クリニックニュース

2021.06.27更新


 新型コロナウイルス対策の一環として、ステイホーム、リモートワークが推奨され、自宅で過ごす時間が多くなりました。
自宅での時間が多くなると、つい飲酒量が増えていませんか?今回はアルコールについて考えてみたいと思います。

 


~ アルコール代謝の仕組み ~

 口から入ったアルコール(エタノール)は胃から約20%、残りの大半を小腸から吸収し、約90%が肝臓で代謝されます。肝臓で、殆どのアルコールはアルコール脱水素酵素(ADH)によりアセトアルデヒドに分解されます。
アセドトアルデヒドとはお酒を飲んだ時に顔が赤くなったり、頭痛、吐き気の原因となる物質です。
また、一部は非アルコール脱水素酵素系であるミクロソーム-エタノール酸化系(MEOS)により代謝され、アルデヒドになります。
アセトアルデヒドはアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)により身体に無害な酢酸アセテートに分解され、その後、TCA回路を経て筋肉・脂肪組織などで水と二酸化炭素に分解され体外に排出されます。
MEOS系の代謝にはビタミンB1、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の代謝にはビタミンB3が関与します。
そのためアルコール代謝にはビタミンB1・B3が多く必要となります。
しかし、摂取されたアルコールの2-10%は、代謝されないまま血液中を循環し、肺から呼気、腎臓から尿、皮膚から汗として体外に排泄されます。
血液中のアルコールが脳に到達すると、神経細胞に働き「お酒に酔う」状態となります。

 

計算式

 

 酔いの状態はアルコール血中濃度によって6段階に分けられます。
楽しくお酒を飲めるのは「ほろ酔い期」のアルコール血中濃度が0.1%程度までです。
理性を司る大脳皮質の活動が低下し、抑えられていた本能や感情を司る大脳辺縁系が活発になり、開放感を感じたり陽気になるのです。
しかし、アルコールの量が増えるのにしたがって酔いが進み、脳の麻痺も進みます。
「酩酊(めいてい)初期」「酩酊期」になると知覚や運動能力が鈍り、繰り返し同じ話をしたり千鳥足になったりします。
さらに飲酒が進み、「昏睡期」になると、麻痺は脳全体に及び、呼吸困難に陥り、最悪の場合には死に至る危険性もあります。

酔っ払い

 

~ アルコール代謝 (酔いが覚める) ~

 摂取したアルコール・お酒が身体から抜けるには、どのくらいの時間が掛かるのでしょうか?

 アルコールの分解には体質により異なりますが、一般的に体重1kgあたり、1時間で0.1gのアルコールを分解するとされています。
また、身体の大きい人は血液量が多く、肝臓自体も大きいため、小柄な人よりもアルコールの分解が速くなると言われています。
更に、筋肉量も代謝に関係しています。
肝臓にて酢酸に分解されたアルコールは、血液により筋肉に運ばれ、二酸化炭素と水に分解されます。つまり、筋肉量が多い人は酢酸の処理能力が高いことになり、アルコールの代謝能力も高くなります。
女性よりも男性の方が、一般的にお酒が強いのは、少なからずこれらが関係していると言えるでしょう。

アルコール

 アルコールの代謝は、純粋なアルコールの量により計算されます。
アルコール摂取量の基準とされるのは、お酒の単位です。
1単位とは、純アルコールに換算して20g。
この1単位を各種アルコール飲料に換算すると、ビール(アルコール5度)は中びん1本(500ml)、日本酒(アルコール15度)は1合(180ml)、ウイスキー(アルコール43度)ダブル1杯(60ml)、焼酎(アルコール25度)0.6合(110ml)が目安となります。

 

お酒の1単位(純アルコールにして 20g)

1単位

 

~ アルコール依存 ~

 自宅で気軽にアルコールを摂取するようになると、心配されるのが「アルコール依存」です。
最初はアルコールの摂取によりストレス発散や気分転換、気分の高揚感を楽しんでいても、摂取量や日数が徐々に増加し、アルコール依存症となる方が増えています。
「少しのアルコールは健康に良い!」とも言われていますが、例えばワインには抗酸化物質であるレスベラトロールが含まれていますし、ビールの苦み成分であるホップは昔から薬用ハーブとして知られており、リラックス効果や抗ストレス作用があるとされています。
しかしこれらは、アルコール単位1以下(ワイン‥180㎖  ビール‥500㎖ 以下)の摂取量に対して言われているものです。
飲む量や日数など、計画的に自制出来る範囲で楽しむことが大切です。

 

チェック表

{出所}KAST(新久里浜式アルコール症スクリーニング検査)

【 男性 】

合計点数が4点以上‥アルコール依存症の疑い群 
合計点数が3~1点‥要注意群
合計点数0点‥正常群
※質問項目1番のみ「いいえ」の場合は正常群

 

【 女性 】

合計点数が3点以上‥アルコール依存症の疑い群 
合計点数が2~1点‥要注意群
合計点数0点‥正常群
※質問項目6番のみ「はい」の場合は正常群

 

 

~ アルコールとの上手な付き合い方~
  
 お酒は、ストレス発散、リラックス効果、コミュニケーションツールとして私たちの生活に大きく関わっています。
しかし扱い方を間違えると、アルコールは心身へ悪影響を及ぼすものとなってしまいます。

では、アルコールと上手に付き合うにはどうすれば良いのでしょうか?
 
 一番注意したいのは、やはり飲酒量ですが、その他にも重要となるのが、飲酒時の食事です。先に述べたように、アルコール代謝にはビタミンB群をはじめ、ビタミンⅭなど多くの栄養素が必要です。
また栄養素の不足は二日酔いの原因になるほか、代謝に関わる各臓器への負荷も大きくなります。
飲酒時の食事を少し注意することで、上手にアルコールと付き合うことができます。

 

 

~ 飲酒時におススメの栄養素~

① ビタミンB1
 通常、アルコールの分解には酵素「アルコール脱水素酵素」により行われますが、大量の飲酒により酵素だけでは処理しきれずに、ビタミンB1が使われます。
また、肝臓で分解されたアセトアルデヒドが酢酸から分解される際にもビタミンB1が使用されます。

ビタミンB1

 

② レシチン
 レシチンは細胞膜と共に肝臓の細胞活性化する働きがあり、肝機能を保護してくれます。
また、レシチンの構成成分であるコリンは、肝臓で行われる脂質代謝に関与し、脂肪代謝を向上させることで、アルコールの摂取などによる脂肪肝の予防に働きます。

卵

 

③タンパク質
 アルコール代謝酵素であるアルコール脱水素酵素などの酵素の活性を高め、肝細胞の再生を促進する栄養素です。
アミノ酸から生成されているタンパク質は、殆どが体内で生成できないため、食事から摂取する必要があります。

タンパク質

 

④ 有機酸・脂肪酸
 お酒を飲む前に、牛乳を飲むと、胃に膜が出来て酔いが軽減されるという話をよく耳にしますが、牛乳は胃酸により凝集され、膜の役割を果たさないことがわかっています。
アルコールの吸収を遅くするには、クエン酸や酢酸などの有機酸や、油脂類が効果的です。
2005年に発表された「The Japanese Society of Physical Fitness and Sport Medicine」では、アルコール吸収速度を遅くするために油脂類や有機酸が働くメカニズムが解説されています。

 酸

 

⑤オルニチン
 肝臓の働きを助けるアミノ酸です。
アミノ酸は500種類以上ありますが、オルニチンはタンパク質を構成せず、血液と共に体内をめぐる特別な「遊離アミノ酸」です。
オルニチンは、肝臓の「オルニチンサイクル」というアンモニアを代謝する経路で働き、身体に溜まると有害な物質であるアンモニアの代謝や、解毒を促進します。
オルニチンサイクルのはたらきを活発にすることで、肝臓全体の本来の機能が保たれると考えられます。
オルニチンは肝臓で有害な毒素を無害にする重要な役割を果たしているほか、二日酔い、疲労感の軽減にも効果が期待できます。

 オルニチン

 

