や症状などから、PMDD(月経前不快気分障害)かどうかを見極めていきます。
PMDDは、PMSと同じように月経に関連して症状が現れますが、情緒不安定や不安症状、
抑うつ、怒りなど、精神的な不調が非常に強いのが特徴で、アメリカではうつ病性障害の
一つとみなされています。その他、パニック障害、気分変調性障害、人格障害のような精神
障害が月経前に増悪し,月経後も完全には症状が消失しない病態は、PME(premensー
trual exacerbation:基礎疾患の月経前増悪)と言われ、別に分類されます。
 
治療は・・・

PMSは、その病因がはっきりわかっていないため、確立した標準治療がないのが現状
です。その中で、薬や漢方薬を用いる治療法や薬以外の治療法など、様々なものが提唱
されています。日本で最も一般的な西洋医学の治療としては、低用量ピル(経口避妊薬)
やLEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)が処方されます。これは、PMSが女
性ホルモンとの関連性が大きいと考えられていることから、排卵を止めて女性ホルモ
ンの変動を抑える目的で処方されます。これは、排卵を止めるため、治療を受ける時点
で妊娠を望んでいない女性が対象です。

また、腹痛・頭痛には鎮痛剤、むくみには利尿剤、精神症状には抗うつ剤や精神安定薬
など、一時的に症状を緩和するための対症治療として処方されることもあります。
ピルの副作用で嘔気が強い場合には、吐き気を抑える薬を併用することもあります。
PMDDの治療には、抗うつ薬・SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が用いら
れることが多く、排卵から月経までの黄体期に服用します。

東洋医学では、症状や体質に合わせた漢方薬が処方されます。漢方薬は複数の症状を
同時に改善させ、体全体のバランスを整えるのが目的です。
そのほか、体操やヨガ、整体や鍼灸、認知行動療法など、代謝を上げていく方法や体の
外側から整える方法など、様々な治療法が提案されています。

ナチュラルクリニック代々木では、副作用の恐れがある薬を使わず、栄養面から
アプローチし、ホルモンバランスや自律神経を整えていく治療を行っています。
食事や栄養素を見直すことで、細胞レベルでの代謝を促し、血流や栄養の吸収を
改善させ、体質を根本から整えていきます。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   よかれと思って食べているものが、かえって体に負担をかけていたり、細胞の栄養
不足を招いていたり、問題視していなかった所が意外な落とし穴だったり…という
事も少なくありません。
症状や体調については、PRA毛髪検査を用いて、ホルモンバランスや血液循環、スト
レスや栄養素の過不足状態等、その傾向性を具体的に調べていき、その結果に基づい
て治療方針を決めていきます。

予防は・・・

生理はホルモン周期で起こるものですから、ご自身で気になる症状やその程度など、
体調の傾向をよく把握しておくことが大切です。調子が悪くなりやすい期間は、予定
を詰めすぎたり無理をしない様に気をつけ、気分転換やリラックスする時間を作りま
しょう。症状が辛い時は、勉強のボリュームや家事の負担を減らしたり、積極的に
体を休めることも大切です。また、日頃から体を冷やさない様に心がけ、カフェインや
糖質、アルコールなどの取り過ぎに注意しましょう。ストレッチやウォーキング等の
有酸素運動を行って血流を促すこともとても効果的です。

ナチュラルクリニックでは、血液検査やPRA毛髪検査、問診による診断から、PMSの根本
的な原因を探り出し、治療を行っています。食事や栄養素を見直すことで、血流や代謝を
上げていきますが、ピルの様に直接的にホルモンに関わるものではありませんので、薬の
服用による副作用等の心配はありません。
自然に体を整えていく治療ですので、ホルモンバランスや自律神経、メンタル面など、
心身全体が改善していきます。PMSの症状に長年悩んでいる方、ぜひクリニックへ
ご相談くださいね。

ナース
看護師:上川合 史子

 

 

2020.10.31更新

パニック障害とは

 
 突然、理由もなく動悸や息切れ、めまい、手足の震え、吐き気や強い不安を伴う症状が繰り返し起こり、生活に支障が生じる状態を「パニック障害」と言います。
パニックの症状は5分から20~30分ほど続き、死を感じるケースもあります。パニック発作は心筋梗塞などの症状と似ていることから、検査を受けられる方もいますが、内科的な異常は見つからず、原因不明の症状に悩まされる方もいます。そのため、発作が繰り返されることで、また発作がおきたらどうしようかと不安感が増し、電車やエレベーターなどの閉鎖された空間へは「逃げられない」恐怖感が強まり、引きこもりになる方もいます。
また発作を繰り返すうちに、予期不安や広場恐怖といった症状が現れるようになり、うつ症状を伴うこともあります。

分類図2

近年増加傾向にある「パニック障害」は「不安障害」のひとつとされています。(厚生労働省HPより)

 「不安障害」とは、精神疾患の中で過剰な不安感や恐怖の特徴を有する症状を主症状とする疾患群をまとめた総称です。原因がPTSD(心的外傷後ストレス障害)や物質によるもの、病気によるものなど様々なものが含まれます。中でもパニック障害は、不安が典型的な形をとって現れている点で、不安障害を代表する疾患といえます。 

 

パニック障害の自己診断テスト

A 1~13の項目のうち4項目以上に該当する症状があり、10分以内にピークに達する。

1. 急に心臓がドキドキして脈が速くなる。
2. 息苦しさ、息切れなど、呼吸がしにくくなる 。
3. 息が詰まり、呼吸が出来ずに、窒息する感じがする。
4. 胸の痛みや苦しい感じがして、胸のあたりに圧迫感を感じる 。
5. めまいやふらつき、フワフワした感じなど、気が遠くなる感じがする 。
6. 手足や身体の震えが起こる。
7. 手足や身体が痺れる感じがする。
8. 熱くないのに、急に汗が出る。
9. 急に身体が熱くなる、もしくは冷たく感じる。
10. 吐き気、胃がムカムカするなどの腹部への違和感がある。
11. 自分が自分でないような感覚になり、現実感がない感じがある。
12. 死を感じることがある 。
13. 感情を抑えることが出来ず、自分の意志が働かなくなるのではないかと。

