年齢 :9歳
性別 :女
基礎疾患 :ADHD/発達障害
通院歴 :5年
内服薬 :特になし
主な症状 :不安感・集中力不足・音に敏感
来院当初:幼少期に発達の遅れが分かり、小学校は支援級に進む。来院時は、言葉の遅れが
あり、文字がようやく書けるようになったとのこと。同じ動作を繰り返すことが多く、周り
が話している言葉を理解するのが遅く、ゆっくりであった。
血液検査と毛髪検査を実施し、自律神経、エネルギー代謝、内臓機能、血糖値、腸内環境、
栄養素の過不足(ビタミンやミネラル、脂質バランス等)のチェックを実施。その結果から、
細胞膜栄養療法に則り、細胞膜の強化を図り、消化吸収能力の向上のために、不足している
栄養素の補完や、食事の改善指導を行った。
-経過-
~来院3か月
腸内環境を悪化させていた食品の摂取を減らし、間食で多く食べていたスナック菓子を出来るだけ自然食品で摂るように指導した。
併せて、調味料も添加物の少ないものに一式変えた。また、脳機能の活性化や細胞間のコミュニケーションを円滑にする栄養素を中心に、サプリメントで補完を行った。
睡眠の質が以前より改善し、全体的な体の軽さを感じるようになる。以前はひもなどを使い、単純に遊ぶ程度だったが、積み木もできるようになった。
また、本の文字などを追うようになった。
来院6か月~12か月
集中力が以前よりも増し、睡眠の質もさらに改善したとのこと。
家で本を読む癖がつき、時計も理解するようになった。
また、サプリメントの摂取量を変えたことで、顕著に言葉の理解と発語が進むようになった。
サプリメントの摂取量は調整しながら、栄養補完の基本は、普段の食事から摂取することが中心となることを説明した。
来院1年半~
成長期のため、成長に必要な栄養素を意識しながら、治療で指導した食生活が習慣化してきた。
特に不足が目立つ栄養素に関してはサプリメントでも補完し、調整を加えた。
以前より会話がスムーズになり、学校では友人とコミュニケーションがとれるようになってきた。
バトミントンにも興味を持ち、積極的に練習をするようになった。
成長につれて、図を描くことや学校のパソコンの時間が好きということが分かった。
また、会話などで出てきた風景やキャラクターを描くのがとても上手で、空間認知に対しての能力の高さがみられ始め、家族は「彼女の良いところを伸ばしてあげたい。」と、本人の能力を活かせれる進路を探していくと明るくおっしゃっていた。