クリニックニュース

2018.05.11更新

ゴールデンウイークも終わり、日常生活が始まるこの時期に、よく耳にする「5月病」ですが、一体どんなものなのでしょうか?

 5月病とは

もともと医学的には「5月病」という病名はありません。長期間症状が続く事で「適応障害」や「うつ病」と診断されます。5月病は一過性の症状ですが、環境の変化に伴う心身の疲れやストレスにより、身体が順応できなくなることで症状が現れます。

 5月病の症状は?

下記の症状が多く当てはまる方は5月病かもしれません。

・疲労感

・食欲がない

・イライラする

・動悸やめまいがある

・意欲がわかない、無気力

・焦りや不安感を感じる

・眠れない、起きられないなどの睡眠障害

・化粧や寝ぐせなどの身だしなみを気にしなくなった

・学校や会社へ行きたくなくなる

・周りのことへの興味・関心がなくなる

・人とのかかわりが億劫

5月病 

 

 5月病にならないために食事で予防しよう 

①ストレス対策の抗酸化食品

様々な栄養素を含む食品の中でも、特に「抗酸化作用」のある食材を意識して摂りましょう!

カボチャ・にんじん・パプリカ・トマト・ブロッコリーなどの緑黄色野菜

ネギ・春菊・ニラ・大葉などの香味野菜

わかめ・昆布・のりなどの海藻類

キウイフルーツ・リンゴ・いちご・柑橘類などのフルーツ

5月野菜

 

②幸せホルモン「セロトニン」を促す

セロトニンは神経伝達物質であり、精神を安定させる働きがあります。この脳内物質の分泌を促すしために、下記の栄養素を意識的に摂りましょう!

・トリプトファン

必須アミノ酸の一種で、精神安定や睡眠を促しストレスを緩和する働きがあります。赤身肉や魚類、高野豆腐・納豆・味噌などの大豆製品、卵、ナッツ類に多く含まれます。

・ビタミンB6

免疫力の強化やアミノ酸の代謝、神経を安定させる働きがあります。牛・鶏レバー、カツオ・マグロ・サケなどの魚、さつまいも、にんにく、くるみなどに豊富です。

・マグネシウム

マグネシウムは「ミネラルの王様」とも呼ばれるミネラルです。神経や精神を鎮静させる働きがあります。納豆などの大豆製品、海藻類、玄米、干しエビ、ひじきに多く含まれます。

・ナイアシン

ビタミンB群の一種で、栄養学において「精神科医」のような役割があります。極度の不足では、幻覚・妄想などを引き起こします。サバ・カツオ・マグロなどの魚類、レバー、卵、アボカド、プルーンなどに多く含まれます。

 

これらは意識して摂りたい栄養素ですが、何事もバランス良く摂り入れる事が大切です。普段の食事で「炭水化物だけ」などの偏った食事ではなく、主食・主菜・副菜・汁物とバランスの良い食事を心掛けましょう。

そして深呼吸や太陽の光を浴びたり、親しい友人や家族とのコミュニケーション、趣味などで息抜きをする時間もとても大切です。肩の力を抜いてリラックスする時間を作りましょう♪

 食卓

ナチュラルクリニック代々木

 

 

 

2018.04.16更新

寒い冬も終わり、4月になり一気に春めいてきましたね。

 温かく過ごし易くなる時期ですが、季節の変わり目の中でも特に春は、卒業や進学、はたまた社会人になり新生活を開始するなど、環境の変化に伴って精神的に不安定になる時期でもあります。新しい環境は誰しも緊張したり不安になったり、ストレスが溜まりますよね。実は、そのストレスが「自律神経」を乱し、さまざまな不調の一因に繋がる場合があるのです!

◆そもそも自律神経とは?