⑥ タウリン
 タウリンは、生体内で遊離した状態で存在する含硫アミノ酸様化合物の一つで、イカやタコ、貝類、甲殻類及び魚類(心臓・脾臓・血合肉)に多く含まれています。
タウリンはアルコール分解に必要な酵素の働きを助け、分解スピードを上げて肝臓の負担を軽減します。

 タウリン

 

 

 食事は、胃の中の食べ物が粘膜の上に層を作り、消化器官への負担を和らげます。
さらにアルコールの吸収を遅らせてくれるほか、お酒のペースを抑えることもでき、飲み過ぎを抑えてくれます。
胃腸や肝臓への負担をやわらげるためにも、食べ物と一緒にお酒を楽しみましょう。
また食事と共にサプリメント(健康補助食品)を活用して、不足しやすい栄養素の補完や、肝機能のサポートを行い身体への負担を軽減させましょう。

 

代替医療カウンセラー ★齋藤★

 

2021.03.13更新

 

現代人が抱えるストレスは様々です。勉強や仕事、育児や介護、煩雑な家事、
ぎくしゃくした人間関係・・・さらには通信環境の劇的な変化で,毎日受け取る情報量も
膨大になっています。現代人の一日の情報量は、江戸時代の人の一生分になるという
データもあるそうで、古代から人間の身体は変化していないにもかかわらず、
私たちは日常の中で多くのストレスにさらされています。
不安神経症やうつ病などのメンタルな疾患も増え続けており,自分は大丈夫,と
思っていた人が、気づかないうちに深刻な症状を抱えてしまうことも多くなっています。
こうしたストレスケアとして、ここ数年、GABAが注目されるようになり、GABAが含まれ
た特定保健用食品やサプリメントが増えてきましたが,GABAを摂るとどのような効果
があるのでしょうか。

◆そもそもGABAってどんな栄養素なの?

GABAとは、γ-アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)の略語です。
私たちの体内に普段から存在しているアミノ酸のひとつで、様々な動物や植物
にも含まれています。
GABAは、特に脳や脊髄で精神を安定させる抑制性の神経伝達物質で、交感神経の働きを
抑制して、興奮した神経を落ち着かせたり、ストレスを緩和したり、睡眠の質を整えたり
する効果があり、いわば車のブレーキの様な働きを担っています。抑制性の神経伝達物質
は、脳の神経細胞の約30%を占めており、脳内の血流を活発にし、酸素供給量を増やした
り、脳細胞の代謝機能を高めてくれます。

抑制性に対して、アクセルの働きをするのが興奮性の神経伝達物質です。主として
ドーパミンやアドレナリン、グルタミン酸などですが、実は、GABAは、脳内で興奮性
のグルタミン酸から作られています。
抑制性の伝達物質が興奮系伝達物質から作られることで、神経伝達は両方のバラ
ンスをうまく保つように機能しているのです。

GABAはもともと体内で十分な量が作られているのですが、疲労や強いストレス
にさらされると、それを緩和するために大量に消耗してしまうため、不足傾向に
陥ります。GABAが不足すると興奮性の神経伝達物質が過剰に分泌されること
になり、リラックスできなくなって緊張状態が続いてしまうのです。
ブーブー

GABAってどんな効果があるの

ストレスを軽減する
GABAを摂ると、副交感神経の働きが活発になり、α波が増加して精神的な緊張を
和らげる働きがあります。また、脳への酸素供給量を増やして、ストレスに
よる脳細胞のダメージも抑えてくれます。
また、人は強いストレスを受けると免疫力が低下しますが、GABAを摂ると、スト
レス下での免疫力の低下を抑えることがわかってきています。
さらに、学習や作業の効率を高めることも確認されています。

血圧の上昇を抑える
GABAの血圧抑制効果については、多数の研究で公示されています。GABAは、
脳内に直接入ることができませんが、血管を通じて末梢臓器の神経伝達を抑制
して、血管収縮を緩めると考えられています。
また、GABAは、腎臓の働きを活発にして、血液中の塩分をろ過し,利尿作用を
促して血圧を下げる効果もあります。
GABAはトクホ(特定保健用食品)にも使われていますが、今の段階では、血圧が
高めの人への効果、として扱われています。
医薬品にもGABAを含むものがありますが、頭部外傷の後遺症での処方となっています。

睡眠の質を整える
GABAを夜間帯に摂ると、自然に入眠出来たり、入眠までの時間が短くなったり
する
効果があるといわれています。不安やストレスなどが多く、交感神経が優位に
なって、
グルタミン酸が大量に分泌されるようになると、脳の興奮状態が持続して
眠れなくなってしまいます。GABAはこうした脳の興奮を抑えて、気持ち

を落ち着け、リラックスを促してくれるのです。また、血液中の成長ホル
モン濃度が上がり、睡眠の質自体も
整いやすくなるという研究報告もあります。

中性脂肪を低らす
GABAは、エネルギーの消費を高め、内臓の代謝を上げる働きがあります。
また、血液中の中性脂肪やコレステロールに働きかけ、脂質代謝を促すことが
分かってきました。GABA により、肝臓のたん白合成が促進され、エネルギー源
として体内の脂質が消耗されるのではないかと考えられています。また、GABA
とたん白質 を一緒に摂ると、代謝がさらに高まるとも言われています。

◆GABAを摂っても効果がないという意見も...

ストレスや血圧、不眠などの対策として研究されているGABAですが、食品やサプリ
メントで摂っても効果はないのでは?という意見もあります。
GABAを摂ると、まず最初に腸から吸収され、血中に取り込まれます。
しかし、血中に取り込まれても、血液と脳の間で関所の様な働きをしている血液脳関門を
通過出来ず、脳に取り込むことが出来ません。そのため、GABAを摂っても、神経伝達
物質として脳で使われないので意味がない、という考えです。

これについては、実は、腸には脳と同様にGABAの受容体がある、という説があります。
脳腸相関の働きで脳と腸をつなげる迷走神経を経由し刺激が腸から脳に伝わり、GABA
の産生能力が高まる可能性があるそうです。
マウスの実験では、腸と脳を繋ぐ神経を切断すると、脳内のGABA受容体の活性化が見ら
れなかった、という報告もあるそうなので、腸から脳への伝達が切れると、脳内のGABA
の産生能力は上がらないのかもしれません。

腸内環境については、うつ病など、メンタルとの関連も指摘されており、まだまだ
研究途上の段階ですが、外から摂り入れたGABAが腸を介して体内で効果的に働く
可能性は十分にありそうです。実際に治療としてGABAをサプリメントで患者さんに
摂取して頂くと、睡眠の質がよくなったり、ソワソワ感が落ち着いたり…と、改善効果を
体感する方が多くいらっしゃいます。


◆体内のGABAを増やすには?

GABAの多い食品を摂る
まずは食事の中からGABAをしっかり摂ることが大切です。GABAを多く含む食品は、
野菜(トマト、なす、ケール、かぼちゃ、パプリカ等)、果物(メロン、バナナ等)、発酵食品
(納豆、漬物)、発芽玄米、茶葉などがあります。

たん白質やビタミンB6を含む食品を摂る
ビタミンB6の多い食品を摂ると、体内でのGABAの合成を促してくれます。
ビタミンB6は、にんにく、魚(鮭、あじ、さんま・かつお等)、ひれ肉、ササミ等に多く
含まれています。また、たん白質をしっかり摂ることで、ビタミンB6の必要量も
増加し、代謝がさらに高まります。

睡眠をしっかりとる
GABAは、睡眠中に体内で合成されます。睡眠時間が短かったり乱れていたり、睡眠の
質が下がっていると、体内で合成されるGABAが少なくなり、さらに不眠を助長して
しまいます。
GABAは、興奮性ホルモンの放出を抑制し,副交感神経の働きを活発にするので、神経が
興奮して寝つけない場合は、その興奮をしずめて入眠が促されます。また、入眠後も
スムーズにノンレム睡眠へと促してくれるといわれています。
おやすみ
腸内環境を整える
先述の通り、腸内のGABA受容体をきちんと働かせることは、体内でGABAをしっかり
と活用していく上でとても大切です。そのためには、安定した消化力と腸内
の菌叢群がバランスよく働ける腸内環境を日頃から作っておくことが重要です。
消化力が弱かったり、腸に炎症がある方は、まず腸内環境を整えることが最優先課題と
いえそうです。腸が元気な方は、日頃から発酵食品や食物繊維の多い食品、自分に合った
乳酸菌や乳酸菌生産物質を摂る様に心がけましょう。 

◆GABAをどのくらい摂ればいいの?