B AとB両方の状態が2回以上あった。 

C きっかけが無く、突然、不安に襲われパニック状態になる。 

D また発作が起こるのではないかという不安が1カ月以上続く。 

E 心臓など身体に病気や原因がない。

次のAからE全てに該当すれば、パニック障害の疑いがあります。
米国精神医学会の診断基準より)

 

原因

 
 パニック障害(パニック症)の原因は遺伝や体質、ストレス、生活環境(幼少期の教育や育成環境)などが言われていますが、近年では脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリン、セロトニン、GABAのバランスが崩れた結果、生じるものと考えられています。特に食生活の乱れによる機能性低血糖症や栄養バランスの乱れは、神経伝達物質のバランスを崩す要因となり、先の発症要因に関与し、症状を強める傾向にあります。

ノルアドレナリン

 ストレスホルモンの一つであり、「不安」「緊張」「恐怖」などの感情や精神面に関与し、危険を察知すると交感神経を優位にして心拍数や血圧を上昇させて覚醒・集中力・判断力を向上させます。

セロトニン

 アミノ酸の一種であるトリプトファンから生合成される神経伝達物質の一つで、血管の緊張を調整する物質です。ド-パミン・ノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをするほか、生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などに関与します。

GABA

 抑制系の神経伝達物質の一つで、ストレスを和らげ、興奮した神経を落ち着かせる働きがあります。また、ドーパミンなど興奮系の神経伝達物質の過剰分泌を抑えて、リラックス状態をもたらします。

 

治療法

 

dire PRA毛髪検査を用いて、パニック障害の傾向性や栄養素の過不足を調べる。
dire 過剰に分泌されたノルアドレナリンの抑制と、セロトニンの減少を整える。
dire GABAを補完することにより神経伝達物質のバランスを整える。
dire K・リゾレシチンを摂取しドーパミン・セロトニン・アセチルコリン・アドレナリンなどの脳内ホルモンの分泌調整と、神経細胞の活性化を図る。
dire 機能性低血糖症の改善。
dire オイルバランスの調整により、神経伝達物質の生産量を高めることで脳内の情報伝達を活性化させる。


 

 診察では、投薬を中心とした治療に頼らず、患者様一人一人に合った食生活の見直しや、正しいサプリメントの摂取を方法を指導し、根本的な体質改善を行い心身の正常化を目指します。

代替医療カウンセラー:★齋藤★

2020.10.13更新

今回のブログは臨床例(不安神経症)をご紹介します。

臨床例

男性・27歳(初診時)

<主訴>
常に不安感が強く、上司から業務内容において怒られると外へ逃げ出したくなるような感覚に襲われ、来院。
記憶力や意欲の減退を感じる他、倦怠感や疲労感が抜けず、肩こりや頭痛も強い。
会議時などにおいて、話の内容を忘れてしまったり、顧客との会話が頭に残らなくなる。
上司に指摘され、病院に行き、MRI検査などを行うが特に異常が無かった。

<内服>
無し

<治療方針>
leaf毛髪検査を行い、症状や栄養素の状態を把握する。
leaf毛髪検査結果に基づき、食事改善やサプリメント摂取を行う。
leaf仕事が多忙であり、自炊などが難しい為、食事改善においては出来る範囲で行う。
leaf身体の疲労度合いを自分で把握して、仕事と体調のコントロールを始める。

<食事内容>
初診時
朝:無し
昼:社食の唐揚げ定食・カレー・パスタなど
夜:帰宅途中でラーメン・鉄火丼・牛丼など
  疲れている場合は、デザートのみ
飲料:コーヒー(3杯以上)

 

dire初回の食事指導の内容
・なるべく和定食を選ぶ
・疲労が強い時や帰宅が遅い時は、消化のしやすい食材を選ぶ
・揚げ物や冷たい物は控える


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1カ月後
朝:時間がなく、朝ごはんはあまり食べない。
昼:社食の魚定食・そば・野菜多めのサラダ定食
夜:和定食(外食)、時間があるときは自宅で魚や肉を焼いた。
  仕事が遅くなり、帰宅が12時を過ぎてしまった場合などは、サラダやスープ類などの消化に負担が掛からない物にした。


<サプリメント処方>
・マルチビタミン
・オメガ3
・Kリゾレシチン
・ビタミンB群
・乳酸菌生産物質
(初回処方以外も含む)

<体調の変化>
glitter22カ月後
不安感も少し軽減するが、まだ上司に怒られると腹痛を生じる。
体の深い部分にあった、重さが少し軽くなった。初診時は、15分ほど経つとこちらの話が頭に入らないと言っていたが、集中力がついてきたとのこと。
以前より考えごとをする際、頭が動くようになり、パソコン作業もスムーズになった。
以前は帰宅後にすぐ寝てしまったが、週に何回か自炊をしたり、入浴が出来るようになってきた。

glitter26カ月後
顔色は明るくなり、来院時の不調も大きく軽減。
全般的には落ち着いているが、仕事が忙しくなり、残業やストレスが多いと疲労感が強くなり、睡眠時は夢を見る。
コーヒーは変わらず3杯以上飲んでいる。
「仕事の忙さや季節の変わり目で体調が悪くなりやすいが、どうすれば良いか分かる様になった」と、仰る。
時間がない時の食事の選び方を見直す。

glitter21年後
引っ越しをするなどの生活の変化もあったが、多忙な時期でも無事乗り切る。
初診時にあった不調はほぼ消え、全体的に調子は良好。仕事の状況によって、口内炎や倦怠感はでるが、睡眠時間を調整されたり、サプリメントを活用したりして工夫している。
自分の身体の特徴を捉え、「体調と生活をコントロールできるようになった」と仰る。



flower2担当カウンセラーの言葉
初めのうちは、自分の体調を把握するのが難しい様子でしたが、半年を過ぎた頃から
自分自身で体調を考えながら食材を選ぶことが出来るようになりました。