 自律神経は、生命の維持に関わるあらゆる器官の働きをコントロールする神経で、自分の意思とは関係なく無意識のうちに働いている神経です。私たちが眠っている時や何かに集中している時も、滞りなく体の機関が動いているのはこの自律神経のおかげなのです。

 自律神経は循環器・消化器・呼吸器などの活動を調整するために24時間働き続けており、人間が生きていく上で大切な神経です。この自律神経は2種類あり、主に日中活動する時に働く「交感神経」と安静時や夜間に活発になる「副交感神経」があります。この2つがバランスを取っていることで健康状態が保たれますが、これが崩れると「自律神経の乱れ」に繋がります。

 自律神経のバランス

★交感神経が優位時‥‥緊張・動悸・頭痛・発汗・不眠・肩こり・手足の冷えなど

・無理をしたり、悩んだり、怒ったり、悲しい事があったり、イライラしたり‥‥こういう状況の場合には交感神経が緊張し、優位になります。

・身体へのストレスや心へのストレスによる刺激に対し、自律神経が防御反応として過剰に働き、一方へ傾きます。

・心拍は早くなり、動悸・血圧上昇・食欲低下などを引き起こし、この状態が続くと粘膜や組織に障害が起こり、体調が崩れます。

・血流が悪化し筋肉が硬くなり、コリや痛みなどを起こし易く、免疫力が低下し様々な疾患を招き易くなります。 

★副交感神経が優位時‥‥だるさ・関節痛・腫れ・発熱・下痢・アレルギーなど

・身体はバランスを取ろうとして副交感神経を優位にしようと動きますが、行き過ぎると副交感神経の過剰反応として神経が過敏になり過ぎ、だるさや痛み、腫れや発熱、下痢、せき、アレルギーなどが起こります。

 

◆自律神経を整える方法

 現代人の不調は、自律神経が関与している場合がほとんどです。副交感神経が十分に働かない事が原因となり、交感神経が常に優位な状態になったり、逆に副交感神経が過剰反応し過ぎて、様々な不定愁訴を招くこともあります。そこで毎日の生活の中で自律神経を整える方法を紹介します。

★食べ物で自律神経を整えよう

1、食物繊維が多い食べ物‥‥玄米・きのこ類・海藻・ごぼう・そば・かぼちゃなど。食物繊維の多い食品は腸の中をゆっくり進みます。腸の中の食べ物が進むときには副交感神経が優位になります。

2、酸っぱい物や辛い食べ物‥‥酢・レモン・唐辛子・わさび・しそ・梅干しなどの酸っぱい食べ物は副交感神経を優位にします。しかし食べ過ぎは逆効果になる為、程々に。

3、発酵食品‥‥味噌・納豆・漬物・ぬか漬け・ヨーグルト。発酵食品には自律神経を整える働きがあり、また腸内環境も整えてくれるので免疫力UPに繋がります。

4、水分を摂る‥‥水分を摂ることは消化器官系を刺激するので自律神経を整えるために効果的な方法です。ただし、身体を温めるものが良いので、しょうが湯・黒豆茶・そば茶・ほうじ茶・ハーブティーがお勧めです。 syokumotu

★お風呂の入り方で自律神経を整えよう

 38~40℃くらいのややぬるまめ温度に、2~3回に分けて入ると効果的(長風呂と熱い風呂は禁物)です。また食後1時間以上たった時で就寝時間の1時間前位が理想的です。

お風呂2

★運動&睡眠で自律神経を整えるよう

 自律神経を整えるお勧めの運動はウォーキング・軽いジョギング・サイクリング・水泳などです。勝ち負けを争う運動は、ストレスを生む原因となるのでお勧めできません。また日中に体を動かすことは、適度な身体の疲労感があり安眠に導きます。運動と早寝早起きを心掛け、規則正しい生活を目指すと自律神経が整います。歩く

 

いかがでしたか?

