クリニックニュース

2020.09.23更新

こんにちは。虫の声や、ひんやりした風が吹いたりと、秋の気配を
色濃く感じる様になりましたが、みなさん、体調はいかがでしょうか?

今年はコロナの自粛生活から始まり、長く不安定な梅雨を経て、一気に猛暑に
突入し、そして9月中旬から一気に涼しくなってきましたので、消化器症状や
不眠、頭痛などの不調を訴える患者さんが例年より多い様に感じます。
一般的に「夏バテ」と言われる症状も、真夏の気候や気温による自律神経の
乱れによるもので、自律神経が疲弊してコントロールが効かなくなってしまった
状態です。これは、外的要因や栄養面のバランスの乱れ等により起こりますが、
今年は特に天候や気温の変動が激しかったため、自律神経への負担に拍車が
かかってしまいました。

気温の変動や、冷暖房による屋内外の温度差で、体温調節がコントロール出来なく
なったり,食欲不振や胃もたれ、下痢、便秘などの胃腸の不調が続いたり、腹痛や
頭痛、めまい、寝つきの悪さ・・・と、身体的な症状に加え、体がだるくて意欲がわか
ない、仕事や勉強に集中できない、気持ちが内向きで憂うつになる・・・等、メンタル
面の不調に繋がったり人間関係に支障をきたしてしまう事も少なくありません。

こうした状態を放置したまま症状が進んでしまうと、慢性的な自律神経失調症へ
と進行してしまい、夏だけでなく、一年中不調に悩まされてしまう事になります。

へろへろ

自律神経とは

神経には、全身に指令を送る中枢神経(脳・脊髄)と、体の隅々まで
網の目のように張りめぐらされた細密なネットワーク機能の末梢神経があり、
自律神経は、末梢神経の一つです。

自律神経は、内臓の働きや呼吸、血液循環、消化、代謝や体温の調整など、多岐に関わって、
休むことなく24時間働き続けています。私たちの生命を維持していく上で欠かせない
神経で、活発に動いている時や、日中に優位になる「交感神経」と、リラックスして
いる時や、夕方から夜にかけて優位になる「副交感神経」に分かれています。
車で例えると、交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキの様な働きをしますが、自律
神経は自分の意思ではコントロールする事ができないため、制御できない自動運転の車
の様なものです。

日中は交感神経が優位になり、血圧や脈拍を上げ、筋肉を緊張させ、胃腸の動きを抑えて
体を活動状態にします。そして、日が暮れ、夜になると、副交感神経が優位になり、血圧や
脈拍を下げ、筋肉を緩め、体を休ませる代わりに胃腸の動きを高め、食物の消化を促し、
免疫力を高めます。

また自律神経は、気温の変化に順応して、血流や発汗を調節して体温を一定に保つ働きも
担っています。暑い時は、体の表面近くの血管を広げて血流を増やしたり発汗させて、
体内の熱を外へ放出し、体温が上がらない様にします。反対に寒い時は、血管を縮めて
血流を減らし、熱が外へ逃げない様にします。 
この様に、相反する双方向の神経のバランスによって、体や心の調子は変わるのです。

自律神経

現代社会は自律神経が乱れやすい

現在の日本は、地球温暖化の影響で、平均気温が年々上昇しています。1990年
代以降は、猛暑日がどんどん増え、夜になっても気温が下がらず、熱帯夜が続く日も増加
傾向にあります。ひと昔前に比べると、梅雨はより蒸し暑くなり、9月に入っても猛暑が
続くため、自律神経を乱すリスクがさらに高まっているのです。また、それに伴って、近
年はエアコンを稼働させる時間も長くなり、室温も低めに設定せざるを得なくなると、屋
内外で激しい気温差が発生します。1日の中で、何度もこの気温差に体内環境を適応させ
なければならず、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなり、自律神経が
まさに夏バテを起こしてしまうのです。


現代社会では、普段から生活や仕事環境のデジタル化で自律神経のバランスを崩しやす
くなっています。インターネットや携帯、ゲームなど、電子機器を夜中まで使用したり、
ブルーライトや昼間の様に明るく照らすLED照明など、交感神経と副交感神経のONと
OFFの切り替えが非常に難しくなっています。そのため、夏の気象条件だけではなく、一年
を通して自律神経が慢性的に疲弊している方が多く、そこへ梅雨や酷暑でさらなるダメー
ジを受けてしまうのです。
特に今年は、春先からコロナの影響で在宅や外出を控えざるを得なくなり、運動不足や
生活のリズムが乱れやすくなりましたよね。在宅勤務やテレワークの浸透により、便利に
なった反面、デジタル機器を使用する時間も増え、体調を崩す要因は高まったともいえます。

自律神経系の不調が慢性化していくと、睡眠の質が低下し、寝不足が続いたり倦怠感や
集中力の低下にも繋がります。
また。自律神経は、腸の働きと連動しているため、胃腸の調子が乱れると、体がだるくなっ
たり、気力の低下や抑うつ症状といったメンタルの不調にも繋がってしまうことがあるのです。