人は、普段から体内でGABAを作っていますが、疲労や不眠、ストレスや年齢等の要因で
蓄えているGABAの量が消耗し、減ってしまいます。
また、もともとの体質や気質によっても大きく左右されます。
一般的には1日50〜100㎎程度が目安量と言われていますが、実際の治療の現場では、
不足の状況にはかなり個人差があり、食事内容や生活環境、ストレスの
かかり具合によってGABAの必要量にも違いがあると感じています。それに合わせて
GABAを食事やサプリメントで補完する量も人それぞれかなり異なります。

ナチュラルクリニック代々木では、受診された患者さんには体調全般の確認を行う
中でGABAが不足していないかも診ていきます。問診を行い、生活環境や食事の内容
を具体的に伺います。
また、PRA毛髪検査を行い、GABAを含めた栄養素全般を調べます。
GABAの働きに関連する腸内環境や自律神経の乱れ具合、不眠傾向やストレスの傾向
性等も併せて検査しますので、GABAの不足がどうして起こっているのか探りながら、
根本的な体質改善の治療を行っていきます。また、特に体調面に問題があるわけでは
ないけれど、私はGABAが足りているのかな…と気になっていらっしゃる方でも、健診
目的でPRA毛髪検査のみを受けることができます。郵送でのお申し込みも可能ですの
で、お気軽にクリニックまでお問合せ下さい。

最近ではGABAが配合されたチョコレートやお菓子、コーヒー等も増えており、以前より
もGABAを手軽に摂ることが出来る様になってきました。ただし、GABAが絶対的に不足
している方には、このような食品だけでは十分に補いきれないことが多く、また、体調不良
など、心身のバランスが崩れている場合は、GABAだけでなく、他の栄養素も不足している
ことが多いので、身体の根本的な見直しが必要になります。

なにかとストレスが多い毎日ですが、GABAを意識して摂ってみましょう。
たとえば、食事の主食を白米から発芽玄米におきかえるだけでもGABA の摂取量はぐんと
増えます。また、疲れがたまっている時などは、睡眠時間をしっかりとる様に心がけま
しょう。少し意識を変えるだけでも、GABAの消耗を減らし、ストレスや疲労を緩和する
ことが出来ると思います。

 外人和食

看護師 上川合 史子

 

 

 

 

 

2021.01.25更新

5人に1人が認知症になる?

 2025年、65歳以上の高齢者のうち認知症の人は約700万人(5人に1人)に増加すると予測されています。

さらに、認知症予備軍といわれる、軽度認知障害(MCI)の人は、認知症の人と同数程度いるとも言われており、認知症対策は社会的に緊急の課題と言えます。

(厚生労働省:認知症対策推進総合戦略(新オレンジプラン)より)

認知症予備軍

 現在、認知症は症状の進行を一定期間防ぐ薬ぱあるものの、根本的な治療薬は未だ開発中です。

大切なのは、発症後の治療ではなく、発症前の予防です。

認知症は、なる前に予防しましょう。

MCI(軽度認知障害)とは?

 軽度認知障害(MCI)とは、健常者と認知症の中間の段階、認知症の前段階です。日常生活には支障はありませんが、適切な予防を行わずに過ごすと、約5年で半数以上の方が認知症に進行する言われています。
最近の研究では、MCIの段階で適切な予防や治療を行えば、認知症の発症を防ぐことや遅らせることができると分かっています。
認知症は生活習慣病の一つで、記憶障害など様々な機能の低下が症状として現れます。認知症の中でも最も多いアルツハイマー型認知症は、発症する約20年前から主な原因物質とされているアミロイドベータペプチドが脳内に蓄積し、神経細胞を破壊することで認知機能が少しずつ低下し、発症します。

 現在、認知症は症状の進行を一定期間防ぐ治療が進んでいますが、根本的な治療薬や治療法は未だ確立されていません。大切なのは、発症後の治療よりも、発症前の予防です。

 

経緯

 

MCIを早期発見する検査って?

 アルツハイマー病は、アミロイドベータペプチドという老廃物が脳内に蓄積し、神経細胞を破壊することで発症します。「MCIスクリーニング検査」は、アルツハイマー病の前段階であるMCIのリスクをはかる血液検査です。
この検査では、アミロイドベータペプチドを排出する機能を持つ血液中の3つのタンパク質を調べることで、MCIのリスクを判定します。

 

アミロイド

 

MCIスクリーニング検査の流れ

 

STEP1  ~ 検査は採血のみ ~

 最初に担当医よりMCIスクリーニング検査についての説明を行い、その後、採血を行います。
検査は少量の採血のみで行います。

MCIスクリーニング検査代  19,800円(税込)

 

STEP2  ~ 検査結果のお渡し(約3週間後) ~

  判定結果はリスクに応じて、A ~Dの4段階にて判定されます。

 A:1~2年に1回は検査を受けましょう。

 B:1年毎に検査を受けましょう。

 C:6カ月~1年毎に検査を受けましょう。

 D:2次検査をおすすめします。

 

検査結果は次回の受診時、もしくは郵送にてお渡し致します。

受診‥担当医より結果について、説明を行います。また必要に応じて、栄養カウンセラ ーより食生活についての相談やMCI予防に適した栄養素の提案を行います。(別途:初診料もしくは再診料、カウンセリング料が必要です)

郵送‥自宅へ郵便にてご送付致します。結果について詳しいご説明が必要な際は、受診してください。(別途:郵送手数料として 1100円(税込)が必要です)

 

STEP3  ~ 生活習慣の見直し ~

 認知症は生活習慣の一つです。
”自分はまだ大丈夫” ”私は認知症にはならない” と思っている方は要注意です。認知症の発症には糖尿病や高血圧症などの生活習慣病が危険因子として挙げられます。予防には、これらを含めた生活習慣病の予防が重要となります。元気な時にこを、病気にならない身体づくりをしましょう。

生活習慣病

 

STEP4  ~ 定期的な検査 ~

 ガン検診や健康診断と同じように、定期的に検査を受けることで、ご自身の変化に早い段階で気づくことができます。健康な方でも、高齢になるにつれて、認知症やMCIの発症リスクは自然と高まります。早い対処は重症化の軽減や発症スピードを遅らせることが可能となります。

 


  

 大切なのは、早期の発見!早期の対策です。ご自身やご家族の為にも、MCIスクリーニング検査を行い、ご自身の健康状態を把握しましょう。

 

2020.12.16更新

生理前になると、どうしてもイライラしてしまったり、甘いものが無性に食べたく
なったり、乳房がはって苦しかったり……いろいろな不調がでてきますよね。
こうした不快な症状が3ヵ月以上繰り返しみられ、日常生活にさしつかえる程、症状が
重い場合はPMS(Premenstrual Syndrome  月経前症候群)と診断されます。
これは、1930年代から欧米諸国で注目される様になった病態で、日本では、月経のある
女性の約70~80%にPMSの何らかの症状があり、その内、約5%が生活に支障を来た
すレベルといわれています。
PMSは、生理の3〜10日位前からあらわれる心身の不調で、生理が来ると症状が弱ま
り、やがて消えていきます。

2いらいら


原因は・・・

はっきりとした原因はわかっていませんが、女性ホルモンとの関連性が有力視され
ています。排卵後に女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン
(黄体ホルモン)が多く分泌されますが、妊娠しなかった場合は、生理前に急速に減少
するため、そのバランスの大きな変動が関係しているのでは、と考えられています。
また、その症状を悪化させる原因として、食事の中の栄養バランスの乱れ、善玉脂質や
ビタミンB6の不足、脳内ホルモンや神経伝達物質の疲弊、ストレス、生活習慣などが
関係しているとも言われています。