日頃の生活を少し気を付けると、自律神経が整えられ、心身共に健やかに過ごすことが出来ます。

ストレスが多い現代社会ですが、まずは出来ることから採り入れてみてください♪

ナチュラルクリニック代々木

2018.04.02更新

 「台風が来ると頭痛がする。」「梅雨時は古傷が痛む。」「雨の日は鬱っぽくなる。」など、天気や気候の変化による症状を感じる方も多いのではないでしょうか。

これらの体調不良は「思い込み」や「気のせい」ではなく、昔から医療現場では「気象病」として認知されていました。現在、これらの症状を専門に扱う外来を開設した大学病院も存在しています。

 

気象病の主な症状

・頭痛(偏頭痛)
・首や肩のこり・痛み
・めまい
・耳鳴り
・喘息
・高血圧(低血圧)
・不整脈
・神経痛
・古傷の痛み
・精神不安(うつ症状)
・倦怠感
・眠気

 
など多岐に渡ります。気象病を抱える人は、日本で約1000万人とも言われています。

頭痛 

「気象病」は何故起こるのでしょうか。

 気象病を誘発するものは、気温、気圧、湿度が主な要因とされますが、特に影響の大きいものが気圧です。

一日の間に気温が10℃以上、気圧が前日に比べ10hPa以上変化すると、症状が出る確率が上がるという論文もあります。

季節が大きく変わり、低気圧が定期的に通過する春や秋、低気圧が停滞する梅雨時、低気圧の塊りである台風シーズンの夏から秋、上空の寒気により発達した低気圧が発生する冬など、日本の四季全てにおいて症状を誘発する要素を含んでいます。四季を有する日本は「気象病大国」とも言えるのではないでしょうか。

特に台風や爆弾低気圧は、低気圧の発達により気圧の変化が急激なうえ、移動スピードが速い為、痛みが強く出る要因になります。

台風

また、梅雨時は期間が長い為、体調不良が長期に渡ります。

高層ビルのエレベータに乗り、上層階へ一気に登った時や、飛行機に乗ると耳鳴りがした。という経験をされた方も多いはず。これは気圧の急激な変化による体調の変化を体感出来る一例と言えます。

 

では、どのような方が気象病を発症し易いのでしょうか。

気象病の要因は様々言われていますが、「自律神経」と「内耳」による要因が挙げられます。

自律神経とは、交感神経と副交感神経の二つから成り立ち、それぞれの切り替えにより呼吸や血液循環、消化器官など体の機能維持や調整を担っています。

 

大きな気圧の変化が起こると、身体の外から加わる圧力の変化により交感神経が興奮し、収縮した血管が反動で拡張することにより、神経が刺激され、頭痛や眩暈を招きます。湿度や気温の変化による頭痛も同じです。

 

 一方内耳が要因の場合、耳が敏感な方が発症し易いと言えます。内耳とは、鼓膜の奥にあるカタツムリの様な形をした聴覚を司る蝸牛、平衡感覚を司る三半規管と耳石器を合わせて前庭、3次元空間における方向や速さを認識する三半規管とで成り立っています。これらの機能が敏感な方は、気圧の変化に対応できず、頭痛や眩暈などの気象病の症状を発症します。自律神経のバランスが乱れ易い方は、内耳からの情報を脳が適切に処置できずに混乱してしまう為に、症状を発症すると考えられています。

 