夏バテ知らずで夏を乗り越えてきている方でも、自律神経は結構疲れている可能性はあり
ます。これから少しずつ涼しくなっていく季節の変わり目は、自律神経がまた乱れやすく
なります。本格的な秋を迎える今、自律神経系がこれ以上疲れない様にしっかりと体調を
整えていきましょう。

犬 夏バテ
  
自律神経を整えるには・・・

☆ 代謝を整える栄養素をしっかり摂る

真夏に夏バテが進行してしまうと、どうしてもさっぱりとした麺類や冷たいものを
とりがちになります。すっきりと喉ごしは良いのですが、体の中が冷えてしまい、血流が
悪くなったり下痢になったり・・・と、代謝の低下に直結してしまいます。
また、口当たりのよいものを優先して食べていると、結果的に炭水化物や甘いものなど、
糖質が過多になり、ホルモンバランスや自律神経はますます乱れてしまいます。

体力回復の基本は、まずは体の基礎となるたんぱく質をしっかり摂ることです。たんぱく
質には疲労を回復させてくれる栄養素が豊富に含まれていますので、大豆製品等の植物性
たんぱくと魚・赤身肉、卵等の動物性たんぱくをバランスよく摂りましょう。夏野菜や発汗
作用のあるスパイス、香辛料を使った料理や生姜、薬味など、体のむくみをとったり体を温
めたり、代謝を整えてくれるものを、体調にあわせて選びましょう。

また、たんぱく質の代謝をより高めるためには、ビタミンやミネラルなど、補酵素として
働くものや良質な脂質を一緒に摂ることが大切です。野菜や海藻などを、たんぱく質と抱き
合わせて、食べやすいメニューで工夫して食べるようにしてみて下さい。ただし、食欲が
ないのに、頑張ってたんぱく質を増やそうとしても、消化不良をおこしてしまいかえって
体調を崩してしまいます。一気に沢山摂るよりも、消化できる量をしっかりとよくかんで
食べる様にしましょう。

☆ 温度差に注意しながら体が冷えない様に気をつける

現代社会は、温暖化の影響で、屋内外で極端な気温差となってしまい、自律神経がコン
トロール不能な状態に陥りやすくなります。エアコンでの冷やし過ぎは、自律神経系
の乱れを助長してしまう大きな要因ですので、部屋全体が冷え過ぎないように注意し
ましょう。暑がりの方は、個人用に扇風機やサーキュレーターなどを利用するのも一案
です。エアコンの効いている室内は、上半身は暑くても下半身は冷えていることが多い
ので、夏でも湯船にお湯を張り、ぬるめの湯にゆっくり浸かるのも良いでしょう。
眠る時の温度調節も大切です。眠ると体温が下がって冷えやすくなるため、布団に
入って寝落ちするまでは涼しく、その後は高めの温度設定にしましょう。
食事でも冷たい物ばかり食べたり飲んだりせず、お味噌汁や温かい料理を積極的に
摂って体の中から温めることも大切です。

女の子

☆ 適度な運動や十分な睡眠を

夏の疲れを引きずっている時に、無理をして激しい運動をすると、活性酸素が体内で蓄積
しやすくなり、かえって体調を崩す誘因となってしまいます。涼しい時間帯のウォーキン
グやストレッチなどの有酸素運動で適度に体を動かしましょう。また、腹式の深呼吸で呼吸
を整えると、血液中に酸素をしっかり取り込めるため、自力でコントロールできない自律神
経に直接的に働きかけることができます。一日の中で時間を決めて数回、意識的に深呼吸さ
れると効果的でしょう。
また、睡眠をしっかりとることはとても大切です。自律神経は脳からの指令で働くため、
十分な睡眠をとらないと脳が疲れてしまい、、自律神経が乱れてしまいます。さらに、慢性
的な睡眠不足や夜更かしは、体が疲れやすくなり、慢性疲労を引き起こし、そのまま放置し
ていると、精神的な不調にも繋がってしまいます。
出来るだけ、睡眠時間は一定に保ち、十分な睡眠がとれない時は、30分以内の昼寝などで
カバーしましょう。沢山体を動かした日や仕事が忙しかった日は、リラックスタイムや
睡眠時間をより多めにとることも大切です。

寝る女の人

当クリニックでは、自律神経に乱れが出ていないか、また不調の原因や栄養の不足傾向
について毛髪の検査でチェックをすることができます。また、そのデータをもとに、食事
や栄養のバランスを見直し、腸内環境を整え、睡眠の質を上げ、自然な形で自律神経を整え
る治療を行っています。

食事や睡眠を整えても不調が続く方、上記の様な症状が慢性的に続く方、ぜひ一度、
お気軽にクリニックまでご相談下さい。

看護師: 上川合 史子

看護師

 

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