多忙時の睡眠状態や疲労のバロメータによって生活をコントロール出来るようになったことで、
さらに回復したと思います。


このように多忙な生活をされていた方でも、選択の一つ一つを変え、出来ることを続けられたことで、症状が改善していく方も多くいらっしゃいます。
その方に併せた食生活の指導を行っておりますので、ご相談ください。

ナチュラルクリニック代々木



2020.09.23更新

こんにちは。虫の声や、ひんやりした風が吹いたりと、秋の気配を
色濃く感じる様になりましたが、みなさん、体調はいかがでしょうか?

今年はコロナの自粛生活から始まり、長く不安定な梅雨を経て、一気に猛暑に
突入し、そして9月中旬から一気に涼しくなってきましたので、消化器症状や
不眠、頭痛などの不調を訴える患者さんが例年より多い様に感じます。
一般的に「夏バテ」と言われる症状も、真夏の気候や気温による自律神経の
乱れによるもので、自律神経が疲弊してコントロールが効かなくなってしまった
状態です。これは、外的要因や栄養面のバランスの乱れ等により起こりますが、
今年は特に天候や気温の変動が激しかったため、自律神経への負担に拍車が
かかってしまいました。

気温の変動や、冷暖房による屋内外の温度差で、体温調節がコントロール出来なく
なったり,食欲不振や胃もたれ、下痢、便秘などの胃腸の不調が続いたり、腹痛や
頭痛、めまい、寝つきの悪さ・・・と、身体的な症状に加え、体がだるくて意欲がわか
ない、仕事や勉強に集中できない、気持ちが内向きで憂うつになる・・・等、メンタル
面の不調に繋がったり人間関係に支障をきたしてしまう事も少なくありません。

こうした状態を放置したまま症状が進んでしまうと、慢性的な自律神経失調症へ
と進行してしまい、夏だけでなく、一年中不調に悩まされてしまう事になります。

へろへろ

自律神経とは

神経には、全身に指令を送る中枢神経(脳・脊髄)と、体の隅々まで
網の目のように張りめぐらされた細密なネットワーク機能の末梢神経があり、
自律神経は、末梢神経の一つです。

自律神経は、内臓の働きや呼吸、血液循環、消化、代謝や体温の調整など、多岐に関わって、
休むことなく24時間働き続けています。私たちの生命を維持していく上で欠かせない
神経で、活発に動いている時や、日中に優位になる「交感神経」と、リラックスして
いる時や、夕方から夜にかけて優位になる「副交感神経」に分かれています。
車で例えると、交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキの様な働きをしますが、自律
神経は自分の意思ではコントロールする事ができないため、制御できない自動運転の車
の様なものです。

日中は交感神経が優位になり、血圧や脈拍を上げ、筋肉を緊張させ、胃腸の動きを抑えて
体を活動状態にします。そして、日が暮れ、夜になると、副交感神経が優位になり、血圧や
脈拍を下げ、筋肉を緩め、体を休ませる代わりに胃腸の動きを高め、食物の消化を促し、
免疫力を高めます。

また自律神経は、気温の変化に順応して、血流や発汗を調節して体温を一定に保つ働きも
担っています。暑い時は、体の表面近くの血管を広げて血流を増やしたり発汗させて、
体内の熱を外へ放出し、体温が上がらない様にします。反対に寒い時は、血管を縮めて
血流を減らし、熱が外へ逃げない様にします。 
この様に、相反する双方向の神経のバランスによって、体や心の調子は変わるのです。

交感・副交感神経



現代社会は自律神経が乱れやすい

現在の日本は、地球温暖化の影響で、平均気温が年々上昇しています。1990年
代以降は、猛暑日がどんどん増え、夜になっても気温が下がらず、熱帯夜が続く日も増加
傾向にあります。ひと昔前に比べると、梅雨はより蒸し暑くなり、9月に入っても猛暑が
続くため、自律神経を乱すリスクがさらに高まっているのです。また、それに伴って、近
年はエアコンを稼働させる時間も長くなり、室温も低めに設定せざるを得なくなると、屋
内外で激しい気温差が発生します。1日の中で、何度もこの気温差に体内環境を適応させ
なければならず、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなり、自律神経が
まさに夏バテを起こしてしまうのです。


現代社会では、普段から生活や仕事環境のデジタル化で自律神経のバランスを崩しやす
くなっています。インターネットや携帯、ゲームなど、電子機器を夜中まで使用したり、
ブルーライトや昼間の様に明るく照らすLED照明など、交感神経と副交感神経のONと
OFFの切り替えが非常に難しくなっています。そのため、夏の気象条件だけではなく、一年
を通して自律神経が慢性的に疲弊している方が多く、そこへ梅雨や酷暑でさらなるダメー
ジを受けてしまうのです。
特に今年は、春先からコロナの影響で在宅や外出を控えざるを得なくなり、運動不足や
生活のリズムが乱れやすくなりましたよね。在宅勤務やテレワークの浸透により、便利に
なった反面、デジタル機器を使用する時間も増え、体調を崩す要因は高まったともいえます。

自律神経系の不調が慢性化していくと、睡眠の質が低下し、寝不足が続いたり倦怠感や
集中力の低下にも繋がります。
また。自律神経は、腸の働きと連動しているため、胃腸の調子が乱れると、体がだるくなっ
たり、気力の低下や抑うつ症状といったメンタルの不調にも繋がってしまうことがあるのです。