笑顔 

気象病の予防、改善には、自律神経を整える事が重要です。

・十分な睡眠をとる
・規則正しい生活を心掛ける
・1日3食栄養バランスの整った食事
・ストレスの軽減(入浴や音楽鑑賞)
・タバコや飲酒は控える
 

最後に、内耳が敏感な方の頭痛には、頭痛薬より「乗り物酔いの薬」が効果的です。

しかし本来、薬を使わずに症状の緩和・改善が望まれます。自律神経を整え、ストレスを軽減する事が「気象病」対策のみならず、心身の健康には必要と言えるでしょう。

ナチュラルクリニック代々木

2018.03.26更新

 脳はブドウ糖をエネルギー源にして活動しています。思考や感情のコントロール、理性、知性などの他、感覚(五感)や筋肉運動、呼吸、心拍などの自律神経の機能も携わっています。脳は十分な血液と酸素がなければ活動できませんが、血液が脳に十分に流れていてもその血液に溶けているブドウ糖(血糖)が不足すれば脳は正常に機能することが困難になります。脳にブドウ糖を安定的に供給することは、非常に大切で、人体を流れる血液中のブトウ糖の量はインスリンという膵臓から分泌されるホルモンによって常に一定の範囲内に保たれています。血糖値とは血液100ミリリットル中に溶けているブドウ糖をミリグラム数で表したものですが、健常人では空腹時でも70㎎より低下することはほとんどありませんが、低血糖状態の場合には50㎎以下にまで低下しています。低血糖という現象は、糖尿病で血糖値を下げる薬を飲んだり、インスリンを注射している人が誤って大量に注射したときに発症することがありますが、食べ物による影響で血糖値が乱高下し、身体に様々な不調が現れる低血糖状態の人が増えています。

 

低血糖食品
 甘い飲み物やお菓子、精製された白米、小麦粉(パン・麺類)などは血糖値が急激に上昇するため、それに対応しようとして膵臓から大量のインシュリンが分泌されますが、それが過剰となり血糖値が下がりすぎた結果、低血糖状態となるのです。その後、下がりすぎた血糖を引き上げるために、体内では多数のホルモンが分泌されます。その中で最初に分泌されるのが交感神経を興奮させる物質であるアドレナリン、ノルアドレナリンなどで、過剰に分泌されることにより動悸・手指の震え・頭痛・ふらつき・起床時の疲れ・日中特に昼食後の眠たさ・集中力の欠如・異常な疲労感、落ち込み(うつ症状)、イライラ、突然の怒り(キレル)、めまい、ふらつく、砂糖への渇望、動悸、発汗・恐れなどの精神的・身体的症状を引き起こします。症状を医師に相談するとうつ病やその他の病気と誤診され薬が処方されることがあります。もし自分が「低血糖症かな?」と感じて医療機関を受診するならば、栄養学に詳しい医療機関がお勧めです。

 


 

低GI食品 

また低血糖症状を和らげるために次のことも重要です。①セロトニン分泌‥トリプトファン(かつお・しいたけ・こんぶ・いりこ・ナッツ・バナナなど)、ビタミンB6、マグネシウムから作られ朝日を浴びることによっても分泌が促進されます。②レシチンの摂取‥アドレナリンによって興奮した交感神経を抑制するのが副交感神経の役割ですが、副交感神経の神経伝達物質は主にレシチン(大豆・卵黄)から作られるアセチルコリンです。
食事に関しての注意点は

・ブドウ糖の吸収を緩やかにする食物繊維(きのこ類・海藻・野菜)、消化に時間のかかる蛋白質をご飯やパン等の炭水化物の前に摂ると良いでしょう。

・スローフードと言われている血糖値の上昇がゆるやかな野菜、キノコ、海藻、大豆、肉、魚介類、玄米ご飯などの低GI食品がおすすめです。

・食間を長くしないようにしましょう。間食に豆乳、ナッツ類、小魚などのタンパク質の多い食品がお奨めです。

・良く噛んで食べることは、消化液の分泌を促しブドウ糖の急激な吸収を抑えます。
天然の調味料(粗製糖、粗製塩、昆布、煮干など)を用い、人工甘味料、香料、色素、化学調味料などは避けます。

 

低血糖症が疑われる場合には、まずは食事を見直し、不足している栄養素を補完するためにサプリメントを利用したり、運動や休養を取り入れるなど自分の生活習慣を見直して血糖コントロールを行っていきましょう。

 

ナチュラルクリニック代々木

 

2018.01.27更新

 東京都心で平成30年1月25日に最低気温が48年ぶりに氷点下4度を記録し、更にも更新中です。夜も冷え込みは続き、残雪で凍結した路面で転ばないように、足元を気にしながら歩く人達の姿が多くみられました。

