【増え続けている間質性肺炎】
歌手の美空ひばりさん、八代亜紀さん、作家の星新一さんなど、多くの命を奪った間質性肺炎。予後の悪い病気で、高齢化に伴って患者が増え続けています。罹患者の例では「ある時、咳が続き、階段を上る際に息切れするようになったが、急に症状が悪くなって病院を受診したところ、間質性肺炎の一種と診断されて入院した。その後、次第に症状が進行し、起き上がることも難しい状態になり、3年後に亡くなった…」これが良く診られる間質性肺炎のパターンです。では、間質性肺炎とはどんな病気でしょうか。
肺には小部屋のように分かれた約3億個の肺胞があり、酸素と二酸化炭素を交換しています。肺胞は空気の入った風船に例えられ、風船の内側と空気にあたる内部と上皮細胞が「実質」、風船のゴムの部分が「間質」と呼ばれています。いわゆる肺炎は、肺炎球菌などで実質部分に炎症が起きる病気で、肺胞内に膿や痰がたまって、肺の機能が低下する病気です。
一方、間質性肺炎は、間質部分が炎症や損傷によって、線維化したり、分厚くなったりする病気です。線維化とは、間質部分に筋が入って硬くなることで、風船のゴムが硬くなって膨らみにくくなるような状態なので、とても息苦しくなります。間質性肺炎といっても、様々な種類があります。抗がん剤などの薬が誘発したり、自己免疫疾患である「膠原病」がもとになったり、原因によっては数十種類、細かく分けると200種類にもなります。炎症を伴わないものもあるため「間質性肺疾患」とも呼ばれています。間質性肺炎は完治が難しい病気で、期待できる治療法は、現代の医療では確立されていませんが、糖鎖栄養素の補完で、改善した例が数多くありました。

【間質性肺炎に朗報】
2024年「リポソーム化糖混合物」が間質性肺炎の改善を促す可能性を示唆する研究結果(マウス実験)が、第76回日本生物工学会大会で発表されました。間質性肺炎のマウスに、糖混合物(8種類の単糖=糖鎖栄養素)やリポソーム化糖混合物を摂取させたところ、肺の繊維化が改善された結果を発表しました。特にリポソーム化糖混合物については、健常時に近いまでの改善が見られました。間質性肺炎の繊維化には、白血球の一種であるマクロファージ(免疫細胞)が深く関与しており、マクロファージには体内に侵入した異物を攻撃するM1と、炎症を鎮めて組織を修復するM2の2種類があり、両方がバランスよく働くことで免疫系の役割を果たします。ところが何らかの理由で、M2が過剰となり、組織修復のためにコラーゲンやたんぱく質が産生されすぎると、それらが沈着して間質が繊維化し、間質性肺炎に至るのです。この研究結果から、リポソーム化した糖混合物が、マウス体内に取り込まれて糖鎖を形成し、過剰に働くM2を鎮めてM1に移行し、M1とM2のバランスを調整したと考えられます。
当院でも間質性肺炎の治療には、リポソーム糖鎖栄養素を積極的に活用しています。糖鎖栄養素の補完は、免疫系に作用するだけでなく、細胞間の情報ネットワークの基盤となる「糖鎖」を構成する重要な栄養素のため、発達障害、認知症、糖尿病、不妊、癌など、様々な疾患に有効だと考えています。また細胞膜を構成するリン脂質(PC、PS、PI、PE)の補完を一緒に行うことで、細胞膜の機能がアップし、細胞そのものが活性して治癒力の向上に繋がります。
【内科渡邉コメント】
私にとって間質性肺炎は思い入れの強い病気です。都内大学病院で初期研修をしたのですが、難しい症例が集まってくるせいか、多くの患者さんの最後の場面に立ち会いました。中でも間質性肺炎の患者さんを担当させて頂いた機会が多く、その際はただただ寄り添うことしかできず悔しかったことを思い出します。
間質性肺炎は、息苦しかったり咳がでたりと徐々に進行する難病です。突然、死に至るような病気ではありませんが、記事にあるように徐々に肺の壁が炎症で壊れたり、治ったりを繰り返しながら繊維化(カサブタのように固くなる)していく病気です。そこで、炎症による肺の破壊を極力抑えるためにステロイド薬や免疫抑制剤、抗線維化薬を使用するのですが、進行を遅らせることがメインで、残念ながら完治することが難しいのが実情です。更に仕方ないのですが、治療薬の副作用により、炎症を抑える代償に免疫力が落ちて感染症になりやすくなりますし、特にステロイド薬は鬱々したり気持ちが不安定になることや、過食や薬剤による糖尿病になると、インスリン注射が必要になるケースもあり、糖尿病内科になった今も、間質性肺炎の患者さんに寄り添う場面が多々あります。また、私は症状緩和に漢方治療を併用するのですが、間質性肺炎の患者さんには漢方は使いにくく、息苦しい、咳がひどい、だるい、食欲が出ないという訴えを前に、何もできずに傾聴することしかできない場面を多く経験しました。
そんな経緯から「糖鎖栄養素」というものがあって、間質性肺炎に一定の効果をもたらす可能性があると聞いても「ホントに?」とあまり信じられませんでした。多くの先生方もそう感じられると思います。最近、講演会で京都大学の先生のお話を聞く機会があったのですが、動物実験レベルでは、より収率を高めた「リポソーム型糖鎖栄養素」が一定の効果を得られているようです。ナチュラルクリニック代々木では、栄養療法の一環として取り扱っており、間質性肺炎が改善した症例は、複数例経験しております。もちろん効果に個人差はありますが、検査数値が改善したり、呼吸が楽になったり、酸素ボンベが不要になった方もいらっしゃいます。症例や体験談をこれからまとめていこうと思っています。
「糖鎖栄養素」は糖質の一種ですが、単糖のため血糖値に悪影響は少なく、食品に近いサプリメントですので、従来の標準治療法を続けながら、上乗せするかたちで試すことができます。間質性肺炎に特効薬がない現状で、効果があるかもしれない。栄養素なので悪さをすることはなく、細胞の活性にも繋がる。そんな可能性があるのであれば、それは1つの希望になるのではないか?と個人的には感じています。もし少しでも興味を持たれた方は、積極的にお問い合わせいただければ幸いです。








