クリニックニュース

2026.02.20更新

 

自律神経とは、生命の維持に関わるあらゆる器官の働きをコントロールする神経で、自分の意思とは関係なく、無意識のうちに働いている神経です。私たちが眠っている間も、何かに集中している間も、滞りなく身体の機能が働くのは、自律神経のお蔭なのです。自律神経は循環器、消化器、呼吸器などの活動を調整するために24時間働き続けています。胃や腸を動かしたり、血流を整えたり…人間が生きていく上で大切な神経です。
自律神経には2種類あり、主に昼間働く交感神経と、安静時や夜に活発になる副交感神経とがあります。

自律神経

 【交感神経と副交感神経】
 この2つの神経がバランスよく働くことで、健康状態を保っています。このバランスが崩れると「自律神経の乱れ」に繋がります。

 

◆交感神経優位<動悸、頭痛、発汗、不眠、頭痛、肩凝り、手足の冷えなど>

・無理をしたり、悩んだり、怒ったり、悲しいことがあったり、イライラしたり…。こういう状況の場合には交感神経が緊張し、優位に傾きます。
・身体へのストレスや心へのストレスによる刺激に対し、自律神経が防御反応として過剰に働き、一方へ傾いてしまいます。
・心拍は早くなり、動悸がしたり、血圧が上昇して、食欲も低下といった状態になります。
・この状態が続くと、粘膜や組織に障害が起きて体調を崩します。
・血流が悪化し、筋肉は硬くなり、コリや痛みも起こしやすくなります。また免疫力が低下して発病しやすい状況が出来上がります。

◆副交感神経優位<だるさ、関節痛、腫れ、発熱、下痢、アレルギーなど>

・身体はバランスを取ろうと副交感神経を優位にしようと働くが、行き過ぎると副交感神経の過剰反応として神経が過敏になり過ぎ、だるさや痛み、腫れや発熱、下痢、せき、アレルギーなどが起こります。

 

【自律神経を整える方法】
 
現代人の不調は、自律神経が関与している場合がほとんどです。副交感神経が十分に働かないことが原因となり、交感神経が常に優位な状態になったり、逆に副交感神経が過剰反応し過ぎて、様々な不定愁訴を招いています。そこで、毎日の生活の中で自律神経を整える方法を紹介します。

<食べ物で自律神経を整えよう>
1. 食物繊維が多い食べ物…玄米、きのこ類、海藻、ごぼう、そば、かぼちゃなどは腸の中をゆっくり進みます。腸の中の食べ物が進む時には副交感神経が優位になります。

2. 酸っぱい物や辛い食べ物…お酢、レモン、唐辛子、わさび、しそ、梅干しなどの酸っぱい食べ物は、副交感神経を優位にします。食べ過ぎは逆効果なので程々に。

3. 発酵食品…味噌、納豆、漬け物、キムチ、ヨーグルト、乳酸菌などの発酵食品は自律神経を整える働きがあり、また腸内環境も整えてくれるので免疫力アップに繋がります。

4. 水分をとる…水分を摂ることは消化器系を刺激するので自律神経を整えるために効果的な方法です。但し、身体を温めるものがお勧めです。しょうが湯、黒豆茶、紅茶、ウーロン茶、赤ワイン、日本酒など。

※サプリメントならばK・リゾレシチン、DHA/EPA、トリプトファン、ビタミンB群(特 にB3)、GABA、アスタキサンチン、乳酸菌生産物質、ペプチドなど

<お風呂の入り方で自律神経を整えよう>
38~40℃位のややぬるめの温度に、2~3回に分けて入ると効果的(長風呂と熱い風呂は禁物)です。また食後1時間以上たった時で就寝時間の1時間前位が理想的です。

<運動&睡眠で自律神経を整えよう>
自律神経を整えるお勧めの運動は、ウォーキング、軽いジョギング、サイクリング、水泳などです。勝ち負けを争う運動は、ストレスを生む原因となるのでお勧めできません。また日中に身体を動かすことは、適度な身体の疲労感があり、安眠に導きます。運動と早寝早起きを心掛け、規則正しい生活を目指すと自律神経が整います。

 

ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.31 掲載記事

2026.02.10更新

 日本人の食事摂取基準(厚生労働省/2015年版)では、国民健康・栄養調査結果をもとに一般的日本人の食物繊維摂取量が少ないことを考慮し、今後5年間に実現可能な量として成人の食物繊維の目標量を1日19g以上としました。男性では20g以上、女性では18g以上です。しかし、統計によると1日約12g~13g程度が実情です。毎日の健康なお通じのためには1日20g、心筋梗塞による死亡率の低下が観察された研究では1日24g以上と報告されていますので、私たちはもっと積極的に食物繊維を摂る必要があるのです。