夏バテ知らずで夏を乗り越えてきている方でも、自律神経は結構疲れている可能性はあり
ます。これから少しずつ涼しくなっていく季節の変わり目は、自律神経がまた乱れやすく
なります。本格的な秋を迎える今、自律神経系がこれ以上疲れない様にしっかりと体調を
整えていきましょう。

犬 夏バテ
  
自律神経を整えるには・・・

☆ 代謝を整える栄養素をしっかり摂る

真夏に夏バテが進行してしまうと、どうしてもさっぱりとした麺類や冷たいものを
とりがちになります。すっきりと喉ごしは良いのですが、体の中が冷えてしまい、血流が
悪くなったり下痢になったり・・・と、代謝の低下に直結してしまいます。
また、口当たりのよいものを優先して食べていると、結果的に炭水化物や甘いものなど、
糖質が過多になり、ホルモンバランスや自律神経はますます乱れてしまいます。

体力回復の基本は、まずは体の基礎となるたんぱく質をしっかり摂ることです。たんぱく
質には疲労を回復させてくれる栄養素が豊富に含まれていますので、大豆製品等の植物性
たんぱくと魚・赤身肉、卵等の動物性たんぱくをバランスよく摂りましょう。夏野菜や発汗
作用のあるスパイス、香辛料を使った料理や生姜、薬味など、体のむくみをとったり体を温
めたり、代謝を整えてくれるものを、体調にあわせて選びましょう。

また、たんぱく質の代謝をより高めるためには、ビタミンやミネラルなど、補酵素として
働くものや良質な脂質を一緒に摂ることが大切です。野菜や海藻などを、たんぱく質と抱き
合わせて、食べやすいメニューで工夫して食べるようにしてみて下さい。ただし、食欲が
ないのに、頑張ってたんぱく質を増やそうとしても、消化不良をおこしてしまいかえって
体調を崩してしまいます。一気に沢山摂るよりも、消化できる量をしっかりとよくかんで
食べる様にしましょう。

☆ 温度差に注意しながら体が冷えない様に気をつける

現代社会は、温暖化の影響で、屋内外で極端な気温差となってしまい、自律神経がコン
トロール不能な状態に陥りやすくなります。エアコンでの冷やし過ぎは、自律神経系
の乱れを助長してしまう大きな要因ですので、部屋全体が冷え過ぎないように注意し
ましょう。暑がりの方は、個人用に扇風機やサーキュレーターなどを利用するのも一案
です。エアコンの効いている室内は、上半身は暑くても下半身は冷えていることが多い
ので、夏でも湯船にお湯を張り、ぬるめの湯にゆっくり浸かるのも良いでしょう。
眠る時の温度調節も大切です。眠ると体温が下がって冷えやすくなるため、布団に
入って寝落ちするまでは涼しく、その後は高めの温度設定にしましょう。
食事でも冷たい物ばかり食べたり飲んだりせず、お味噌汁や温かい料理を積極的に
摂って体の中から温めることも大切です。

女の子

☆ 適度な運動や十分な睡眠を

夏の疲れを引きずっている時に、無理をして激しい運動をすると、活性酸素が体内で蓄積
しやすくなり、かえって体調を崩す誘因となってしまいます。涼しい時間帯のウォーキン
グやストレッチなどの有酸素運動で適度に体を動かしましょう。また、腹式の深呼吸で呼吸
を整えると、血液中に酸素をしっかり取り込めるため、自力でコントロールできない自律神
経に直接的に働きかけることができます。一日の中で時間を決めて数回、意識的に深呼吸さ
れると効果的でしょう。
また、睡眠をしっかりとることはとても大切です。自律神経は脳からの指令で働くため、
十分な睡眠をとらないと脳が疲れてしまい、、自律神経が乱れてしまいます。さらに、慢性
的な睡眠不足や夜更かしは、体が疲れやすくなり、慢性疲労を引き起こし、そのまま放置し
ていると、精神的な不調にも繋がってしまいます。
出来るだけ、睡眠時間は一定に保ち、十分な睡眠がとれない時は、30分以内の昼寝などで
カバーしましょう。沢山体を動かした日や仕事が忙しかった日は、リラックスタイムや
睡眠時間をより多めにとることも大切です。

寝る女の人

当クリニックでは、自律神経に乱れが出ていないか、また不調の原因や栄養の不足傾向
について毛髪の検査でチェックをすることができます。また、そのデータをもとに、食事
や栄養のバランスを見直し、腸内環境を整え、睡眠の質を上げ、自然な形で自律神経を整え
る治療を行っています。

食事や睡眠を整えても不調が続く方、上記の様な症状が慢性的に続く方、ぜひ一度、
お気軽にクリニックまでご相談下さい。

看護師: 上川合 史子

看護師

 

2020.08.29更新

自己肯定

  

 最近人づきあいが面倒くさい。朝起きると身体がだるくて、なかなか起き上がれない。病気ではないのに、何か変だなと感じることはありませんか? 自律神経の乱れや、ストレスにより同じような症状を感じることがありますが、それ以外にも「自己肯定感」が関与しているかもしれません。

 

 2019年に内閣府が行った「子ども・若者白書」調査によると、諸先進国と比べ日本の子供は「自己肯定感」が低く、欧米など6か国との比較では、最も低い結果となりました。調査対象は2018年11~12月に満13~29歳までの男女に実施したものです。

 この結果によると、「自分自身に満足している」が45.1%、「自分には長所があると感じている」が62.3%と、同時に実施した韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの回答と比較すると、もっとも低い実態にあったほか、2013年度の調査よりもさらに低下しており、日本人の若者たちの「自己肯定感」の低下が進んでいます。