症状は・・・

PMSの症状は多岐にわたり、その程度や期間なども個人差が大きいのが特徴です。
生理が始まると、ほとんどの症状は軽くなり、消失していきます。
しかし、イライラなどの精神的な症状が強く出る人は、職場の人間関係でトラブルに
なったり、家庭内のけんかに繋がってしまうことも珍しくありません。また、憂うつに
なったり、不眠になったり、情緒が不安定になったり…と気分が落ち込んだり、痛みや
むくみなどの身体の不調に悩まされる人もいます。
症状が辛くても周りの人にはわかってもらえない…という点もPMSの大きな問題です。
また、精神的症状が強く、生活に支障を来たす様な場合は、PMDD(月経前不快気分障害)
という病状を指摘される可能性もあります。

症状

検査・診断は・・・

まずは生理周期と症状の関連性をチェックしていきます。基礎体温の計測と症状を記録
することで経過をみます。3か月以上にわたり、上記の様な症状が続き、その症状の程度が
重い場合はPMSと診断されます。
月経周期との関連性がない場合は、甲状腺疾患、貧血、糖尿病、肝機能障害、うつ病など、
他の疾患の既往の確認や検査を行う場合もあります。
また、問診や症状などから、PMDD(月経前不快気分障害)かどうかを見極めていきます。
PMDDは、PMSと同じように月経に関連して症状が現れますが、情緒不安定や不安症状、
抑うつ、怒りなど、精神的な不調が非常に強いのが特徴で、アメリカではうつ病性障害の
一つとみなされています。その他、パニック障害、気分変調性障害、人格障害のような精神
障害が月経前に増悪し,月経後も完全には症状が消失しない病態は、PME(premensー
trual exacerbation:基礎疾患の月経前増悪)と言われ、別に分類されます。
 
治療は・・・

PMSは、その病因がはっきりわかっていないため、確立した標準治療がないのが現状
です。その中で、薬や漢方薬を用いる治療法や薬以外の治療法など、様々なものが提唱
されています。日本で最も一般的な西洋医学の治療としては、低用量ピル(経口避妊薬)
やLEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)が処方されます。これは、PMSが女
性ホルモンとの関連性が大きいと考えられていることから、排卵を止めて女性ホルモ
ンの変動を抑える目的で処方されます。これは、排卵を止めるため、治療を受ける時点
で妊娠を望んでいない女性が対象です。

また、腹痛・頭痛には鎮痛剤、むくみには利尿剤、精神症状には抗うつ剤や精神安定薬
など、一時的に症状を緩和するための対症治療として処方されることもあります。
ピルの副作用で嘔気が強い場合には、吐き気を抑える薬を併用することもあります。
PMDDの治療には、抗うつ薬・SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が用いら
れることが多く、排卵から月経までの黄体期に服用します。

東洋医学では、症状や体質に合わせた漢方薬が処方されます。漢方薬は複数の症状を
同時に改善させ、体全体のバランスを整えるのが目的です。
そのほか、体操やヨガ、整体や鍼灸、認知行動療法など、代謝を上げていく方法や体の
外側から整える方法など、様々な治療法が提案されています。

ナチュラルクリニック代々木では、副作用の恐れがある薬を使わず、栄養面から
アプローチし、ホルモンバランスや自律神経を整えていく治療を行っています。
食事や栄養素を見直すことで、細胞レベルでの代謝を促し、血流や栄養の吸収を
改善させ、体質を根本から整えていきます。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   よかれと思って食べているものが、かえって体に負担をかけていたり、細胞の栄養
不足を招いていたり、問題視していなかった所が意外な落とし穴だったり…という
事も少なくありません。
症状や体調については、PRA毛髪検査を用いて、ホルモンバランスや血液循環、スト
レスや栄養素の過不足状態等、その傾向性を具体的に調べていき、その結果に基づい
て治療方針を決めていきます。

予防は・・・

生理はホルモン周期で起こるものですから、ご自身で気になる症状やその程度など、
体調の傾向をよく把握しておくことが大切です。調子が悪くなりやすい期間は、予定
を詰めすぎたり無理をしない様に気をつけ、気分転換やリラックスする時間を作りま
しょう。症状が辛い時は、勉強のボリュームや家事の負担を減らしたり、積極的に
体を休めることも大切です。また、日頃から体を冷やさない様に心がけ、カフェインや
糖質、アルコールなどの取り過ぎに注意しましょう。ストレッチやウォーキング等の
有酸素運動を行って血流を促すこともとても効果的です。

ナチュラルクリニックでは、血液検査やPRA毛髪検査、問診による診断から、PMSの根本
的な原因を探り出し、治療を行っています。食事や栄養素を見直すことで、血流や代謝を
上げていきますが、ピルの様に直接的にホルモンに関わるものではありませんので、薬の
服用による副作用等の心配はありません。
自然に体を整えていく治療ですので、ホルモンバランスや自律神経、メンタル面など、
心身全体が改善していきます。PMSの症状に長年悩んでいる方、ぜひクリニックへ
ご相談くださいね。

ナース
看護師:上川合 史子

 

 

2020.10.31更新

パニック障害とは

 
 突然、理由もなく動悸や息切れ、めまい、手足の震え、吐き気や強い不安を伴う症状が繰り返し起こり、生活に支障が生じる状態を「パニック障害」と言います。
パニックの症状は5分から20~30分ほど続き、死を感じるケースもあります。パニック発作は心筋梗塞などの症状と似ていることから、検査を受けられる方もいますが、内科的な異常は見つからず、原因不明の症状に悩まされる方もいます。そのため、発作が繰り返されることで、また発作がおきたらどうしようかと不安感が増し、電車やエレベーターなどの閉鎖された空間へは「逃げられない」恐怖感が強まり、引きこもりになる方もいます。
また発作を繰り返すうちに、予期不安や広場恐怖といった症状が現れるようになり、うつ症状を伴うこともあります。

分類図2

近年増加傾向にある「パニック障害」は「不安障害」のひとつとされています。(厚生労働省HPより)

 「不安障害」とは、精神疾患の中で過剰な不安感や恐怖の特徴を有する症状を主症状とする疾患群をまとめた総称です。原因がPTSD(心的外傷後ストレス障害)や物質によるもの、病気によるものなど様々なものが含まれます。中でもパニック障害は、不安が典型的な形をとって現れている点で、不安障害を代表する疾患といえます。 

 

パニック障害の自己診断テスト

A 1~13の項目のうち4項目以上に該当する症状があり、10分以内にピークに達する。

1. 急に心臓がドキドキして脈が速くなる。
2. 息苦しさ、息切れなど、呼吸がしにくくなる 。
3. 息が詰まり、呼吸が出来ずに、窒息する感じがする。
4. 胸の痛みや苦しい感じがして、胸のあたりに圧迫感を感じる 。
5. めまいやふらつき、フワフワした感じなど、気が遠くなる感じがする 。
6. 手足や身体の震えが起こる。
7. 手足や身体が痺れる感じがする。
8. 熱くないのに、急に汗が出る。
9. 急に身体が熱くなる、もしくは冷たく感じる。
10. 吐き気、胃がムカムカするなどの腹部への違和感がある。
11. 自分が自分でないような感覚になり、現実感がない感じがある。
12. 死を感じることがある 。
13. 感情を抑えることが出来ず、自分の意志が働かなくなるのではないかと。

B AとB両方の状態が2回以上あった。 

C きっかけが無く、突然、不安に襲われパニック状態になる。 

D また発作が起こるのではないかという不安が1カ月以上続く。 

E 心臓など身体に病気や原因がない。

次のAからE全てに該当すれば、パニック障害の疑いがあります。
米国精神医学会の診断基準より)

 

原因

 
 パニック障害(パニック症)の原因は遺伝や体質、ストレス、生活環境(幼少期の教育や育成環境)などが言われていますが、近年では脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリン、セロトニン、GABAのバランスが崩れた結果、生じるものと考えられています。特に食生活の乱れによる機能性低血糖症や栄養バランスの乱れは、神経伝達物質のバランスを崩す要因となり、先の発症要因に関与し、症状を強める傾向にあります。

ノルアドレナリン

 ストレスホルモンの一つであり、「不安」「緊張」「恐怖」などの感情や精神面に関与し、危険を察知すると交感神経を優位にして心拍数や血圧を上昇させて覚醒・集中力・判断力を向上させます。