【身体に不可欠でありながら摂取量は不足しがち。「第6の栄養素」食物繊維】
 食物繊維とは「人の消化酵素によって消化されない、食物に含まれている難消化性成分」の総称。野菜・果物・豆などの植物、藻類、菌類などに多く含まれています。言い換えると、たんぱく質・脂質・炭水化物などは、消化管の中で消化液の中の酵素によって分解(消化)され、小腸から体の中に吸収されますが、食物繊維はこの消化酵素の作用を受けずに小腸を通過して、大腸まで達する成分です。水に溶けないセルロースやリグニン、水に溶けるペクチンやアルギン酸などの成分があります。さらに消化されにくい性質を持ったデンプン・デキストリン・オリゴ糖などの成分も含まれます。便の体積を増やす材料となると共に、大腸内の腸内細菌に利用され、便秘予防や腸の働きを正常にするだけでなく、体にとって有益な生理機能を持つことが明らかになっています。

食物繊維

【不溶性食物繊維とは】
 不溶性食物繊維の効果は、何といっても腸内環境の改善とデトックス効果です。不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維で、胃や腸で水分を吸収し大きく膨らみます。これにより、便のかさ増しや、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にして便通を促進します。体にとって有毒なダイオキシンなどの物質を排泄するデトックス効果もあります。不溶性食物が多く含まれる食品は、いわゆる「繊維質」な食べ物が多く、よく噛まなければならないものばかりです。食べ過ぎを防ぎ、満腹感を得られやすいというダイエット効果もあります。「便秘解消には食物繊維」と言われることが多いですが、不溶性食物繊維を多く摂ると、場合によっては便が硬く、コロコロになることもあります。たっぷりの水分も一緒に摂るようにしましょう。

【水溶性食物繊維とは】
 水溶性食物繊維は、名前の通り水に溶ける種類の食物繊維です。果物、野菜に多く含まれるペクチンや、昆布やわかめなど海藻類に多く含まれるアルギン酸、生のこんにゃく芋に含まれるグルコマンナンなどが水溶性に分類されます。水溶性食物繊維は水分保持力が強く、水に溶けるとドロドロのゲル状に変化します。この粘性が、ダイエットに効果を発揮します。
炭水化物(糖質)の消化・吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を防ぐ効果、コレステロールなどの余分な脂質を吸着し排出するなど、体への吸収を抑制する作用があります。また、腸の粘膜を守る効果、善玉菌を増やす効果もあるため、整腸作用があります。

【食物繊維の働き】
1 .善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やして腸内環境を整える。
2. 便の元となり、便量を増やして便秘の予防になる。
3. 糖の吸収速度を抑え、食後の血糖の上昇を緩やかにする。
4. 血中のコレステロールの上昇を抑える。
5. 腸内の有害物質の排出を促進する。

【上手に摂ろう!食物繊維が多い食品と料理】
1つの食品に偏らず、色々な食品を組み合わせて摂るようにしましょう♪

食物繊維

  ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.30 掲載記事

2026.01.20更新

普段の食事で何気なく摂取している油脂。油の種類を知り、避けた方がいい油、摂取が必要な油を知りましょう。

 

オメガ3

飽和脂肪酸系は控えめにしましょう。
オメガ6系は、揚げ物や炒め物などに使われている油です。摂取量を減らしましょう。
替わりにオメガ9系の良質な油で調理しましょう。
オメガ3は、積極的に摂取して欲しい油ですが、熱に弱いので、サラダや調理済みの食品に使いましょう。

 

★オメガ3とオメガ6は全く反対の作用があります

オメガ3

★油の摂り方はバランスが大切です
「オメガ3:オメガ6」の摂取比率は「1:4」が良いと言われています。バランスが崩れると、身体の機能も大きく狂います。近年の日本人に見られる欧米型の食生活は、オメガ6の摂取が大変多く、「1:10」~「1:40」に及ぶ場合もあります。
 オメガ6にはアレルギー促進や炎症の促進、血栓促進作用があるので、オメガ6過多の食生活が、アトピーや花粉症などのアレルギー症状の悪化や不調の原因の一つになっています。また、マーガリン、ショートニング、菓子類、ファットスプレッドに大量に含まれるトランス脂肪酸(クリニックニュースVol.15参照)は大量に摂取すると、悪玉コレステロールを増加させ、心臓疾患のリスクを高めることが確認されており、危険性が周知の事実となっています。またうつ病のリスクが50%、不妊症のリスクが70%も上がるという研究発表があり、2006年にはニューヨーク市が飲食店での全面使用禁止を条例で定めています。
 逆にオメガ3は、アレルギー抑制、炎症抑制、血栓抑制と、全くその逆の働きをしますので、意識的に揚げ物や菓子類を控え、良質なオメガ3の油を摂ることが大切です。