 私たちは1日に6万回の思考を行っていますが、そのうちの約80%、約4万5000回が、ネガティブな思考と言われています。ネガティブな考えを持つことが悪いことではありません。ネガティブな思考は失敗や危険から遠ざけ、助けてくれる大切な信号です。しかし問題は、その信号を受けたときに自己肯定感が低い場合です。新しいことにチャレンジしようと思っても、「どうせまた失敗する」とすぐ行動にブレーキをかけてしまい、後ろ向きの判断で、行動が消極的になってしまいます。また対人関係においても自分や周囲に対するネガティブな感情が高まり、「自動思考の罠」という負のループに陥ってしまい、コミュニケーションを上手にとることが出来なくなります。

 

 

 ― 「自己肯定感」とは? ―

 自己肯定感「セルフエスティーム(self-esteem)」は「自己肯定感、自尊心、自尊感情、自己評価、自己有用感、自己重要感」と日本語訳されます。文字とおり「自己」を肯定・認める感覚です。必要以上に過大評価することでも、自意識過剰となることでもありません。自身の良い部分や悪い部分すべてを受け入れられている状態です。日本では、慎ましさや謙虚さを美徳としていますが、それと「自己肯定の低さ」とは異なります。自己肯定は、幼少期の周りからの言動が影響していると言われています。小さいころから親に褒められたことが無い人は、「自分には愛される資格がない」や、「ダメな人間なんだ」という思いが根底に根付いてしまいます。また、両親の仕事や家事を手伝うことで愛される機会多かった人は、「役に立たない自分は愛されない」「わがままを言ってはいけない」「自分のことは自分でしなくてはいけない」と自己犠牲の上に自分の価値を見出してしまうのです。

 


 

― 「自己肯定感」の低い人4つのタイプ ―

 また、自己肯定感の低い人の行動には特徴があり、様々なタイプがあります。

自己肯定感

 

{逃避タイプ}内にこもる行動派


・努力しない、本気を出さない
・無関心を装う
・気軽に味わえる楽しさを追求する
・いわゆる良い人を演じる

 自分にとって都合の悪いことには、興味がない反応を示します。一見、楽しさを追求している、気楽で良い人と見えることもありますが、無意識に本気を出して挫折することを回避しようとする心の動きによるものです。本気を出して壁にぶつかり、挫折することを避けているのです。

 

 

{あきらめタイプ}内にこもる受身派


・どうせ無理が口癖
・どうせ「自分なんて」と思ってしまう
・褒められるのが苦手
・人と比べて落ち込む

 失敗を過度に恐れ、自分の殻に閉じこもってしまうタイプです。人生においても、行動を起こす前からすでに諦めており、言い訳が思考を占領し、悲劇のヒロインに浸ってしまいます。他人を羨み、どうして自分はそうではないのかと思い、落ち込んでしまうのも、このタイプの特徴です。

 

 

{比較優位タイプ}外に求める行動派

・自慢話ばかりする
・よく人を批判する
・人にアドバイスしたがる
・強い自己顕示欲

 自分には価値があると思う願望が強く、それを確認する為に人と比較し、批判することで自分が優れていると認識したいタイプです。俗にいう「マウンティング」の傾向が強い人といえます。攻撃的で、自信過剰にも見えますが、その裏には「自己肯定感」の低さが潜んでいます。

 

{くださいタイプ}外に求める受身派

・いつも何か心配している
・人からの反応を過度に敏感になる
・過度に気を使う
・自分より他人を優先して頑張りすぎてしまう
・他人の影響を受けやすく、依存してしまう

 一見、自己犠牲により他者へ気持ちが向いているようですが、実はこのタイプの人は、自分に関心が向けられています。他者の目に、自分がどう映っているのか。どう思われているのかを過度に気にしています。人からの称賛や愛情、関心を得ることで、自分を認識しているのです。

 


 

 

 これらの特徴は、必ずしも単独で表れるわけではなく、複合的に表れることもあります。例えば過去のトラウマや劣等感により、自分で自分のことを前向きに評価できないとき、人は周囲から認められたいという承認欲求が強くなります。承認欲求は誰もが持っている欲求ですが、自己肯定感が低いままでは、自分で自分を認められないから心が満たされず、欠乏感によって他者からの評価ばかりを求めてしまいます。認められたい欲求がより強くなり、行動が依存的になってしまいます。
 
 発達障害や鬱病などの精神疾患の治療において、治療がなかなか進まない、もしくは改善傾向にあっても途中で行き詰まってしまう方は、自己肯定の低さが根底に潜んでいる可能性があります。逆に、発達障害や精神疾患により対人関係が上手に出来ないことが原因で、自己肯定が低くなるケースもあります。自己肯定感とは、人間が社会生活を送るうえで精神面を左右する、重要な役割を担うのです。

 

 ― 「自己肯定感」を高める為には ―

 自己肯定感を高めるには、まずは自分自身を認識することが大切です。普段の自身の行動や思考を振り返り、その根底にある自己肯定の低さを自覚することから始めてみましょう。自己肯定の低さからくる言動や思考だとういことを認識することで、客観的に自分自身を見つめることが出来るようになります。

では、自己肯定はどうすれば高めることが出来るのでしょうか。

 

自分の長所・短所を書き出す

日記

 自分の長所や短所を思いつくだけノートに書いてみましょう。また短所には、改善するにはどうすれば良いかを考え、行動に移してみましょう。

 

 
親切になりましょう

席を譲る

 電車の中で、お年寄りや妊婦さんを見かけたら、進んで席を譲りましょう。親切にすることで、人は幸せホルモン「オキシトシン」が分泌され、幸福感を得ることが出来ます。幸せな気持ちになれるほか、自分自身のことも好きになれます。

 