セロトニン

 アミノ酸の一種であるトリプトファンから生合成される神経伝達物質の一つで、血管の緊張を調整する物質です。ド-パミン・ノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをするほか、生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などに関与します。

GABA

 抑制系の神経伝達物質の一つで、ストレスを和らげ、興奮した神経を落ち着かせる働きがあります。また、ドーパミンなど興奮系の神経伝達物質の過剰分泌を抑えて、リラックス状態をもたらします。

 

治療法

 

dire PRA毛髪検査を用いて、パニック障害の傾向性や栄養素の過不足を調べる。
dire 過剰に分泌されたノルアドレナリンの抑制と、セロトニンの減少を整える。
dire GABAを補完することにより神経伝達物質のバランスを整える。
dire K・リゾレシチンを摂取しドーパミン・セロトニン・アセチルコリン・アドレナリンなどの脳内ホルモンの分泌調整と、神経細胞の活性化を図る。
dire 機能性低血糖症の改善。
dire オイルバランスの調整により、神経伝達物質の生産量を高めることで脳内の情報伝達を活性化させる。


 

 診察では、投薬を中心とした治療に頼らず、患者様一人一人に合った食生活の見直しや、正しいサプリメントの摂取を方法を指導し、根本的な体質改善を行い心身の正常化を目指します。

代替医療カウンセラー:★齋藤★

2020.08.29更新

自己肯定

  

 最近人づきあいが面倒くさい。朝起きると身体がだるくて、なかなか起き上がれない。病気ではないのに、何か変だなと感じることはありませんか? 自律神経の乱れや、ストレスにより同じような症状を感じることがありますが、それ以外にも「自己肯定感」が関与しているかもしれません。

 

 2019年に内閣府が行った「子ども・若者白書」調査によると、諸先進国と比べ日本の子供は「自己肯定感」が低く、欧米など6か国との比較では、最も低い結果となりました。調査対象は2018年11~12月に満13~29歳までの男女に実施したものです。

 この結果によると、「自分自身に満足している」が45.1%、「自分には長所があると感じている」が62.3%と、同時に実施した韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの回答と比較すると、もっとも低い実態にあったほか、2013年度の調査よりもさらに低下しており、日本人の若者たちの「自己肯定感」の低下が進んでいます。

 私たちは1日に6万回の思考を行っていますが、そのうちの約80%、約4万5000回が、ネガティブな思考と言われています。ネガティブな考えを持つことが悪いことではありません。ネガティブな思考は失敗や危険から遠ざけ、助けてくれる大切な信号です。しかし問題は、その信号を受けたときに自己肯定感が低い場合です。新しいことにチャレンジしようと思っても、「どうせまた失敗する」とすぐ行動にブレーキをかけてしまい、後ろ向きの判断で、行動が消極的になってしまいます。また対人関係においても自分や周囲に対するネガティブな感情が高まり、「自動思考の罠」という負のループに陥ってしまい、コミュニケーションを上手にとることが出来なくなります。

 

 

 ― 「自己肯定感」とは? ―

 自己肯定感「セルフエスティーム(self-esteem)」は「自己肯定感、自尊心、自尊感情、自己評価、自己有用感、自己重要感」と日本語訳されます。文字とおり「自己」を肯定・認める感覚です。必要以上に過大評価することでも、自意識過剰となることでもありません。自身の良い部分や悪い部分すべてを受け入れられている状態です。日本では、慎ましさや謙虚さを美徳としていますが、それと「自己肯定の低さ」とは異なります。自己肯定は、幼少期の周りからの言動が影響していると言われています。小さいころから親に褒められたことが無い人は、「自分には愛される資格がない」や、「ダメな人間なんだ」という思いが根底に根付いてしまいます。また、両親の仕事や家事を手伝うことで愛される機会多かった人は、「役に立たない自分は愛されない」「わがままを言ってはいけない」「自分のことは自分でしなくてはいけない」と自己犠牲の上に自分の価値を見出してしまうのです。

 


 

― 「自己肯定感」の低い人4つのタイプ ―

 また、自己肯定感の低い人の行動には特徴があり、様々なタイプがあります。

自己肯定感

 

{逃避タイプ}内にこもる行動派


・努力しない、本気を出さない
・無関心を装う
・気軽に味わえる楽しさを追求する
・いわゆる良い人を演じる

 自分にとって都合の悪いことには、興味がない反応を示します。一見、楽しさを追求している、気楽で良い人と見えることもありますが、無意識に本気を出して挫折することを回避しようとする心の動きによるものです。本気を出して壁にぶつかり、挫折することを避けているのです。

 

 

{あきらめタイプ}内にこもる受身派


・どうせ無理が口癖
・どうせ「自分なんて」と思ってしまう
・褒められるのが苦手
・人と比べて落ち込む

 失敗を過度に恐れ、自分の殻に閉じこもってしまうタイプです。人生においても、行動を起こす前からすでに諦めており、言い訳が思考を占領し、悲劇のヒロインに浸ってしまいます。他人を羨み、どうして自分はそうではないのかと思い、落ち込んでしまうのも、このタイプの特徴です。

 

 

{比較優位タイプ}外に求める行動派

・自慢話ばかりする
・よく人を批判する
・人にアドバイスしたがる
・強い自己顕示欲

 自分には価値があると思う願望が強く、それを確認する為に人と比較し、批判することで自分が優れていると認識したいタイプです。俗にいう「マウンティング」の傾向が強い人といえます。攻撃的で、自信過剰にも見えますが、その裏には「自己肯定感」の低さが潜んでいます。

 

{くださいタイプ}外に求める受身派

・いつも何か心配している
・人からの反応を過度に敏感になる
・過度に気を使う
・自分より他人を優先して頑張りすぎてしまう
・他人の影響を受けやすく、依存してしまう

 一見、自己犠牲により他者へ気持ちが向いているようですが、実はこのタイプの人は、自分に関心が向けられています。他者の目に、自分がどう映っているのか。どう思われているのかを過度に気にしています。人からの称賛や愛情、関心を得ることで、自分を認識しているのです。

 


 

 

 これらの特徴は、必ずしも単独で表れるわけではなく、複合的に表れることもあります。例えば過去のトラウマや劣等感により、自分で自分のことを前向きに評価できないとき、人は周囲から認められたいという承認欲求が強くなります。承認欲求は誰もが持っている欲求ですが、自己肯定感が低いままでは、自分で自分を認められないから心が満たされず、欠乏感によって他者からの評価ばかりを求めてしまいます。認められたい欲求がより強くなり、行動が依存的になってしまいます。
 
 発達障害や鬱病などの精神疾患の治療において、治療がなかなか進まない、もしくは改善傾向にあっても途中で行き詰まってしまう方は、自己肯定の低さが根底に潜んでいる可能性があります。逆に、発達障害や精神疾患により対人関係が上手に出来ないことが原因で、自己肯定が低くなるケースもあります。自己肯定感とは、人間が社会生活を送るうえで精神面を左右する、重要な役割を担うのです。

 

 ― 「自己肯定感」を高める為には ―

 自己肯定感を高めるには、まずは自分自身を認識することが大切です。普段の自身の行動や思考を振り返り、その根底にある自己肯定の低さを自覚することから始めてみましょう。自己肯定の低さからくる言動や思考だとういことを認識することで、客観的に自分自身を見つめることが出来るようになります。

では、自己肯定はどうすれば高めることが出来るのでしょうか。

 

自分の長所・短所を書き出す

日記

 自分の長所や短所を思いつくだけノートに書いてみましょう。また短所には、改善するにはどうすれば良いかを考え、行動に移してみましょう。

 

 
親切になりましょう

席を譲る

 電車の中で、お年寄りや妊婦さんを見かけたら、進んで席を譲りましょう。親切にすることで、人は幸せホルモン「オキシトシン」が分泌され、幸福感を得ることが出来ます。幸せな気持ちになれるほか、自分自身のことも好きになれます。

 

 
成功体験を積む

 「自己効力感」「自己信頼感」を高めるには、成功体験の積み重ねが有効です。大きな成功体験が必要なのではなく、小さくても、出来るだけ多くの成功体験を積み重ねましょう。