★摂ってはいけない油…トランス脂肪酸
 トランス脂肪酸というとマーガリンやショートニングを思い浮かべますが、安価な植物油脂にも注意が必要です。原料から搾り取る時の抽出方法によっては、高温に加熱している製品があります。高温にすると、原料から抽出できる油の量が増えますが、トランス脂肪酸が大量に発生します。
 原料に熱を加えず、圧力で油を搾る低温圧搾法(コールドプレス法)の油がお奨めです。トランス脂肪酸が発生せずに製品化できる手段です。但し、採油に手間ヒマがかかる上、原料の2~3割しか搾り取れないため、価格もその分高くなります。

【トランス脂肪酸を避けるには】
① 加工食品を購入する場合には、商品のラベル表示を見て「マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、植物性油脂、植物油、植物油脂、加工油脂、パーム油」が使われていないか確認すること。
② 原料に国産を選び、製法として「低温圧搾搾り、圧搾搾り、コールドプレス」の表記があるものを選ぶ。

  ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.29 掲載記事

2026.01.10更新

 毎日の食事バランスを考え、栄養療法を実践していても、消化吸収がきちんとできない状態では、食事からの栄養素を摂り込むことが妨げられ、細胞の隅々に栄養素を補給することができません。また病気やストレス、緊張感が続く時や、精神的に不安定な時には、胃腸の具体が悪くなる時があります。そのような自覚症状がある時のために、消化の良い食事のポイントを知っておきましょう。

1.消化の良い食品や調理法を選びましょう
胃腸の調子が悪い時は、できるだけ食物繊維や脂肪が少ない食品をやわらかく調理した料理が適しています。

消化1

2.胃酸の分泌を高める食品は控えましょう

消化2

3.ゆっくりと、よく噛んで食べましょう(目標:一口20~30回)
 食べ物をよく噛むと、表面積が大きくなり、消化酵素による分解効率がアップします。またアミラーゼなどの唾液に含まれる酵素は、食べ物の消化を助ける大切な成分。よく噛んで食べるほど、胃腸の負担は軽くなります。また、右と左と交互に噛むようにしましょう。

4.冷たいものは避けて、常温または温かい飲み物を
 胃腸の調子が悪い時には、中からも外からも温めるようにしましょう。生姜、梅干、はぶ茶、柿の葉茶な
どは、身体を温める効果が強く、整腸作用もあります。野菜スープや茹でた人参リンゴジュースなども良い
でしょう。水分の補給は、少しずつこまめに摂りましょう。

5.食後は、休息をとりましょう
 消化を促すために、休息しましょう。横になる場合、右側を下にすることをお勧めします。胃の形は、食道から十二指腸の方へ右方向に蛇行しているので、食べ物が胃の形にそって、右の方に落ちることで、食べ物の消化吸収がスムーズになります。

6.胃腸の調子が悪い時にお勧めの食材と料理例
お粥(卵粥、玄米粥)、白身魚(煮魚、蒸し魚、鍋料理)、ささみ肉(煮物、ホイル焼き)
卵(卵豆腐、茶碗蒸し、半熟卵)、大豆製品(湯豆腐、ひきわり納豆)、繊維の少ない野菜(ほうれん草の煮浸し、白菜の煮物)、南瓜・じゃがいも(煮物)、バナナ、りんご等

※出来上がった料理に、亜麻仁油などのオメガ3を垂らしましょう。オメガ3脂肪酸は、胃の弱い人や、胃の炎症などの改善にも有効です。また腸内環境を整え、善玉菌を増やします。

7.胃腸の調子が悪い時に避けたい食品と料理例
炒飯、お茶漬、菓子パン、中華麺、スパゲッティー、日本そば、干物、塩辛、いか、たこ、うなぎ、脂の多い肉(ロース、バラ)、ハム、ベーコン、豚カツ、焼肉、生卵、五目豆、枝豆、生揚げ、油揚げ、がんもどき、生クリーム、繊維の多い野菜(たけのこ、ごぼう、セロリ等)、きのこ類、海藻類、パイナップル、ラード等の動物油脂、フライ、天ぷら

 

 ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.28 掲載記事

 

