クリニックニュース

2025.12.20更新

 便の色を毎日チェックすることで、健康状態を知るとともに、病気の早期発見や予防にも役立てることができます。また便の色だけでなく、便の臭いや形状、硬さなども、腸内環境の状態を推測する上で重要な要素となります。「お腹の状態は健康のバロメーター」と言われますが、腸内環境を把握することは、現在の健康状態を知る手掛かりとなるのです。

【腸内環境が便の色を決める】
 腸内に生息する善玉菌や悪玉菌などの腸内細菌のバランスによって大きく変化します。便の色は腸内が酸性、アルカリ性のどちらかに傾くことにより変化し、腸内が善玉菌優勢の弱酸性の状態は、便の色は黄色に近づきます。逆に悪玉菌の多い状態は、腸内に腐敗物が作られ、アルカリ性に傾きます。アルカリ性に傾いた腸内環境では、便の色がどんどん黒ずんでいきます。便の色で腸内環境の状態を把握し、悪玉菌の繁殖を防ぐような食生活を送ることが大切です。

 便の色

【悪玉菌、善玉菌、日和見菌(中間菌)の関係】
 善玉菌と悪玉菌のバランス(腸内フローラ)が不安定になった時に勢力を伸ばすのが日和見菌(中間菌)です。日和見菌は、善玉菌と悪玉菌のうち、優勢な菌と同じような働きをもつ性質があります。腸内フローラのバランスが崩れて悪玉菌が優勢になると、悪玉菌として働きはじめます。そのため善玉菌が優勢になるように常に腸内バランスを整える必要があります。
 善玉菌は、健康維持や生命活動に必要な物質を産生し、ビフィズス菌や乳酸菌、納豆菌、酵母菌、麹菌がそれに当たります。またビタミンやホルモンの産生、消化吸収、脂質代謝、免疫の活性化、感染防御、腸の蠕動運動なども担っています。
 悪玉菌は腸内で有害物質を作り、腸壁の細胞を長い年月をかけて傷つけていきます。それが続くと癌を引き起こしたり、肝臓を弱らせたりすることに繋がります。肝臓機能の低下によって解毒が間に合わなくなると、有害物質は身体中に回ってしまいます。これが生活習慣病や老化の原因となります。また悪玉菌は腸内をアルカリ性にするので、免疫機能を下げるような状態を招きます。さらに悪玉菌が優位に立つと、おならが臭くなったり便秘が起こります。つまり長い期間、悪玉菌が優勢の状態は、私たちの身体には多くの悪影響が及ぼされてしまうのです。

 しかし、悪玉菌は決して不要な菌ではありません。それは善玉菌が悪玉菌と戦うことで、その効果を発揮してくれるからです。悪玉菌がゼロになればいいわけではなく、バランスが大切です。腸内だけに限らず、身体全体を健康に保つために大切なことは、善玉菌が優位に立つように腸内のバランスを整えることです。悪玉菌はいても、それ以上に善玉菌がいるという腸内環境を保つことが健康維持に繋がります。

【腸内環境を改善するために】
 乳酸菌や食物繊維を多く含んだ食事の摂取、ストレスのかからないような生活スタイル、睡眠不足を防ぐ、適度な運動など、心身共に健康的な毎日を送ることが望ましいでしょう。
 また、ヒトの健康に不可欠である「乳酸菌生産物質」を作るのは腸内細菌です。ヒトの腸内には100種類以上100兆個の腸内細菌が生息し、バランスを保っています。人間の細胞が60兆個ですから、ヒトを形成している細胞よりも多く、重量としても1kg以上もあります。それら腸内細菌のうち、善玉菌といわれるビフィズス菌などの細菌がつくる代謝産物が「乳酸菌生産物質」であり、ヒトの健康に必要不可欠な物質です。乳酸菌だけでなく「乳酸菌生産物質」の補完も腸内環境の改善には大変有効です。また善玉菌の餌になるオリゴ糖(バナナや大豆、アスパラ、タマネギ、ゴボウなど)が含まれている食材も積極的に摂り入れましょう。

腸内バランス

ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.27 掲載記事

 

 

