「経皮毒」とは、その名の通り「皮膚を経由して入ってくる毒」を指します。主に化粧品やシャンプー、歯磨き粉、洗濯洗剤などの日用品に含まれる有害物質が、皮膚から吸収されてしまい、知らず知らずのうちに体内に蓄積すると考えられています。近年増え続けているアトピー性皮膚炎やアレルギー疾患なども、経皮毒が一因ではないかと指摘されています。
「経皮毒」という言葉は、薬学博士である竹内久米司氏と稲津教久氏が初めて使ったものと言われています。もともと農薬や食品添加物などの口から入ってくる毒は「経口毒」として知られてきましたが、同じように皮膚からも有害物質が侵入してくるという事実は、多くの人に衝撃を与えました。経皮毒は日用品を通して体内に入ってきます。例えばシャンプーやリンス、ボディソープなどの入浴グッズのほか、洗濯洗剤や台所用洗剤、また化粧品や毛染め液、パーマ液、香水、歯磨き粉などが代表的です。
私たちが普段何気なく使っているこれらの製品には、石油由来の合成界面活性剤をはじめとして、まだ人体への安全性がよく分かっていない成分が多数含まれます。それが皮膚を通して体内に入り、さまざまな影響を及ぼす可能性があると考えられているのです。
「皮膚には外界からのバリア機能があるのだから、毒物は吸収されない」という意見もあります。しかし実際は、DDTをはじめとする殺虫剤や、汗によって微量に溶け出した金属イオンなどが皮膚から吸収されることは昔から知られていました。また、そもそも自然界に存在しない石油由来の合成界面活性剤などは、人体にとって想定外の物質のため、皮膚のバリア機能が追いつかないとも言われています。

【身の回りの化学物質】
私たちの身の回りには化学物質を使った日用品が、こんなに沢山使われています。

経皮毒は「脂肪に溜まる」と言われています。脂肪の一番多い臓器はなんと「脳」(60%は脂肪でできている)ですが、脳には「血液脳関門」があり、有害物質や細菌などが脳に侵入しないようにするための関所があります。但し、ある種の経皮毒素は脳に到達すると言われ、その結果、免疫を弱めたり、皮膚の炎症やアトピー性皮膚炎の発症、花粉症、気管支喘息、学習障害、多動症や自閉症などを引き起こす恐れがあるのです。
【経皮毒から身を守るために】
①毒素を体外に排出するために、栄養療法を実践する(レシチン、ビタミンミネラル類、糖鎖、アミノ酸など、不足している栄養素を日常的に補完する)。
②適度な運動と睡眠を取り、常に免疫力を高めておく。
③安全に気を遣う…安心できる日用品や化粧品を選び、その使い方を覚える。特に歯磨き粉には注意が必要。
④使い捨てプラスチックよりも陶磁器を使うようにする。
⑤虫よけスプレーならアロマオイルで作りましょう。
⑥食器洗い、洗濯にひと工夫…合成洗剤を多用せず、重曹で代用。柔軟剤代わりにお酢を使ってみましょう。(ボディソープよりも石けんで)
ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュース Vol.32 掲載記事