2025.12.20更新

 便の色を毎日チェックすることで、健康状態を知るとともに、病気の早期発見や予防にも役立てることができます。また便の色だけでなく、便の臭いや形状、硬さなども、腸内環境の状態を推測する上で重要な要素となります。「お腹の状態は健康のバロメーター」と言われますが、腸内環境を把握することは、現在の健康状態を知る手掛かりとなるのです。

【腸内環境が便の色を決める】
 腸内に生息する善玉菌や悪玉菌などの腸内細菌のバランスによって大きく変化します。便の色は腸内が酸性、アルカリ性のどちらかに傾くことにより変化し、腸内が善玉菌優勢の弱酸性の状態は、便の色は黄色に近づきます。逆に悪玉菌の多い状態は、腸内に腐敗物が作られ、アルカリ性に傾きます。アルカリ性に傾いた腸内環境では、便の色がどんどん黒ずんでいきます。便の色で腸内環境の状態を把握し、悪玉菌の繁殖を防ぐような食生活を送ることが大切です。

 便の色

【悪玉菌、善玉菌、日和見菌(中間菌)の関係】
 善玉菌と悪玉菌のバランス(腸内フローラ)が不安定になった時に勢力を伸ばすのが日和見菌(中間菌)です。日和見菌は、善玉菌と悪玉菌のうち、優勢な菌と同じような働きをもつ性質があります。腸内フローラのバランスが崩れて悪玉菌が優勢になると、悪玉菌として働きはじめます。そのため善玉菌が優勢になるように常に腸内バランスを整える必要があります。
 善玉菌は、健康維持や生命活動に必要な物質を産生し、ビフィズス菌や乳酸菌、納豆菌、酵母菌、麹菌がそれに当たります。またビタミンやホルモンの産生、消化吸収、脂質代謝、免疫の活性化、感染防御、腸の蠕動運動なども担っています。
 悪玉菌は腸内で有害物質を作り、腸壁の細胞を長い年月をかけて傷つけていきます。それが続くと癌を引き起こしたり、肝臓を弱らせたりすることに繋がります。肝臓機能の低下によって解毒が間に合わなくなると、有害物質は身体中に回ってしまいます。これが生活習慣病や老化の原因となります。また悪玉菌は腸内をアルカリ性にするので、免疫機能を下げるような状態を招きます。さらに悪玉菌が優位に立つと、おならが臭くなったり便秘が起こります。つまり長い期間、悪玉菌が優勢の状態は、私たちの身体には多くの悪影響が及ぼされてしまうのです。

 しかし、悪玉菌は決して不要な菌ではありません。それは善玉菌が悪玉菌と戦うことで、その効果を発揮してくれるからです。悪玉菌がゼロになればいいわけではなく、バランスが大切です。腸内だけに限らず、身体全体を健康に保つために大切なことは、善玉菌が優位に立つように腸内のバランスを整えることです。悪玉菌はいても、それ以上に善玉菌がいるという腸内環境を保つことが健康維持に繋がります。

【腸内環境を改善するために】
 乳酸菌や食物繊維を多く含んだ食事の摂取、ストレスのかからないような生活スタイル、睡眠不足を防ぐ、適度な運動など、心身共に健康的な毎日を送ることが望ましいでしょう。
 また、ヒトの健康に不可欠である「乳酸菌生産物質」を作るのは腸内細菌です。ヒトの腸内には100種類以上100兆個の腸内細菌が生息し、バランスを保っています。人間の細胞が60兆個ですから、ヒトを形成している細胞よりも多く、重量としても1kg以上もあります。それら腸内細菌のうち、善玉菌といわれるビフィズス菌などの細菌がつくる代謝産物が「乳酸菌生産物質」であり、ヒトの健康に必要不可欠な物質です。乳酸菌だけでなく「乳酸菌生産物質」の補完も腸内環境の改善には大変有効です。また善玉菌の餌になるオリゴ糖(バナナや大豆、アスパラ、タマネギ、ゴボウなど)が含まれている食材も積極的に摂り入れましょう。

腸内バランス

ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.27 掲載記事

 

 