 
成功体験を積む

 「自己効力感」「自己信頼感」を高めるには、成功体験の積み重ねが有効です。大きな成功体験が必要なのではなく、小さくても、出来るだけ多くの成功体験を積み重ねましょう。

日記の代わりに、一日の中で自分が出来たことを書き出してみましょう。「朝、時間通りに一人で起きた」「今日の服装が素敵だと褒められた」「仕事に役立つ本を一冊読んだ」など、何でも良いのです。

 
ポジティブな言葉を選ぶ

 人に褒められたとき、「私なんて」と否定的な言葉ではなく、「ありがとうございます」とポジティブな言葉を口にしましょう。また相手に感謝の言葉を述べる際は、「すみません」ではなく「ありがとうございます」と言いましょう。
 

自己肯定の高い人と一緒にいる

 自分の周りに居る、自己肯定の高い人のそばに居ましょう。自己肯定の高い人と一緒に過ごすことで自然と言動や思考は似てきます。逆に、自己肯定の低い人と一緒に居ると、自分の考えや言動もネガティブになってしまいます。自分自身を変えるには、交友関係も見直すことも必要です。

成功

  
 自己肯定感は、小さい頃からの心の蓄積により構成されています。直ぐに考え方が変わるのは難しいですが、一つ一つの積み重ねが、必ず心の変化に繋がります。行動する前から諦めずに、自分を見つめなおし、実践してみましょう。

 


 

 

 

― 自己肯定感を支える「神経伝達物質」 ―

 

 自己肯定感のサポートに、心のコントロールが重要となります。私たちの感情は、「ノルアドレナリン」「ドーパミン」「セロトニン」の3つの神経伝達物質である(脳ホルモン)のバランスにより影響しています。脳内ホルモンの無数のやりとりの結果、人間の複雑な精神活動が可能となっています。これらの神経伝達物質を味方につけて、安定した精神状態を維持し、ましょう。

 

 

 

<ノルアドレナリン>

 

 神経を興奮させる神経伝達物質で、ストレスに対して怒りや不安などの感情に反応し「意欲、集中力、思考力」を高めます。しかし、不足すると「気力の低下、無関心」など抑うつ状態になりやすく、うつ病の原因にもなります。逆に過剰に分泌されると、イライラやキレやすくなるなど、躁状態を引き起こしやすくなります。

 

 

 

<ドーパミン>

 

 快感や喜びなどの感情に関係する神経伝達物質です。人の強い欲求には「快感を得たい欲求」がありますが、この「快感」を操っているのがドーパミンです。快楽・意欲・食欲・性欲・探求心・動機づけを司っており心地良さに加えて「意欲」も生み出します。過剰な分泌は幻覚・妄想を招くほか、満足感の喪失や、繰り返し過剰分泌されることでギャンブルやアルコール、薬物依存症を招きます。

 

 

 

<セロトニン>

 

 睡眠や体温調節、ホルモンの分泌を司る「セロトニン」ですが、精神の安定に大きく関与しています。セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑えコントロールすることで精神的な安定をもたらします。セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、セロトニンが正しく分泌されることで心が安定し、幸福感が生まれます。不足するとノルアドレナリンやドーパミンの抑制力が弱まり、パニックや集中力や思考力の低下など、うつ状態に陥りやすくなります。

 

 

 


― 「セロトニン」と「自己肯定」 ―

 

 適切な量のセロトニンが分泌されれば、脳も適切に機能するということになります。セロトニンは脳内で神経から神経への情報の伝達をしています。セロトニン受容体を持つ細胞が広い範囲で存在することから、セロトニンの値が身体的機能とともに、心理的機能をも左右すると考えられています。

 

セロトニンの分泌が不均衡になる要因として、以下の原因が考えられます。

 

・セロトニンが十分に分泌されていない
・セロトニン受容体がセロトニンを十分にキャッチできていない
・セロトニンが受容体まで届いていない
・セロトニンの合成材料となるトリプトファン・必須アミノ酸の摂取量が不足している
 

 

 セロトニンの不足の身体的症状として、便秘・消化障害・光や痛みに過敏になる・糖質(炭水化物)の異常摂取・不眠症・片頭痛などです。精神的症状では、気分の落ち込みなどの鬱症状・認知機能の低下・意欲の減退・自己肯定感の低下などがあげられます。これらの症状が現れたら、セロトニン不足の可能性が考えられます。

 

 

 

~ セロトニンの不足を解消するにはどうすれば良いのでしょうか? ~

 

 

 

(セロトニンの材料を摂ろう)

 セロトニンの材料となるトリプトファンを積極的に摂取しましょう。トリプトファンは体内で合成できない必須アミノ酸の一つで、食事やサプリメントを使って毎日摂取する必要があります。また、セロトニンの生成には、トリプトファンの他、ビタミンB6や炭水化物もバランスよく摂取する必要があります。 
 

(カフェインを控えましょう)
 
カフェインを毎日摂取すると、おおよそ25~30%セロトニン受容体を増加させると言われます。これはセロトニンの増加でなく、カフェインによってセロトニンそのものが減少するため、少ない量でも情報をキャッチできるよう、 受容体のみが増加しているのです。セロトニンの不足を感じた時は、カフェインレスの飲料、もしくは、どうしてもコーヒーなどが飲みたいときは、セロトニンの材料となるトリプトファンを含む豆乳入りの、ソイラテがお勧めです。

 

 
 (セロトニンの生成を促そう)
 リズム運動やガムを噛む、ウォーキングなどで太陽の光を浴びることでセロトニン神経の活性化に繋がります。日光浴は30分程度、ウォーキングやスクワットなどのリズム運動は5分~30分程度、無理の無い範囲で行いましょう。

 