日記の代わりに、一日の中で自分が出来たことを書き出してみましょう。「朝、時間通りに一人で起きた」「今日の服装が素敵だと褒められた」「仕事に役立つ本を一冊読んだ」など、何でも良いのです。

 
ポジティブな言葉を選ぶ

 人に褒められたとき、「私なんて」と否定的な言葉ではなく、「ありがとうございます」とポジティブな言葉を口にしましょう。また相手に感謝の言葉を述べる際は、「すみません」ではなく「ありがとうございます」と言いましょう。
 

自己肯定の高い人と一緒にいる

 自分の周りに居る、自己肯定の高い人のそばに居ましょう。自己肯定の高い人と一緒に過ごすことで自然と言動や思考は似てきます。逆に、自己肯定の低い人と一緒に居ると、自分の考えや言動もネガティブになってしまいます。自分自身を変えるには、交友関係も見直すことも必要です。

成功

  
 自己肯定感は、小さい頃からの心の蓄積により構成されています。直ぐに考え方が変わるのは難しいですが、一つ一つの積み重ねが、必ず心の変化に繋がります。行動する前から諦めずに、自分を見つめなおし、実践してみましょう。

 


 

 

 

― 自己肯定感を支える「神経伝達物質」 ―

 

 自己肯定感のサポートに、心のコントロールが重要となります。私たちの感情は、「ノルアドレナリン」「ドーパミン」「セロトニン」の3つの神経伝達物質である(脳ホルモン)のバランスにより影響しています。脳内ホルモンの無数のやりとりの結果、人間の複雑な精神活動が可能となっています。これらの神経伝達物質を味方につけて、安定した精神状態を維持し、ましょう。

 

 

 

<ノルアドレナリン>

 

 神経を興奮させる神経伝達物質で、ストレスに対して怒りや不安などの感情に反応し「意欲、集中力、思考力」を高めます。しかし、不足すると「気力の低下、無関心」など抑うつ状態になりやすく、うつ病の原因にもなります。逆に過剰に分泌されると、イライラやキレやすくなるなど、躁状態を引き起こしやすくなります。

 

 

 

<ドーパミン>

 

 快感や喜びなどの感情に関係する神経伝達物質です。人の強い欲求には「快感を得たい欲求」がありますが、この「快感」を操っているのがドーパミンです。快楽・意欲・食欲・性欲・探求心・動機づけを司っており心地良さに加えて「意欲」も生み出します。過剰な分泌は幻覚・妄想を招くほか、満足感の喪失や、繰り返し過剰分泌されることでギャンブルやアルコール、薬物依存症を招きます。

 

 

 

<セロトニン>

 

 睡眠や体温調節、ホルモンの分泌を司る「セロトニン」ですが、精神の安定に大きく関与しています。セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑えコントロールすることで精神的な安定をもたらします。セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、セロトニンが正しく分泌されることで心が安定し、幸福感が生まれます。不足するとノルアドレナリンやドーパミンの抑制力が弱まり、パニックや集中力や思考力の低下など、うつ状態に陥りやすくなります。

 

 

 


― 「セロトニン」と「自己肯定」 ―

 

 適切な量のセロトニンが分泌されれば、脳も適切に機能するということになります。セロトニンは脳内で神経から神経への情報の伝達をしています。セロトニン受容体を持つ細胞が広い範囲で存在することから、セロトニンの値が身体的機能とともに、心理的機能をも左右すると考えられています。

 

セロトニンの分泌が不均衡になる要因として、以下の原因が考えられます。

 

・セロトニンが十分に分泌されていない
・セロトニン受容体がセロトニンを十分にキャッチできていない
・セロトニンが受容体まで届いていない
・セロトニンの合成材料となるトリプトファン・必須アミノ酸の摂取量が不足している
 

 

 セロトニンの不足の身体的症状として、便秘・消化障害・光や痛みに過敏になる・糖質(炭水化物)の異常摂取・不眠症・片頭痛などです。精神的症状では、気分の落ち込みなどの鬱症状・認知機能の低下・意欲の減退・自己肯定感の低下などがあげられます。これらの症状が現れたら、セロトニン不足の可能性が考えられます。

 

 

 

~ セロトニンの不足を解消するにはどうすれば良いのでしょうか? ~

 

 

 

(セロトニンの材料を摂ろう)

 セロトニンの材料となるトリプトファンを積極的に摂取しましょう。トリプトファンは体内で合成できない必須アミノ酸の一つで、食事やサプリメントを使って毎日摂取する必要があります。また、セロトニンの生成には、トリプトファンの他、ビタミンB6や炭水化物もバランスよく摂取する必要があります。 
 

(カフェインを控えましょう)
 
カフェインを毎日摂取すると、おおよそ25~30%セロトニン受容体を増加させると言われます。これはセロトニンの増加でなく、カフェインによってセロトニンそのものが減少するため、少ない量でも情報をキャッチできるよう、 受容体のみが増加しているのです。セロトニンの不足を感じた時は、カフェインレスの飲料、もしくは、どうしてもコーヒーなどが飲みたいときは、セロトニンの材料となるトリプトファンを含む豆乳入りの、ソイラテがお勧めです。

 

 
 (セロトニンの生成を促そう)
 リズム運動やガムを噛む、ウォーキングなどで太陽の光を浴びることでセロトニン神経の活性化に繋がります。日光浴は30分程度、ウォーキングやスクワットなどのリズム運動は5分~30分程度、無理の無い範囲で行いましょう。

 

 
(オキシトシンの分泌によりセロトニンを活性させよう) 
 二つ目の幸せホルモンに「オキシトシン」というホルモンがあります。オキシトシンはマッサージやペットとのスキンシップ、ハグなどの抱きしめることで分泌されます。オキシトシンは別名「愛情ホルモン」とも呼ばれ、人が感じる「愛情」に関わっています。オキシトシンの分泌が増えると、脳内のセロトニンも比例して増え、セロトニンの活性を誘発してくれます。
ペットやパートナーが居ない時は、自分でマッサージしたり、自分で自分を抱きしめる(セルフハグ)がお勧めです。セルフハグの時は、自分に励ましや優しい言葉を掛けてあげましょう。
 

 

 

そのほか、脳内の記憶の関連付けを行う神経伝達物質「アセチルコリン」の摂取により、セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンの分泌を調整し、脳内のホルモンバランスを整えてくれます。
 

☆ 代替医療カウンセラー 齋藤奈々 ☆

 

 


2020.06.20更新

こんにちは。今回のブログはお腹のお話です。
みなさん、お腹の調子はいかがでしょうか?
便秘や下痢、腹部膨満など、お腹のトラブルはいろいろありますが、
その中でも下痢はつらい症状ですよね。下痢が続くと栄養の吸収が
低下したり脱水になったりして体力を消耗してしまいます。また、
生活に支障が出たり、体力だけでなく、メンタルにまで負担がかかってしまうことも。

下痢が発症する原因に適した対処を行うことは、症状の悪化や
慢性化を防いでいく上でとても大切です。今回は、下痢がどうして起こるのか、
その原因についてまとめてみたいと思います。


消化管は、口から肛門までの、体の中で最も長い臓器です。体の外とも接していて、
侵入してくるウイルスや病原菌、化学物質などの異物から自分の身を守るため、
防御する働きや免疫力を備えています。

特に腸は、最大の免疫器官と言われ、体を守り異物と戦うリンパ球の多くが
集まっています。また、第二の脳とも言われ、独自の神経系によって各器官
と連携しながら、体をバランスよく維持するために必要な役割を果たしています。
ところが、その働きが低下したり、何かしらの原因によって腸内のバランスが崩れると
下痢を引き起こしてしまいます。
辛いちょう

下痢は、腸内の水分が過剰になり、便が液状またはそれに近い状態になることです。
通常の便の水分量は70%~80%ですが、80%~90%になると軟便、90%を超える
と水様便となり下痢になってしまいます。
下痢になると繰り返し起こる便意、腹部のけいれん、腸内ガスなどを伴うことが多く、
ウイルスや食中毒などによって引き起こされる下痢の場合は嘔吐や吐き気を伴います。