2025.12.10更新

 老化を促進する要因として「糖化」が注目されています。糖化とは、食事などによって摂り込まれた糖のうち、エネルギー源として代謝されなかった余分な糖質が、体内のたんぱく質と結びついて、細胞などを劣化させる現象を言います。特に急激に血糖値が上昇したり、血糖値の高い状態が続くと、糖化反応が現れます。更に糖化が進むと、老化促進物質である糖化最終生成物(Advance Glycation End Products : AGEs)が作られます。AGEsは分解されにくい性質を持っているため、体内に蓄積されると様々な疾病の原因となり、全身の老化を進めることが判っています。
 例えばホットケーキのように、たんぱく質を多く含む牛乳や卵に砂糖を混ぜて焼くと、こんがりきつね色になります。このようなたんぱく質と糖によって起こる変化が「糖化」です。同じことが人間の体内で起きると、様々な現象を引き起こします。糖化によって肌のハリを保つコラーゲン線維が破壊されると、肌は弾力を失い、また糖化によって生み出された老廃物が皮膚の細胞に沈着すると、シミやくすみの原因となり、老化が促進されます。同じことが血管や内臓に影響を与えると、血管壁に炎症が現れ、動脈硬化のリスクが高まります。その結果、心筋梗塞や脳梗塞などを招く結果となります。更には骨では骨粗鬆症、目ではドライアイや白内障、網膜症のリスクが高まり、またアルツハイマー病との関連も指摘されています。このように「糖化」は「病気」の大きな原因となっています。
 糖化したたんぱく質は、一度生成されると分解されず、増え続けるという恐ろしい性質を持っています。私たちの体は、食べ物の炭水化物を分解→糖にして、エネルギーとして生きているため、常に糖化しやすい状況にあるのです。

【体内の糖化を防ぐには】
①食べる順番を意識して、糖化と血糖値の上昇を防ぐ
  同じメニューでも食べる順番を変えるだけで、糖化を防ぐことができます。食事によって糖を過剰に摂取してしまうと、体内にあるたんぱく質が次々に結合(糖化現象)してしまい、この糖化したたんぱく質が体内に留まると、細胞が働かなくなり、老化促進に繋がります。また、食事で血糖値が上昇するのは、糖分を摂るからです。主食である炭水化物を先に摂ってしまえば、それに含まれているデンプン(糖質)により、血糖値が急激に上昇します。食べる順番を変えるだけで、血糖値の急激な上昇を防ぐばかりか、食べ過ぎ防止にも繋がります。
【食べる順番療法】
1.まずは野菜から…野菜(きのこ類、海藻類も含みます)のおかずを一番先に食べましょう。
2.次にたんぱく質…たんぱく質(肉、魚、大豆など)のおかずを食べましょう。
3.最後は炭水化物…ごはん(米、パン、麺類、芋類など)を食べましょう。
  ※米を発芽玄米にすると更に効果アップ。ゆっくり噛んで食べることも重要です。

 

②抗糖化栄養素を摂り入れる
1.糖の代謝を促進する栄養素…ビタミンB1、ビタミンB6、αリポ酸、CoQ10
2.AGEsを阻止する食べ物…生姜、シナモン、クミン、茶、黒胡椒、バジル、リンゴ、レモン、にんにく、オレンジ

 

③調理方法に気をつける
 たんぱく質と糖質を含む食材を加熱すると褐色になります。これが「メイラード反応」と呼ばれるもので焼き色の正体。この反応の過程で、体にとっての悪玉物質「AGEs」が大量に発生すると言われています。「焼く、炒める、揚げる」のではなく、「ゆでる、煮る、蒸す」調理法を選択することで、AGEsの発生を防ぎます。

 

④睡眠不足、過剰なアルコール摂取、運動不足は糖化を促進させる
 ビールや日本酒に含まれる糖質の含有量は相当の量があり、AGEsの増加にも繋がります。またアルコールを分解する際に ビタミンB1を大量に消費するので、慢性のビタミンB1不足に陥ります。また6時間以上の睡眠を摂る人とそれ以下の人を比べた場合、前者の方が皮膚に沈着するAGEs量が少なかったという研究報告があります。また適度な運動は、筋肉での糖の消費が高まるので、糖化反応を抑制することが可能です。

糖化ポスター

 

ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.26 掲載記事

 

2025.11.20更新

 現在、我国での一般的なガン治療は、手術療法、放射線治療、抗ガン剤治療の三大療法が主流です。これらは「局所療法」とも言われ、ガン細胞を狙い撃ちして排除することが目的です。実はこの「ガンの三大療法」は、人間の健康な細胞を壊死させてしまったり、免疫力を低下させてしまう可能性も否めません。ガンの部位…局所で捉えるのではなく、体全体で捉え、ガン細胞の増殖のメカニズムを断ち、体質改善を行いながら、免疫力に働きかける療法を同時に行っていくことも重要となります。

【ガン細胞は熱に弱い→身体を温め基礎体温を上げる】
 ガン細胞は39℃で停滞、40℃を超えると死滅し始めます。逆に免疫細胞は温度が上がると活性化します。この特性を生かして、体内温度を上昇させるアプローチが必要です。身体を温める食材を摂取すること、温熱治療を施すこと、自宅では頻繁に湯船に浸かり、ガンが住みにくい体内環境を作ることなどが必要です。


