【草】第9秘訣 ハーブの効用
ハーブとは、数千年以上も昔から、病気の治療や回復に用いられてきた伝統のある薬草のことです。その種類は何百種類もあり、料理に摂り入れて薬味やスパイスとして使用したり、エッセンシャルオイルとして香りを楽しんだり、またインテリアやお風呂、お茶として使用するなど、ハーブを使ってその効果を得る方法は、多様にあります。特に、その時の気分や状態に合わせて楽しみながら飲めるハーブティーはリラックス効果を発揮できる方法です。
ほっとしたひとときにハーブティーを飲みながら、香りと効能を満喫してみてはいかがでしょうか。以下に代表的なハーブティーを幾つかご紹介致します。
【エキナセアティー】
キク科の多年草で紫色の花を持つエキナセアを乾燥させて作ったお茶です。ヨーロッパやアメリカではメディカルハーブとして風邪の予防・回復、健康維持に用いられています。多くの研究でインフルエンザ、ヘルペス、ポリオなどの微生物に対する免疫強化活性と抗ウイルス活性が解明されています。
【カモミールティー】
可憐な白い花のカモミールを乾燥させて作ったお茶です。体を温めて発汗を促す作用があるため、ヨーロッパでは風邪の初期症状を緩和する薬茶として利用されます。またカモミールに含まれるフラボノイド色素「アビルゲン」は抗酸化作用があり、ガン予防に役立つと最近注目されているお茶です。
【ゴーヤティー】
ゴーヤ(苦瓜)を乾燥させて作ったお茶です。ビタミンCと葉酸、食物繊維が豊富に含まれます。またポリプタイトPという成分が血糖値を下げる効果があり、高血圧予防にも役立ちます。ゴーヤに含まれるカリウムはナトリウムを排出するので、塩分の摂り過ぎが気になる方にもお勧めのお茶です。
【ジャスミンティー】
ジャスミンはモクレン科の植物です。爽やかな香りは、沈静作用や抗うつ作用があることで知られており不眠にも役立つといわれています。よく中華料理と合わせて飲用しますが、消化の促進や口臭予防にも役立ちます。
【甜茶】
バラ科の落葉低木です。花粉症などのアレルギー症状や、アトピー性皮膚炎などに有効な成分である「甜茶ポリフェノール」が含まれます。またカリウムやカルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などミネラルが豊富で、子供からお年寄りまで幅広い層の方に人気のあるお茶です。
【ペパーミントティー】
シソ科の多年草で和名はセイヨウハッカです。スッキリとした清涼感あふれる香りで、気分転換したいときやイライラしているときに有効です。また消化を促す作用があり、口の中をさっぱりさせるので、脂っこい食事の後や食べすぎた後にもお勧めです。
【ラベンダーティー】
ラベンダーの花、葉、若茎を乾燥させて作ったお茶です。静かで清らかな香りは、鎮静作用、不安や緊張をほぐす効果があります。「ハーブの女王」として有名ですが、心身ともに疲れを癒す最適なお茶といえるでしょう。
【ルイボスティー】
針葉樹の一種で学名はアスパラサス・リネアリスです。アメリカでは美容と健康のために常飲されています。鉄、カルシウム、銅、亜鉛、マンガンなどミネラルを多く含んでいます。また活性酸素除去作用のあるフラボノイドを含有しており、老化防止、肌荒れ、口内炎、疲労回復にも効果があります。
【レモングラスティー】
イネ科の多年草のレモングラスを乾燥させて作ったお茶です。レモンに似た爽やかな香りのお茶で、起床時や眠くなった時に飲むと気分をリフレッシュさせてくれます。食欲を誘うことから東南アジアの料理にも多用されており、胃のもたれや消化促進にも有効です。
【ローズティー】
バラの花びらを乾燥させて作ったお茶です。香りの女王といわれるローズは、優雅な香りで気分をリラックスさせます。ビタミンCが豊富に含まれており、美容効果の高いお茶として期待できます。疲れている時、落ち込んでいる時、眠れない夜にも効果があります。
【ローズヒップティー】
野バラの実を細かく砕いたお茶です。ビタミンCやβ―カロチン、カルシウム、鉄分などが含まれており、栄養素の宝庫といわれているお茶です。

ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュース Vol.15 掲載記事