下痢の原因は・・・

下痢は大きく分けて急性と慢性に分かれます。

急性下痢(症状が1週間程度の一時的な下痢)
●ウイルス、細菌、寄生虫による感染
●食中毒、
●食べすぎや飲みすぎ、または普段食べない食材の摂取
●心身のストレス
●薬の副作用 など

慢性下痢(症状が1か月以上継続したり繰り返して起こる下痢)
●炎症性腸疾患(クローン病・SIBO等)
●過敏性腸症候群(IBS)
●消化管の機能低下による消化不良
●薬の副作用
●心身のストレス など

下痢を起こすメカニズム

下痢を引き起こす原因を、そのメカニズムによって分類すると
①腸運動性下痢 ②滲出性下痢 ③分泌性下痢 ④浸透圧性下痢 に分類できます。

大腸由来の下痢は滲出性、小腸由来の下痢は分泌性と浸透圧性です。

①腸運動性下痢

一般的によく起こる下痢のタイプです。腸の筋肉は、伸縮し、水分を吸収しながら、
ゆっくりと肛門まで便を送る「蠕動運動」を行っています。便は、ある程度の時間、大腸に
とどまることで固まりますが、蠕動運動の機能が低下し、大腸を速く通過してしまうと
固まらず、水様便になってしまいます。また、逆に蠕動運動が妨げられ、便が滞った
場合でも、増殖した腸内細菌が刺激して下痢を起こすことがあります。

暴飲暴食、糖質の多い食品や酸性の食品の摂りすぎ、カフェイン、冷え、ストレスなどに
よる自律神経との連動によるものが一般的な原因です。また、緩下剤やマグネシウムを
含む制酸薬やサプリメントの使用に起因することもあります。

病的要因としては、プロスタグランディンや甲状腺機能亢進症、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸
炎、過敏性腸症候群(IBS)など)、消化器の術後などが考えられます。
IBSは、20~30代と若年層に多く、男女比では女性の方が1.5倍程多いといわれていま
す。下痢と便秘両方の症状が診られますが、下痢症状は男性に多い様です。

うんどうせい げり

 


②滲出性下痢

腸管の粘膜に炎症や潰瘍が起こり、傷がつくと水分の吸収能力が低下し、炎症が
起こります。そして、腸管内へ粘液や体液などが分泌され、便の量と水分が増加して
下痢を起こします。
このタイプの病的要因としては、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患、腸結核、
虚血性腸炎、細菌性腸炎(サルモネラ・ブドウ球菌など)、ウィルス性腸炎、リンパ腫や
がん、また、その治療などによる放射線性腸炎などが挙げられます。直腸の粘膜に炎症が
おこると、便の刺激で、より過敏になるため、排便の頻度が高くなり苦痛が増長されて
しまいます。

しんしゅつ げり2


③分泌性下痢

小腸と大腸から便の中に水分と塩分(塩化ナトリウムなど)が分泌されて起こります。
コレラやO157などの細菌がもつ毒素を腸内で検知すると、「セロトニン」というホル
モンが放出され、周りの細胞から大量の水分が出て下痢が起こります。

ウイルスや細菌の毒素、寄生虫などの他、下剤(ヒマシ油)や胆汁酸(小腸の部分切除術
の後など)、ポリープなどにより起こります。また、ゾリンジャー・エリソン症候群や
WDHA症候群、カルチノイド、ガストリノーマなどの腫瘍などでもホルモンの影響で
引き起こされることがあります。分泌性下痢では、大量の便が排泄されることが多く
みられます.
ぶんぴつ5


④浸透圧性下痢

腸から吸収されない浸透圧の高い食物や薬剤が原因で浸透圧が上昇し、水分と電解質
のバランスが崩れ、引き起こされる下痢です。
一部の豆類・果物や濃いジュース、ガム、お菓子、ダイエット食品などに含まれる砂糖の
代替品(マンニトール、ソルビトール、ヘキシトールなど)が主な原因です。
また、乳糖の分解酵素・ラクターゼの欠乏症の人が乳製品を摂ると乳糖が消化されず、
下痢が起こる乳糖不耐症もよく診られます。
また、中鎖脂肪酸(MCT)は、サラダ油や動物性油脂等の長鎖脂肪酸と比べて消化吸収が
非常に早く、小腸内の浸透圧が高まります。そのため、多量に摂ると、体内の水分が
腸粘膜から腸管の中にとりこまれ、腸内の水分量が多くなるため、下痢を引き起こ
すこともあります。

その他、抗生物質や貧血治療の鉄剤などの服薬でも腸内の正常な細菌叢が乱れ、下痢
となることもあります。誘引物質となる食物や薬剤を抜くと症状は改善していきます。

しんとうあつ げり

その他下痢をおこしやすい疾患

蛋白漏出性胃腸症
血液中に存在するタンパク質が消化管の方へ失われてしまい、低タンパク血症に
関わるさまざまな症状を起こす症候群です。

吸収不良症候群
小腸の粘膜に問題があり、栄養素の吸収が障害される症候群です。
グルテン腸症、乳糖不耐症、胆汁酸塩など。

など。


下痢という症状は同じでも、引き起こす原因は様々あるという事がわかります。
一過性のものか、繰り返されるものか、また、その人各々の体質や食習慣などでも
異なります。
ナチュラルクリニック代々木では、問診と毛髪検査により、下痢の原因を根本的に
探っていく治療を行っています。
お腹の調子がなかなか整わない方、ぜひご相談ください。

看護師:上川合 史子


 

 

2020.04.17更新

【患者様へお願い ※当院は完全予約制です】
新型コロナウイルス(COVIT-19)感染拡大防止対策として、来院された患者様に以下の事項をお願いしております。
1. マスクの着用
2. 消毒用アルコールによる手指の消毒
3. 検温  ※37.5℃以上の場合には、念のため受診をお断りしております。また咳や風邪の症状がある方もお断りする場合があります。

また、来院された患者様に安心して診察を受けて頂けるよう、院内の受付及びカウンセリングルーム内に次亜塩素酸水による空気の除菌を行っております。また頻繁に院内の換気を行っております。
医師、スタッフは「マスクの着用、検温(午前と午後)、手指の消毒」を徹底しております。また消毒薬を用いた清掃を心掛けております。


【新型コロナウイルスについて】
当院では新型コロナウイルス(COVIT-19)の検査、診療は対応できません。
感染の疑いがある方や不安な方は、まずはお住まいの都道府県が公開している帰国者・接触者相談センターに連絡しましょう。

新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター一覧(厚生労働省HPより)

2019.12.17更新

カルシウムや栄養補完の定番として日本の学校給食でも採用されている牛乳ですが、近年、牛乳に対する見識が変わりつつあります。
その大きな要因として、「乳糖不耐」「カゼイン不耐」「ミルクパラドックス」が挙げられます。

~乳糖不耐~
 牛乳や乳製品に含まれる糖は「乳糖(ラクトース)」と呼ばれ、小腸より産生される「ラクターゼ」という酵素により分解されます。このラクターゼという酵素が不足することを「乳糖不耐」といいますが、消化不良により下痢、腹痛、膨満感などの症状を招きます。牛乳を飲むと下痢をする人は、この乳糖不耐の症状が強く反応しているからです。

腹痛

 赤ちゃんの時は皆、ラクターゼを産生していますが、乳児期を過ぎるとラクターゼの産生は減少し、失われて行きます。特に、黒人・スパニッシュ系で70%、アジア人では85%以上とも言われています。私たち日本人は、乳児期を過ぎるとラクトースを消化出来ず、消化不良を起こし易いということになります。一方で約85%の白人は、一生ラクターゼを産生し消化することが出来るので、北西欧系で牛乳や牛乳を用いた食品が多いのはこれらが影響しているのかもしれませんね。

ラクターゼ

ヨーグルトなどの発酵食品は、乳糖の一部が分解されると共に、乳酸菌により乳糖の分解を助けることから、未発酵の乳製品よりも若干症状は抑えられます。

 