【ガン細胞は糖質(ブドウ糖)を餌にして増殖→糖質制限と高濃度ビタミンC療法】
 ガン細胞はブドウ糖を貪欲に好み、餌にして増殖します。その原理を利用、ビタミンC大量投与による点滴が有効となります。ビタミンCとブドウ糖の構造は似ているため、類似したビタミンCを積極的に摂り込みます。その後、ガン細胞の中で毒性のある過酸化水素を大量に発生しますが、ガン細胞には過酸化水素を消去する酵素(カタラーゼ)が乏しいため、ガン細胞を死滅に追いやります。正常細胞は酵素を持っているため、逆にビタミンCにより活性化されます。つまりビタミンCは正常細胞に害を与えず、ガン細胞だけを選択的に殺傷することができます。

 

【酸性体質→ガンが住みやすい環境 アルカリ性体質→ガンが住みにくい環境】
肉食や偏食、添加物の多い食品(加工食品、レトルト食品、コンビニ弁当など)などにより、酸性体質に傾くと、ガンにとって住みやい環境になります。酵素がたっぷりな新鮮な野菜や果物、栄養バランスの優れた雑穀などを摂って、アルカリ体質にするとガンは育ちにくくなります。 →ゲルソン療法、マクロビオテック食事療法など。

 フード2

【細胞を35%以上の酸欠に追い込むと100%ガン化する】
 Dr.オットー・ワールブルグ博士は、「細胞を35%以上の酸欠状態にすると100%ガン化する」ことを発見しノーベル賞を受賞しました。この原理を追求すると、細胞の一つ一つが酸素を大量に含んでいれば、ガン細胞の増殖を抑え、制止することが可能となります。

 <細胞へ酸素を送り込む> ①ガン細胞への直接攻撃 ②全身の酸素化によるガン細胞の成長抑制 ③免疫力の向上と調整

★野口英世(医学博士)「全ての病気は酸素の欠乏症である」

★ヘンダーソン博士(コロンビア大学教授)「ガンは一酸化中毒(血液の相対的な酸素欠乏)」

★小山内博(労働科学研究所所長)「ガン細胞は酸素が欠乏した細胞に増殖し、脳卒中、心臓病、動脈硬化、肝臓病、子宮ガン等の病気も酸素の不足が最大の原因である」

※深呼吸の習慣を取り入れて細胞隅々に酸素を送る習慣を作りましょう。また細胞膜を強化して、細胞内に酸素の供給を促していきましょう(細胞膜の強化にはK・リゾレシチン、体内の血流の促進を行い、身体の隅々にまで酸素を届けるにはオメガ3等が有効です)。また免疫力強化には糖鎖、細胞内にビタミンCを維持するためにリポソームビタミンCなども有効です。

 

ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.25 掲載記事

2025.11.10更新

 ビタミンB群の一つであるパントテン酸(B5)を1933年に発見した生化学者である故ロジャー・ウイリアムス博士は、細胞に十分な栄養を与えることで、体のあらゆる不調や精神的な疾患を治すことができると証明しています。それは、たった一つの栄養素が欠乏するだけで、私たちの身体は何らかの異常を発するということを意味しています。ロジャー・ウィリアムス博士は、細胞を健全に代謝させるために必要な栄養チームを「生命の鎖」と表現し、その種類は46種類(20種類のビタミン、18種類のミネラル、8種類のアミノ酸)であると謳っています。
  例えば、アミノ酸同士の相関関係だけでなく、その吸収や働きには、ビタミン類の助けが必要であり、またビタミンの吸収や働きには、ミネラル類が必要となる訳です。どれか一つ欠けても、鎖としての働きは失われ、細胞の病変に繋がります。

生命の鎖

  ※アミノ酸、ビタミン、ミネラルは、全て互いに関連し合い、代謝活動を行う。

<必須栄養素と非必須栄養素>
  体内で合成が出来ないため、摂取しなければいけない栄養素を必須栄養素、体内で他の栄養素を材料にして合成できる栄養素を非必須栄養素といいます。例えばアミノ酸ではトリプトファン、リジンなどは必須アミノ酸、セリンやチロシンは必須アミノ酸から合成できる非必須アミノ酸です。ビタミンとミネラルのほとんどは、必須栄養素です。必須栄養素が欠乏した時、その栄養素が受けもつ生理作用は機能しなくなり、何らかの欠乏症が起こります。ビタミンB1欠乏による脚気、ビタミンAでの夜盲症、ビタミンCでの壊血病、鉄欠乏性貧血などがよく知られていますが、実はビタミンやミネラルは、一つが多くの働きを兼ねているので、欠乏症は同時に様々な症状も引き起こします。例えばビタミンC欠乏では、歯茎の腫れや皮下出血などの壊血病の症状と同時に、貧血や腰痛、風邪をひきやすいといった症状が起こります。
  必須栄養素の数は生命の鎖では46種類と考えられていますが、非必須栄養素の合成も、過剰なストレスや不規則な習慣、食品添加物や農薬などの影響により体のバランスが崩れることで、体内における合成スピードが遅れてしまうので、サプリメントで効率良く摂取する必要があります。