 
(オキシトシンの分泌によりセロトニンを活性させよう) 
 二つ目の幸せホルモンに「オキシトシン」というホルモンがあります。オキシトシンはマッサージやペットとのスキンシップ、ハグなどの抱きしめることで分泌されます。オキシトシンは別名「愛情ホルモン」とも呼ばれ、人が感じる「愛情」に関わっています。オキシトシンの分泌が増えると、脳内のセロトニンも比例して増え、セロトニンの活性を誘発してくれます。
ペットやパートナーが居ない時は、自分でマッサージしたり、自分で自分を抱きしめる(セルフハグ)がお勧めです。セルフハグの時は、自分に励ましや優しい言葉を掛けてあげましょう。
 

 

 

そのほか、脳内の記憶の関連付けを行う神経伝達物質「アセチルコリン」の摂取により、セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンの分泌を調整し、脳内のホルモンバランスを整えてくれます。
 

☆ 代替医療カウンセラー 齋藤奈々 ☆

 

 


2020.07.27更新



当院は、消化器専門のクリニックではありませんが、患者さんのお悩みの症状を根本から整えていく上で、大切にしているのが「腸」です。多くの患者さんは腸内環境の改善が必要で、食事内容の見直しは必須となります。

一般的に、腸内環境を整える食事で知られていることは、乳酸菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維、発酵食品などを含む食材を摂り入れるというものです。しかし中にはこのような食事をしても、症状が改善しにくい方がいます。その症状は一人一人違いますが、消化器科には通院していない方でも、お腹の膨満感を感じ易かったり、ガスがよく出る、よく腹痛を生じる、便秘や下痢になりやすい…という症状を抱えている方がいます。また、既に、過敏性腸症候群やクローン病と診断されている方も見受けられます。

そんな中、オーストラリアのモナッシュ大学で、低FODMAP食が、過敏性腸症候群の症状の軽減に繋がるという論文が発表されました。
 

FODMAP食とは何か?

FODMAPとは、小腸では吸収されにくい発酵性糖質のことで、これらの頭文字を取ったものです。
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この中には、乳酸菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維が含まれています。乳酸菌が増える事で、短鎖脂肪酸(酢酸・プロピオン酸・乳酸)などの代謝物の産生を促す食材が多く存在します。「乳酸菌が増える事は良いこと」「腸内環境が良くなると思って、積極的に食べている」と言う方も多いと思います。一般的に、短鎖脂肪酸は、免疫細胞の活性化、血糖値の安定、肥満予防になる等、腸内環境には良い働きをする物です。
しかし、過敏性腸症候群の場合や小腸内で腸内細菌が増殖している時は、短鎖脂肪酸が増えすぎることで、腹痛や満腹感、下痢を招く恐れがあり、注意が必要です。そのため、これらを含む食材を摂る事で、より症状を助長する事があるのです。 


具体的にどのような食材に含まれるのか? 

1
【参考】 江田証著:腸のトリセツ 


 

有効と言われる低FODMAP食療法とは?

オーストラリアで発表されている低FODMAP食療法は、上記の高FODMAP食品を3週間程控え、その後、=オリゴ糖(フルクタン・ガラクトオリゴ糖)、=乳糖、=果糖、P=ポリオール(ソルビトール・マンニトール・ソルビトール)を含む食材を糖質ごとに一種類ずつ摂り、腸の状態を診ていきます。

 

当院での低FODMAP食を使った治療方法は?

当院は消化器科専門のクリニックではないため、CTやMRI、呼気検査は行わず、問診とPRA毛髪検査において、過敏性腸症候群の傾向性、腸内ガスや小腸内の細菌増殖などをチェックします。

これらの症状や傾向性が強い場合は、低FODMAP食を参考に、患者さんが日頃の食生活で多く食べる物を確認しながら、控えるべき食品を決めていきます。併せて、天然のハーブ(サプリメント)を活用し、腸の状態を確認していきます。

今まで厳格に低FODMAP食を試したという方でも、「続かずまた元に戻ってしまった」「外食時に何を食べて良いか分からない」という患者さんのお話しをよく伺います。少しずつ自分の身体に合う食事を見つけ、最終的にはその食生活を定着することが大切です。



最後に

今回お伝えした低FODMAP食は腸を改善するための一つの方法です。腸は栄養素の吸収や神経伝達物質の生成、自律神経に大きく影響する等、大切な役割を担っている器官です。身体の基本となる腸を改善し、身体をより元気にしていきましょう!

 

2020.06.20更新

こんにちは。今回のブログはお腹のお話です。
みなさん、お腹の調子はいかがでしょうか?
便秘や下痢、腹部膨満など、お腹のトラブルはいろいろありますが、
その中でも下痢はつらい症状ですよね。下痢が続くと栄養の吸収が
低下したり脱水になったりして体力を消耗してしまいます。また、
生活に支障が出たり、体力だけでなく、メンタルにまで負担がかかってしまうことも。

下痢が発症する原因に適した対処を行うことは、症状の悪化や
慢性化を防いでいく上でとても大切です。今回は、下痢がどうして起こるのか、
その原因についてまとめてみたいと思います。


消化管は、口から肛門までの、体の中で最も長い臓器です。体の外とも接していて、
侵入してくるウイルスや病原菌、化学物質などの異物から自分の身を守るため、
防御する働きや免疫力を備えています。

特に腸は、最大の免疫器官と言われ、体を守り異物と戦うリンパ球の多くが
集まっています。また、第二の脳とも言われ、独自の神経系によって各器官
と連携しながら、体をバランスよく維持するために必要な役割を果たしています。
ところが、その働きが低下したり、何かしらの原因によって腸内のバランスが崩れると
下痢を引き起こしてしまいます。
辛いちょう