2025.12.10更新

 老化を促進する要因として「糖化」が注目されています。糖化とは、食事などによって摂り込まれた糖のうち、エネルギー源として代謝されなかった余分な糖質が、体内のたんぱく質と結びついて、細胞などを劣化させる現象を言います。特に急激に血糖値が上昇したり、血糖値の高い状態が続くと、糖化反応が現れます。更に糖化が進むと、老化促進物質である糖化最終生成物(Advance Glycation End Products : AGEs)が作られます。AGEsは分解されにくい性質を持っているため、体内に蓄積されると様々な疾病の原因となり、全身の老化を進めることが判っています。
 例えばホットケーキのように、たんぱく質を多く含む牛乳や卵に砂糖を混ぜて焼くと、こんがりきつね色になります。このようなたんぱく質と糖によって起こる変化が「糖化」です。同じことが人間の体内で起きると、様々な現象を引き起こします。糖化によって肌のハリを保つコラーゲン線維が破壊されると、肌は弾力を失い、また糖化によって生み出された老廃物が皮膚の細胞に沈着すると、シミやくすみの原因となり、老化が促進されます。同じことが血管や内臓に影響を与えると、血管壁に炎症が現れ、動脈硬化のリスクが高まります。その結果、心筋梗塞や脳梗塞などを招く結果となります。更には骨では骨粗鬆症、目ではドライアイや白内障、網膜症のリスクが高まり、またアルツハイマー病との関連も指摘されています。このように「糖化」は「病気」の大きな原因となっています。
 糖化したたんぱく質は、一度生成されると分解されず、増え続けるという恐ろしい性質を持っています。私たちの体は、食べ物の炭水化物を分解→糖にして、エネルギーとして生きているため、常に糖化しやすい状況にあるのです。

【体内の糖化を防ぐには】
①食べる順番を意識して、糖化と血糖値の上昇を防ぐ
  同じメニューでも食べる順番を変えるだけで、糖化を防ぐことができます。食事によって糖を過剰に摂取してしまうと、体内にあるたんぱく質が次々に結合(糖化現象)してしまい、この糖化したたんぱく質が体内に留まると、細胞が働かなくなり、老化促進に繋がります。また、食事で血糖値が上昇するのは、糖分を摂るからです。主食である炭水化物を先に摂ってしまえば、それに含まれているデンプン(糖質)により、血糖値が急激に上昇します。食べる順番を変えるだけで、血糖値の急激な上昇を防ぐばかりか、食べ過ぎ防止にも繋がります。
【食べる順番療法】
1.まずは野菜から…野菜(きのこ類、海藻類も含みます)のおかずを一番先に食べましょう。
2.次にたんぱく質…たんぱく質(肉、魚、大豆など)のおかずを食べましょう。
3.最後は炭水化物…ごはん(米、パン、麺類、芋類など)を食べましょう。
  ※米を発芽玄米にすると更に効果アップ。ゆっくり噛んで食べることも重要です。

 

②抗糖化栄養素を摂り入れる
1.糖の代謝を促進する栄養素…ビタミンB1、ビタミンB6、αリポ酸、CoQ10
2.AGEsを阻止する食べ物…生姜、シナモン、クミン、茶、黒胡椒、バジル、リンゴ、レモン、にんにく、オレンジ

 

③調理方法に気をつける
 たんぱく質と糖質を含む食材を加熱すると褐色になります。これが「メイラード反応」と呼ばれるもので焼き色の正体。この反応の過程で、体にとっての悪玉物質「AGEs」が大量に発生すると言われています。「焼く、炒める、揚げる」のではなく、「ゆでる、煮る、蒸す」調理法を選択することで、AGEsの発生を防ぎます。

 

④睡眠不足、過剰なアルコール摂取、運動不足は糖化を促進させる
 ビールや日本酒に含まれる糖質の含有量は相当の量があり、AGEsの増加にも繋がります。またアルコールを分解する際に ビタミンB1を大量に消費するので、慢性のビタミンB1不足に陥ります。また6時間以上の睡眠を摂る人とそれ以下の人を比べた場合、前者の方が皮膚に沈着するAGEs量が少なかったという研究報告があります。また適度な運動は、筋肉での糖の消費が高まるので、糖化反応を抑制することが可能です。

糖化ポスター

 

ナチュラルクリニック代々木   ※クリニックニュース Vol.26 掲載記事

 


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