<チームで働く栄養素…リービッヒの桶理論>
 ドイツの化学者リービッヒは、必要とされる栄養素のうち、与えられた量のもっとも少ないものにのみ影響されることを唱えました。

桶

  たった一つの栄養素が足りないだけで、全体の働きや能力が低下、要は壊れた桶のように足りないレベルに合わせて能力が低下することを意味します。 一つの栄養素をサプリメントで補完するのではなく(単体摂取)、まずは様々な栄養素を摂取できる「複合栄養素(マルチ型)」のサプリメントを補完し、中でも特に不足している栄養素を、追加摂取することが、私たちの細胞には必要であることが判ります。 
  さて、自分自身がどの栄養素が不足しているか、足りているのかを確認するためには、どうしたらいいのでしょうか。
  それぞれの栄養素の特性を知り、自分の不定愁訴と比べて足りていない栄養素を見つけ出すことも大切ですが、当院で採用している毛髪分析では、自覚のない状態であっても、客観的にそれぞれの栄養素の過不足を数値でチェックすることが可能です。
  人間ドックや健康診断では、自分の栄養素がどの位なのかを知ることは不可能です。健康であっても、定期的に毛髪検査で栄養チェックを行い、不足しがちな栄養素を見つけ、食事の改善やサプリメントを利用することは、病気を未然に防ぐ一番の近道だと当院では考えています。

 ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.23 掲載記事

 

2025.10.20更新

認知症に最も深く関わるのは、毎日の暮らし方、つまり生活習慣が挙げられます。脳は「油の器官」であるため、特に毎日の食事から摂取する「油の質」が大切であると考えられます。食生活を中心とする毎日の暮らし方から、あなたの認知症の危険度をセルフチェックしてみましょう。

チェック

<認知症危険度チェック - 判定の目安>
★3点以下の人 
 生活習慣から認知症になる危険度は、今のところ低いようです。しかし、食生活の変化や加齢によって、リスクは高まります。現在の良い生活習慣を続けながら、油を変えるケアも取り入れ、早めに認知症予防を始めましょう。
★4~8点の人
 自覚症状がないまま、脳の萎縮などが進み、認知症予備群になっている可能性があります。油の摂り方をはじめとする食習慣、生活習慣を改善し、今から認知症予防を始めましょう。早く始めるほど効果が高いです。
★9~13点の人
 認知症予備群になっている可能性が高いです。今すぐ毎日摂っている油を見直すなど、リスク要因をできるだけ減らし、ボケない習慣を身につけましょう。油の摂り方の改善など、できるところから脳の機能を活性化させ、認知症の発症を防ぎましょう。
★14点以上の人
 認知症になりやすい危険な生活習慣です。栄養療法などに理解のある医療機関で検査、診断を受けることをお勧めします。同時に油の摂り方と生活習慣を変えて、今すぐケアを始めて下さい。

<認知症危険度チェック - 解説>
Q1 ファーストフード、コンビニやスーパーマーケットの弁当や惣菜には、摂り続けると脳の機能低下を招く油が多く含まれています。
Q2 工場で大量生産される市販のパン、菓子パン、菓子類には、トランス脂肪酸を含む油が使われ、頻繁に食べ続けると認知症や動脈硬化が進行します。
Q3 油を再利用すると、酸化した油を多く含む料理となります。それが体の中で活性酸素となって脳の神経細胞を傷つけます。
Q4 魚には認知症を予防する天然の油が豊富です。
Q5 ボケない脳を作るには、良質の油を摂ることに加え、体内の活性酸素を減らす抗酸化成分を摂ることが大切。抗酸化成分は野菜に多く含まれています。
Q6 インスタント食品やスナック菓子は脳の機能低下を招く油が含まれます。
Q7 同じ油でもオリーブ油や亜麻仁油には認知症を防ぐ脂質と抗酸化成分が豊富です。
Q8 コーヒーや緑茶には認知症予防となる成分が含まれています。但し摂り過ぎに注意。
Q9 マーガリンとショートニングにはトランス脂肪酸が大量に含まれています。
Q10 過食は肥満、メタボ、糖尿病(高血糖)を招き、脳の神経細胞にも悪影響を与えます。
Q11 お酒を多量に摂取し続けると、脳の萎縮に繋がります。
Q12 Q10と同様に肥満やメタボは認知症の危険要因の一つです。
Q13 糖尿病や高血糖は、認知症になりやすいという調査報告があります。
Q14 運動不足は認知症の原因の一つです。
Q15 睡眠不足や熟睡感が得られない状態が続くと認知症を発症しやすくなります。
Q16 喫煙は体内に活性酸素を発生させ、脳の神経細胞を破壊します。
Q17 過度のストレスは、コルチゾールなどのホルモン分泌が増え、神経細胞を攻撃します。
Q18 趣味や毎日の楽しみを持っている人は、認知症発症の確率が低くなります。
Q19 人との交流が多いほど、脳が活性化されて認知機能が高まります。
Q20 年齢を重ねても、脳は新しい刺激を受けると元気になります。

ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.22 掲載記事

2025.10.10更新

 食品添加物とは、食品が作られる段階で加えられる調味料、着色料、保存料等です。私たちが摂取する食品添加物の量は、一人当たり1日平均10gで、一年間に換算すると約4kgの摂取量となります。食品添加物は「発ガン性」「アレルギー性」「遺伝毒性」の3つの毒性があり、近年死亡原因の中でもガンが増えていることや、アレルギー患者が増えているのも食品添加物が関連しているのではないかと考えられています。現在、日本国内で使用が許可されている食品添加物は、約1500種類ありますが、動物実験による毒性のテストをクリアし、使用量が制限されているとはいえ、健康への影響がないとは言えません。後から危険性が明らかとなり、禁止された添加物もあります。また、複数の食品添加物を摂取した時の相互毒性については究明されていません。更には、すぐに毒性が現れず、何十年後あるいは子孫に現れる遺伝毒性の可能性もあり、食品添加物は未知の部分が多く危険なことは否めません。下記の例は、幕の内弁当に含まれる食品添加物の種類です。

お弁当

 

 「調味料(アミノ酸等)」は化学調味料を複合したもの

 スーパーやコンビニエンスストアの棚に沢山並んでいる加工食品やお菓子の殆どには、裏の表示を見ると「調味料(アミノ酸等)」と書かれています。これはいわゆる「化学調味料」のことで、合成された添加物をいくつか複合した「うまみ調味料」です。

「調味料(アミノ酸等)」と一括表示される食品添加物(56種類)
(1)アミノ酸:L-アスパラギン酸ナトリウム、L-アルギニンL‐グルタミン酸塩、グリシン、L-グルタミン酸ナトリウム、DL-トリプトファン、DL-トレオニン、L-バリン、L-フェニルアラニン、L-メチオニン、L-リシン塩酸塩(「調味料」と記載された添加物(アミノ酸に限る))、DL-アラニン、L-イソロイシン、L-グルタミン酸、L-テアニン、L-トリプトファン、L-トレオニン、L-ヒスチジン塩酸塩、DL-メチオニン、L-リシンL-アスパラギン酸塩、L-リシンL-グルタミン酸塩、そのほか、(2)核酸6種、(3)有機酸17種、(4)無機塩11種が一括表示となる。

 化学調味料は大量に摂取すると、味を感知する細胞「味蕾(ミライ)」を破壊したり、痛風を引き起こしたり、脳神経や成長ホルモン、生殖機能、甲状腺等にダメージを与えたり、精神的に不安定となり「キレる」「暴れる」等の原因にもなると言われている物質です。アメリカでは、ベビーフードなどに化学調味料を使うことは禁止していますが、日本で売られている加工食品の殆どに添加されている化学物質です。
 化学調味料を添加することで独特の「濃い味」になるため、それに味覚が慣れてしまうと、化学調味料なしの食品は「パンチが足りない」「なんか薄くて美味しくない」と感じるようになり、食品本来の味が判らなくなってしまう傾向にあります。
 また化学調味料は塩辛さを感じさせにくくする効果があり、知らず知らずのうちに味覚を麻痺させて、塩分の強いものを摂取する体質に変化させる恐れもあります。
 自炊生活を心掛けたり、食品の表記を確認して、できる限り化学調味料を避ける食生活に励むことが大切ですが、現代では化学調味料のないものを探すことは難しい世の中です。例え「害」となるものを摂取しても、体外に排出(デトックス)することができる体内環境を作り上げておく必要があるのではないでしょうか。

食品

 ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュース Vol.21 掲載記事

 

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