クリニックニュース

2019.01.31更新

~色と食の不思議な関係!!~

 
 同じ食べ物を見ても人間の受け取り方は様々で、美味しそうと感じたり、そうでなかったりと感じ方は異なります。
私たちは料理のおいしさを味覚(味)、嗅覚(臭い)、触角(食感)、視覚(盛り付け)、聴覚(音)の五感で判断していますが、その中でも視覚情報は87%と言われています。

 

では、色の違いによって印象がどう変わるのか、卵を例に取ってみましょう。


スーパーなどで見かける卵ですが、最近は様々な種類の卵があって悩んでしまうことはありませんか?色々な卵を見かけますが、赤玉卵と白い卵を同じ料金で販売すると、赤玉卵の方が良く売れる様です。
理由として


・「栄養価が髙そう。」
・「味が濃そう。」
・「高級そう。」


などの印象を持つ方が多いと言われていますが、皆さんは如何でしょうか?


では、本当に殻の色の違いによって大きな違いがあるのでしょうか?卵の殻の色の違いは何でしょう?

実は、卵の殻の色の違いは、鶏の種類の違いです。白い羽の鶏は白卵を産み、赤い羽根の鶏は赤玉卵を産みます。

 

チキン


 また赤玉卵でも明るい所に長く居る卵は色が薄くなり、暗い所に長く居る卵は濃くなります。
赤玉卵の色の濃さは、どのくらい明るい場所にいるのかに左右されます。
外敵から卵を守るニワトリの性質により、明るい所では色が薄くなり、暗い所では色の濃い卵を産み分けるのです。
その性質を利用したウィンドレス鶏舎という鶏舎があります。
窓を無くして完全に日光をコントロールする事で、意図的に卵の色を濃くしています。
日光の他、室温などもコンピュータで完全にコントロールし、安定供給を行っています。


また、黄身の濃さも鶏に与えるエサの違いによって変わってきます。オレンジ色の黄身には、パプリカや唐辛子を混ぜ、黄色が強い黄身にはトウモロコシ、白っぽい黄身には白米を混ぜたりします。

 

egg

 

結果、卵の殻による中身の(新鮮さ、栄養価、味の濃さ)違いは無いことが解りました。

しかし、色により私たちが受ける印象は、随分と違うことが解ります。

 


 

では、色を使い分けることで、食欲をコントロールすることは可能でしょうか。
料理をする際、基本となる色は
白・黒・赤・黄・緑
の5色です。それぞれの色により与える印象は違ってきます。

 

赤やオレンジなどの暖色系

暖色系の色には、温かさや元気などの印象を与える効果があります。唐辛子なども赤いものが多く、食欲増進や体が温まる、元気になるなどの印象を与えてくれます。

 

紫・緑などの寒色系
寒色系は文字通り寒さをイメージさせてくれます。グリーンサラダなどは冷たく、さっぱりとした印象を与えると共に、食欲の抑制効果があります。

 

では、この色を使って食欲をコントロール出来るのでしょうか。

「食欲がない。」「子供やご主人が沢山食べてくれない。」などで困った時は、暖色系を多く摂り入れて食欲を増進させましょう。
お勧めはトマトやマグロ、パプリカなどの色の濃い赤い食材です。
食欲を増進されるだけでなく、栄養価も高く味も濃くなります。
しかし、マグロやトマトを切ってお皿にのせただけでは、食欲増進作用のある暖色系であっても、あまり美味しそうに感じません。
赤色には食欲増進の他、危険を感じさせる効果もある為、赤いお皿に赤い食材では、食欲を通り越して少し怖い感じがします。


そこで赤色の暖色系を更に引き立たせる色が、赤色の補色であです。
お刺身で出るマグロには大葉が添えられ、カプレーゼ(トマトとモッツァレラチーズ)にはバジルの葉が使われるのは、味は勿論のこと視覚を意識しているからでしょう。
緑などの寒色系には、清潔感やサッパリした印象を与えることから、生ものに添える色としては特にお勧めです。
更に多くのマグロのお刺身には大葉と共に大根が添えられ、カプレーゼにおいても、トマト、バジルと共にモッツアレラチーズの白を組み合わせています。
赤・緑に白の中間色を加える事でバランスの取れた色合いになり、より美味しそうに感じることが出来ます。
自宅でスライストマトを盛り付ける時は、スライス玉ねぎや刻んだ大葉、バジルの葉を少し添えるだけでも、華やかになり、見た目の印象も随分と変わります。

また白や黒の無彩色は色を選ばず、どの色でも相性は良いのが特徴です。
白い食器や黒い食器が多く使われるのも、どの料理にも合わせやすいからと言えるでしょう。

 

カプレーゼ

 

 逆に、ダイエットなどには、寒色系を上手に活用しましょう。
最近では、ダイエット用に青いフィルターの掛かったサングラスや、青色のカレー、青いケーキなども話題になっています。

しかし、毎日の食卓で用意するのは難しい方は、食器やテーブルクロス、ランチョンマットなどのテーブルウェアを寒色系にしてみましょう。

お皿


清潔感や涼しさを感じますが、暖色系に比べて食欲の抑制効果が期待出来ます。
更に、暖色系を抑え緑色の濃い葉物野菜や、紫のカリフラワー、紫キャベツ、ブラックトマトなどを多く使うのも一考です。

 


 
色によって多く含まれる栄養素や効果も違ってきます。体調や食欲に合わせて色から食材を選び、献立を決めるのも良いでしょう。
また料理が単色になると、味の印象も単純に感じることから、薬味などに刻んだネギを添えたり、ゴマをふったりして色味を追加することで、より複雑な味を連想させ、脳へ美味しそうと感じさせることも大切です。

 

~色と栄養価~

 赤‥抗酸化作用、動脈硬化予防、癌予防(トマト、ニンジン、赤パプリカ、イチゴ、唐辛子、エビ、リンゴ)


黄‥活性酸素除去、悪玉コレステロール低下(黄パプリカ、カボチャ、バナナ、グレープフルーツ、黄身、レモン)


緑‥デトックス効果、消臭・抗菌、白内障予防、美白(ブロッコリー、青シソ、ピーマン、小松菜、キャベツ、キウイ)


白‥疲労回復、血液サラサラ、免疫力増進(玉ねぎ、大根、カリフラワー、かぶ、ニンニク、長芋、豆乳、ヨーグルト)


紫‥視力低下予防、高血圧予防、肝機能保護(紫キャベツ、さつま芋、なす、巨峰、ブルーベリー、ザクロ、イチジク)


黒‥便秘予防、ダイエット効果、美肌(黒豆、黒ゴマ、こんにゃく、プルーン、昆布、わかめ、もずく)


茶‥抗がん作用、血糖調整、血圧調整、便秘改善(ごぼう、しいたけ、舞茸、アーモンド、クルミ、玄米、納豆、味噌)

 

一汁三菜の食卓の中に、レインボーカラー(赤・黄・緑・白・紫・黒・茶)が含まれる献立が理想です。色の成分には多くの栄養価が含まれ、見た目だけでなく、栄養バランスも自然に整います。食を楽しむと共に身体にも良い食事を心掛けたいものですね。

 

★ナチュラルクリニック代々木★

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