クリニックニュース

2017.03.06更新

花粉シーズン到来です。街中でもインフルエンザ予防に装着していたマスクから、花粉症対策用のマスクへと用途が替わってきました。花粉症の症状が重い人は、止まらないくしゃみ・鼻水と我慢できない程の猛烈な目の痒みに襲われます。症状に耐えられずに、つい薬を飲みたくなりますが、色々な薬があり迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

花粉

花粉症の薬として処方される主な薬は大きく分けて「抗ヒスタミン薬」、「メディエーター遊離抑制薬」、「ステロイド剤」、「抗ロイコトリエン薬」、「血管収縮薬」の5つに大別できます。即効性があり効果も期待できる一方、強い眠気と口の渇きや排尿が困難になるなどの副作用があるものや、眠気を抑えたタイプですが効果が薄い薬など様々です。しかし、どんなタイプの薬を飲用するとしても常に副作用のリスクを考慮しなくてはなりません。薬を飲む事を躊躇する人、子供には薬を飲ませたくない人なども多くいらっしゃると思います。では、薬を使わずに少しでも花粉症を軽減させる方法はないものでしょうか。

くすり箱

花粉症状が起こる仕組みは、体内に入った花粉という抗原に対して「IgE抗体」を作り抗原から身体を守ろうとします。しかし、もともとアレルギー体質の方は、過敏に反応し易く「IgE抗体」が作られ易いため結果としてアレルギー症状が強くなるのです。アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、気管支喘息を併発される方も多いとされています。


では花粉症の原因アレルギー体質はどうして起こるのでしょう

両親が2人ともアレルギーを持っている場合約50%、片方の場合30%の確率で遺伝すると言われています。また、両親共にアレルギーを持っていなくても、祖父母にアレルギーを持っている人が居れば、遺伝する可能性があると言われています。遺伝によるアレルギーを防ぐことは現状では難しいのですが、症状を悪化させない取り組みが必要でしょう。
 

その他、過度なストレスや加齢、生活習慣の悪化による自律神経やホルモンバランスの乱れは、交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズに行えなくします。2つの自律神経の働きは副交感神経が消化を促進し、交感神経が消化を抑制する働きを担っています。このバランスが崩れることで胃腸の働きが上手に働かず、腸内環境の悪化を招いてしまいます。腸では多くの免役が作られている為、腸内環境の悪化は免役機能の低下に繋がります。すると免役システムのバランスが崩れ花粉を異物と誤認してしまう事から、免役機能が過剰に働き花粉症の症状を引き起こしてしまうのです。腸内環境を整える為には、暴飲暴食は控え、よく咀嚼し食物繊維(根菜類、茸類)を多く含む食品や植物性の乳酸菌を含む発酵食品(麹・納豆・甘酒)を食べると良いでしょう。
善玉菌


その他、全身の血液を巡り、体を細菌やウィルスなどの異物から守ってくれる「白血球」はリンパ球・顆粒球という免疫細胞を持っていますが、交感神経が優位になると顆粒球が増え、副交感神経が優位になると「抗体抗原反応」という免疫力を発揮するリンパ球が増えます。顆粒球である好中球は活性酸素を発生させて異物を攻撃しますが、増えすぎると活性酸素の発生が過多となり、アレルギー症状を含め様々な不定愁訴の要因となります。交感神経を優位にする為にストレスを軽減させ、活性酸素を減らすには抗酸化作用が期待できる食材、ビタミンA(緑黄色野菜)・C(柑橘類)・E(ゴマ、アボカド、ナッツ)を摂ると良いでしょう。更に、野菜の色・香り・苦み等に含まれるファイトケミカル(ポリフェノール‥ブドウ、トマト‥リコピン、大豆‥レシチン等)も活性酸素除去に有効です。香味野菜(ネギ、シソ、ミョウガ)に多く含まれる為、食事に摂り入れましょう。

 
最後に油です。紅花由やサラダ油、大豆油、ゴマ油に多く含まれるリノール酸(オメガ6)は体内でアラキドン酸に変化しますが、このアラキドン酸はアレルギーを促進させるホルモン物質つくります。日本人のリノール酸の摂取量は必要量の約6倍ともいわれていますがリノール酸は体内で作られない「必須脂肪酸」であり、体に良いと思われる方も多いのではないでしょうか。しかし、リノール酸の油はアレルギー症状を促進させる他、動脈硬化や心不全、脳血栓などアレルギー以外の症状の要因ともなります。オメガ3とオメガ6の理想的な摂取比率は1:4と言われ、リノール酸(オメガ6)は通常の食事で十分に補完出来るため摂取は控える位が良いでしょう。逆に、αリノレン酸(オメガ3)は抗炎症作用があり症状を緩和してくれるため、積極的に摂取したい油です。しかし加熱に弱い為ドレッシングや自家製マヨネーズなどに使用し、加熱時に使用する油はオレイン酸(オメガ9)であるオリーブオイルを代用しましょう。しかし加工食品や調味料にも多く使用され、無意識に摂取しています。お惣菜の揚げ物や加工食品(スナック菓子、カップラーメン、マヨネーズ)に使用される油の殆どがリノール酸です。これらの摂取には注意し、αリノレン酸(オメガ3)を多く含む魚(鮭、マグロ、アジ、イワシ)や亜麻仁油、えごま油を積極的に摂取すると良いでしょう。

 オメガ3
 

花粉症に良い食品、これを食べれば花粉症が良くなる!という食品を色々耳にしますが、残念ながらその様な食品はありません。花粉症を軽減させる為には、栄養バランスの摂れた食事を心掛けることが重要です。現在の日本の西洋化した食事ではなく、一汁三菜の昔ながらの和食が、花粉症をはじめとしたアレルギー体質を含め様々な現代病の改善に必要な食事と言えるでしょう。食物繊維を多く含む「発芽玄米」を主食とし、メインには「魚中心のおかず」、付け合わせや汁ものに乳酸菌を含む「ぬか漬け」や「味噌汁」。小鉢には食物繊維を多く含む「根菜の煮物」や、ビタミン類を多く含む「野菜のお浸し」。これらの食事は腸内環境を整えると共にビタミン・ミネラルなどの栄養のバランスも良く、心も身体も健康に保つ事が出来ます。その結果、花粉症を含むアレルギー体質など、体の不調を改善してくれるのです。私達の身体は食事から成り立っています。アレルギーがある方も未だ無い方も花粉症をきっかけに、ご自身の食生活を一度見直してみるのも良いですね。

笑顔 男子
                                                     ☆齋藤奈々☆

 

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