下痢は、腸内の水分が過剰になり、便が液状またはそれに近い状態になることです。
通常の便の水分量は70%~80%ですが、80%~90%になると軟便、90%を超える
と水様便となり下痢になってしまいます。
下痢になると繰り返し起こる便意、腹部のけいれん、腸内ガスなどを伴うことが多く、
ウイルスや食中毒などによって引き起こされる下痢の場合は嘔吐や吐き気を伴います。

下痢の原因は・・・

下痢は大きく分けて急性と慢性に分かれます。

急性下痢(症状が1週間程度の一時的な下痢)
●ウイルス、細菌、寄生虫による感染
●食中毒、
●食べすぎや飲みすぎ、または普段食べない食材の摂取
●心身のストレス
●薬の副作用 など

慢性下痢(症状が1か月以上継続したり繰り返して起こる下痢)
●炎症性腸疾患(クローン病・SIBO等)
●過敏性腸症候群(IBS)
●消化管の機能低下による消化不良
●薬の副作用
●心身のストレス など

下痢を起こすメカニズム

下痢を引き起こす原因を、そのメカニズムによって分類すると
①腸運動性下痢 ②滲出性下痢 ③分泌性下痢 ④浸透圧性下痢 に分類できます。

大腸由来の下痢は滲出性、小腸由来の下痢は分泌性と浸透圧性です。

①腸運動性下痢

一般的によく起こる下痢のタイプです。腸の筋肉は、伸縮し、水分を吸収しながら、
ゆっくりと肛門まで便を送る「蠕動運動」を行っています。便は、ある程度の時間、大腸に
とどまることで固まりますが、蠕動運動の機能が低下し、大腸を速く通過してしまうと
固まらず、水様便になってしまいます。また、逆に蠕動運動が妨げられ、便が滞った
場合でも、増殖した腸内細菌が刺激して下痢を起こすことがあります。

暴飲暴食、糖質の多い食品や酸性の食品の摂りすぎ、カフェイン、冷え、ストレスなどに
よる自律神経との連動によるものが一般的な原因です。また、緩下剤やマグネシウムを
含む制酸薬やサプリメントの使用に起因することもあります。

病的要因としては、プロスタグランディンや甲状腺機能亢進症、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸
炎、過敏性腸症候群(IBS)など)、消化器の術後などが考えられます。
IBSは、20~30代と若年層に多く、男女比では女性の方が1.5倍程多いといわれていま
す。下痢と便秘両方の症状が診られますが、下痢症状は男性に多い様です。

うんどうせい げり

 


②滲出性下痢

腸管の粘膜に炎症や潰瘍が起こり、傷がつくと水分の吸収能力が低下し、炎症が
起こります。そして、腸管内へ粘液や体液などが分泌され、便の量と水分が増加して
下痢を起こします。
このタイプの病的要因としては、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患、腸結核、
虚血性腸炎、細菌性腸炎(サルモネラ・ブドウ球菌など)、ウィルス性腸炎、リンパ腫や
がん、また、その治療などによる放射線性腸炎などが挙げられます。直腸の粘膜に炎症が
おこると、便の刺激で、より過敏になるため、排便の頻度が高くなり苦痛が増長されて
しまいます。

しんしゅつ げり2


③分泌性下痢

小腸と大腸から便の中に水分と塩分(塩化ナトリウムなど)が分泌されて起こります。
コレラやO157などの細菌がもつ毒素を腸内で検知すると、「セロトニン」というホル
モンが放出され、周りの細胞から大量の水分が出て下痢が起こります。

ウイルスや細菌の毒素、寄生虫などの他、下剤(ヒマシ油)や胆汁酸(小腸の部分切除術
の後など)、ポリープなどにより起こります。また、ゾリンジャー・エリソン症候群や
WDHA症候群、カルチノイド、ガストリノーマなどの腫瘍などでもホルモンの影響で
引き起こされることがあります。分泌性下痢では、大量の便が排泄されることが多く
みられます.
ぶんぴつ5


④浸透圧性下痢

腸から吸収されない浸透圧の高い食物や薬剤が原因で浸透圧が上昇し、水分と電解質
のバランスが崩れ、引き起こされる下痢です。
一部の豆類・果物や濃いジュース、ガム、お菓子、ダイエット食品などに含まれる砂糖の
代替品(マンニトール、ソルビトール、ヘキシトールなど)が主な原因です。
また、乳糖の分解酵素・ラクターゼの欠乏症の人が乳製品を摂ると乳糖が消化されず、
下痢が起こる乳糖不耐症もよく診られます。
また、中鎖脂肪酸(MCT)は、サラダ油や動物性油脂等の長鎖脂肪酸と比べて消化吸収が
非常に早く、小腸内の浸透圧が高まります。そのため、多量に摂ると、体内の水分が
腸粘膜から腸管の中にとりこまれ、腸内の水分量が多くなるため、下痢を引き起こ
すこともあります。

その他、抗生物質や貧血治療の鉄剤などの服薬でも腸内の正常な細菌叢が乱れ、下痢
となることもあります。誘引物質となる食物や薬剤を抜くと症状は改善していきます。

しんとうあつ げり

その他下痢をおこしやすい疾患

蛋白漏出性胃腸症
血液中に存在するタンパク質が消化管の方へ失われてしまい、低タンパク血症に
関わるさまざまな症状を起こす症候群です。

吸収不良症候群
小腸の粘膜に問題があり、栄養素の吸収が障害される症候群です。
グルテン腸症、乳糖不耐症、胆汁酸塩など。

など。


下痢という症状は同じでも、引き起こす原因は様々あるという事がわかります。
一過性のものか、繰り返されるものか、また、その人各々の体質や食習慣などでも
異なります。
ナチュラルクリニック代々木では、問診と毛髪検査により、下痢の原因を根本的に
探っていく治療を行っています。
お腹の調子がなかなか整わない方、ぜひご相談ください。

看護師:上川合 史子


 

 

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