~カゼイン不耐~
 牛乳に含まれるタンパク質の約80%を占めるカゼインですが、その種類は大きく分けて3種類のタンパク質に分類されます。

・α-casein(アルファカゼイン‥αs1、αs2 )
牛乳カゼインの約55%を占めています。人乳とヤギ乳には殆ど含まれていません。

・β- casein(ベータカゼイン)
牛乳カゼインの約15%を占めており、人乳に多く含まれています。

・κ- casein(カッパ―カゼイン)
牛乳カゼインの約30%を占めており、水溶性が高く、安定剤などの加工として使用されます。
この3種類のカゼインの中で人が消化できるカゼインは、主にβ-カゼインです。α-カゼインを多く含む牛乳は、私たち人間には消化できません。

 また、カゼインを頻繁に摂取すると腸内に未消化物が多くなり、腸の炎症を招きます。すると、下痢、便秘などの腸の症状を起こします。小腸の粘膜細胞は、有機物や未消化の栄養素を取り込まないように密着していますが、カゼインにより損傷、または緩んでしまうと腸に穴が開き、本来体内に入るべきでない物質が血液中に入り込んでしまいます。これを「リーキーガット症候群」と呼びます。更にα-カゼインは消化できないために、アレルゲンとなり、遅延型アレルギーの原因にもなります。

リーキーガット

 

 また、消化できなかったカゼインは、消化器系の酵素によりペプチドに分解されますが、その過程で未消化のタンパク質、カゾモルフィンが生成されます。このカゾモルフィンは、腸の炎症により出来た細胞の隙間から血液に流出し、血液脳関門を通過します。その後、脳神経細胞(シナプス)にあるオピオイド受容体に結合し、モルヒネなどの麻薬物質と似た作用をもたらします。カゾモルフィンは、聴覚や言語を司る側頭葉のオピオイド受容体と結合することにより、精神症状や神経障害を誘発すると言われています。

カゾモルフィン

 

~ミルクパラドックス~
 カルシウムは、体内で吸収されるようになるために、胃でイオン化されたあと、腸で吸収され栄養素として使われます。しかし、牛乳中のカルシウムの多くがα-カゼインと結合しているためイオン化せず、吸収されません。また、加熱殺菌することによりカルシウムは、リン酸カルシウム塩という物質に変化してしまい、吸収できなくなります。消化されないカゼインにより腸の中にタンパク質の構成成分である窒素の残留物が増加します。この窒素残留物が血液を酸性に傾けるため、それをホメオスタシスの原理によりアルカリ性に戻そうと働きます。アルカリ性に戻すため、骨からカルシウムを溶かし出し、血液中のカルシウムを増やそうとします。結果、牛乳を摂ることで、骨がもろくなっていく現象が生まれます。この作用を「ミルクパラドックス」と呼びます。

 

ホメオスタシス

 

 

その他にも、牛乳の危険性は指摘されています。

● 残留農薬
乳牛のエサ、特に輸入飼料などに含まれる残留農薬が牛の身体に蓄積され、殺虫剤や消毒剤が牛乳に含まれている可能性があります。

● 成長促進剤
乳牛の成長を早めるために、ホルモン剤を使うことがあります。牛乳を摂ることでそのホルモン剤を体内に取り込むことになり、私たちの体へ影響します。

● 抗生物質
劣悪な環境下で飼育されている牛は病気が発生し易いため、病気の予防に抗生物質が多く使用されています。

● 発がん性物質
乳牛には女性ホルモン(エストロゲン)が多く含まれ、乳癌・前立腺がんとの因果関係も指摘されています。また、高温殺菌により発癌物質の過酸化水素が発生します。

● 鉄不足
α-カゼインは、胃液と反応して凝固し、粘着力の強いタンパク質(乳餠)になります。これにより栄養素、特に鉄の吸収が阻害され鉄欠乏性貧血の一因となります。

● 不完全栄養食品
加熱殺菌することにより、酵素や善玉菌は死滅し、タンパク質の変性、ビタミン・ミネラルも壊れてしまっています。

● ホモジナイズ
脂肪の分離をふせぐため、高速撹拌や脂肪球を細かく均質化しますが、酸化し易くなるほか、トランス脂肪酸を生成し、動脈硬化や腎障害など血管の障害リスクを高めます。


 近年、自閉症や統合失調症の治療において、カゼインの除去により症状の改善が多く報告されています。また、不定愁訴とされる頭痛、腹痛、子宮トラブル、生殖器疾患、リウマチ、アレルギー性鼻炎など、様々な症状にもカゼインが大きく関与しています。学校給食の定番となって私たち日本人にはとても馴染みの深い牛乳ですが、知らずに「牛乳は健康に良い」という誤った思い込みが浸透しています。それは、多くの学校給食で提供され、身体によい、栄養豊富な飲み物だと子供の頃から指導されるからです。
偏った情報や思い込みではなく、様々な情報や見識を取り入れ、自分にとって必要か否か見直してみましょう。

 

☆代替医療カウンセラー 齋藤奈々☆

 

2019.11.19更新

当院は栄養療法を中心としたクリニックであるため、
食事やサプリメントの摂取方法などをアドバイスします。

その際に、治療の大きなポイントとなるのが「腸内環境」です。
近年では、腸内環境の大切さを耳にすることが増えたと思いますが、
たくさんの患者さんを診ていると、いかに健康に密接に関わっているのかを感じる日々です。


・広汎性発達障害
・統合失調症
・自律神経失調症
・アレルギー症状 

上記の症状は当院で多い患者さんです。便秘や下痢の症状を抱えている方も多く、仮に排便はスムーズである方でも、毛髪検査をすると腸内環境を改善する必要がある方も多いのです。


毛髪検査や血液検査の結果が出た上で、より細かな指導を行いますが、現在の病気を克服するために、一時的に小麦やライ麦などの食品を控えることをお勧めします。最近では耳にすることが多い「グルテン」を含む食品を控えるということです。

今日はそのグルテンについてお伝えします。
ぱん

グルテンとは?
グルテンとは、小麦やライ麦に多く含まれるタンパク質です。小麦に水分を加えると、グリアジン系とグリニジン系のタンパク質がグルテンになります。パンを例に挙げると、あのモチモチとして弾力感のある美味しい食感がグルテンです。薄力粉、中力粉、強力粉の中でもパン作りに一番使われる強力粉にグルテンが多く含まれます。

 

なぜグルテンが問題なのか?
上記でお伝えしたように、グルテンはあのモチモチッとした食感をつくるものです。
グルテンの構成成分を見てみると、粘り気が強く、網目状に絡んでいるのが特徴です。
そのため、消化しづらく、消化出来なかった未消化物が腸を傷つけていることが多いのです。

ちょう

 

腸を傷つけると何が問題になるのか?

私たちが食べた物は、主に小腸で吸収されます。
小腸の粘膜には絨毛があり、絨毛には無数の突起(腸管)があり、そこから栄養素を吸収します。
また、小腸では体内に入ってきた菌や有害物質をブロックする役割を担っています。
小腸には体内に存在している免疫細胞の約7割が存在するほか、腸の免疫細胞が全身の粘膜に存在する免疫細胞に情報を伝える司令塔のような器官です。そのため腸管が傷つき、ぼろぼろになってしまうと、
そこから異物が侵入します。(リーキガット症候群)
その際、身体に存在する免疫細胞が間違えて働き、本来は攻撃する必要のないものを攻撃してしまい、
アレルギー反応や自己免疫疾患など様々な症状を招きます。

また、グルテン以外にも腸管を傷つける原因があります

・食品添加物(加工食品)
・精製された砂糖
・薬
・水道水
・農薬
・カフェイン飲料
・腸内環境の悪化
・カゼイン    など

 

またグルテンが体内で分解された物質は、精神障害に大きく影響を与えるとされています。

今までパンやパスタを多く食べていた方は「グルテンフリー」食材を摂り入れる事もお勧めですが、これらは血糖値の変動を招く糖質が使われていることもあるので注意が必要です。

毛髪検査 ではグルテン不耐症や、栄養素の過不足を調べ、その結果に併せて食事指導やサプリメントの提案をしています。お気軽にお問い合せください。



ナチュラルクリニック代々木

 

 

 

 

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