食品添加物とは、食品が作られる段階で加えられる調味料、着色料、保存料等です。私たちが摂取する食品添加物の量は、一人当たり1日平均10gで、一年間に換算すると約4kgの摂取量となります。食品添加物は「発ガン性」「アレルギー性」「遺伝毒性」の3つの毒性があり、近年死亡原因の中でもガンが増えていることや、アレルギー患者が増えているのも食品添加物が関連しているのではないかと考えられています。現在、日本国内で使用が許可されている食品添加物は、約1500種類ありますが、動物実験による毒性のテストをクリアし、使用量が制限されているとはいえ、健康への影響がないとは言えません。後から危険性が明らかとなり、禁止された添加物もあります。また、複数の食品添加物を摂取した時の相互毒性については究明されていません。更には、すぐに毒性が現れず、何十年後あるいは子孫に現れる遺伝毒性の可能性もあり、食品添加物は未知の部分が多く危険なことは否めません。下記の例は、幕の内弁当に含まれる食品添加物の種類です。
「調味料(アミノ酸等)」は化学調味料を複合したもの
スーパーやコンビニエンスストアの棚に沢山並んでいる加工食品やお菓子の殆どには、裏の表示を見ると「調味料(アミノ酸等)」と書かれています。これはいわゆる「化学調味料」のことで、合成された添加物をいくつか複合した「うまみ調味料」です。
「調味料(アミノ酸等)」と一括表示される食品添加物(56種類)
(1)アミノ酸:L-アスパラギン酸ナトリウム、L-アルギニンL‐グルタミン酸塩、グリシン、L-グルタミン酸ナトリウム、DL-トリプトファン、DL-トレオニン、L-バリン、L-フェニルアラニン、L-メチオニン、L-リシン塩酸塩(「調味料」と記載された添加物(アミノ酸に限る))、DL-アラニン、L-イソロイシン、L-グルタミン酸、L-テアニン、L-トリプトファン、L-トレオニン、L-ヒスチジン塩酸塩、DL-メチオニン、L-リシンL-アスパラギン酸塩、L-リシンL-グルタミン酸塩、そのほか、(2)核酸6種、(3)有機酸17種、(4)無機塩11種が一括表示となる。
化学調味料は大量に摂取すると、味を感知する細胞「味蕾(ミライ)」を破壊したり、痛風を引き起こしたり、脳神経や成長ホルモン、生殖機能、甲状腺等にダメージを与えたり、精神的に不安定となり「キレる」「暴れる」等の原因にもなると言われている物質です。アメリカでは、ベビーフードなどに化学調味料を使うことは禁止していますが、日本で売られている加工食品の殆どに添加されている化学物質です。
化学調味料を添加することで独特の「濃い味」になるため、それに味覚が慣れてしまうと、化学調味料なしの食品は「パンチが足りない」「なんか薄くて美味しくない」と感じるようになり、食品本来の味が判らなくなってしまう傾向にあります。
また化学調味料は塩辛さを感じさせにくくする効果があり、知らず知らずのうちに味覚を麻痺させて、塩分の強いものを摂取する体質に変化させる恐れもあります。
自炊生活を心掛けたり、食品の表記を確認して、できる限り化学調味料を避ける食生活に励むことが大切ですが、現代では化学調味料のないものを探すことは難しい世の中です。例え「害」となるものを摂取しても、体外に排出(デトックス)することができる体内環境を作り上げておく必要があるのではないでしょうか。
ナチュラルクリニック代々木 ※クリニックニュース Vol.21 掲載記事