氷で転倒

本当に寒い日が続いていますが、風邪をひいてしまった方も多いのではないでしょうか。
風邪をひいてしまった時は、「1日でも早く治したい!」と思います。
では、風邪を早く治すにはどうすれば良いでしょうか。


 

① 十分な睡眠(ゆっくりと休養する)

睡眠

「風邪のウィルスに直接効く薬は無い」と現代医学では言われています。風邪をひいてしまった時は、身体を休め、ウィルスに打ち勝つ免疫力を高める事が大切です。その為には、睡眠は何よりの薬です。ウィルスと戦って疲労している身体を休めましょう。
また、睡眠中に口呼吸になってしまうのは好ましくありません。鼻やのどの粘膜が乾燥していると、病原菌が繁殖し易い環境となっています。室温は20~25℃に保ち、加湿器などで保湿をしマスクを着けて寝ると効果的です。



② 水分補給

水分補給

 風邪をひいて熱が出ると沢山の汗をかきます。また下痢や嘔吐でも身体の水分は失われます。脱水で汗がかけなくなると熱は上がってしまい、風邪を長引かせる原因にもなります。
早く治療する為には、十分な水分補給が必要です。
無意識のうちに汗をかき、水分不足になっている可能性が高いので、風邪をひいている時こそ、こまめに水分補給をしましょう。



③ 身体を温める

身体を温める

 人間の身体は体温が上がると免疫力がアップすると言われています。免疫力を高めてウィルスに強い身体を作りましょう。
具体的には温かい物を飲んだり、消化の良い温かい食べ物(鍋や野菜スープ、味噌汁など)を食べると共に、外部からの冷えを抑える為にしっかりと重ね着するなど心掛けましょう。


 

 ④ 十分な栄養素を取り込む

 風邪の時は消化器官の働きも弱り、食欲もなくなります。しかし栄養不足の状態だと風邪が長引く事も。そんな時には、無理に多くの食事を摂らずに、消化に良く栄養価の高い雑炊がお勧めです。

雑炊
また一人暮らしで自炊が難しい方には、ニンニク注射がお勧めです。 風邪をひいたときは、消化器官の働きが低下し腸 からの吸収力が落ちるため、食事やサプリメントからの摂取だけでは必要な栄養素が不足し易くなります。 静脈注射では直接体内に栄養素を入れる事で吸収も早いため体感出来ます。

 

注射

 

ナチュラルクリニック代々木では、症状に合わせてにんにく注射や各種ビタミン注射を行っております。

更に期間限定(2月5日~3月31日)で、寒さ応援キャンペーンを行っております。

https://www.natural-c.com/blog/2018/01/post-131-566737.html

風邪のひき初め、長引く風邪にお困りの時はお問い合わせ下さい。

 

2017.12.11更新

野菜を食べれば、栄養の補完は大丈夫!と安心してませんか?
実は、栄養豊富な野菜を食べても、殆どの栄養素を吸収していない可能性があります。
しかも間違った調理法で、大事な栄養素を捨てているなんて事もあります。
せっかく野菜を食べるのなら、美味しく沢山の栄養素を身体に摂り込みたいものです。
調理法を少し変えるだけで簡単に出来る方法を、幾つかご紹介したいと思います。


PartⅠ. 人参

人参

 人参は、緑黄色野菜の中でも特にβカロテンが豊富で抗酸化作用があり、活性酸素を除去してくれます。
植物性のβカロテンは、体内でビタミンAに変換され、皮膚の粘膜を正常に保ち、免疫力の向上や視力にも良いと言われています。
更に根菜の特徴とも言える食物繊維を豊富に含み、水溶性のペクチンにより便秘にも効果的です。
また、人参の葉には根の部分には含まれないミネラル、特にカリウムやカルシウムが豊富に含まれ、ビタミンⅭもタップリ含んでいます。
葉付きの人参を見つけたら、葉も一緒に食べましょう。


~ 人参を効率よく摂取するには ~

人参は外側に近い程、栄養価が高い為、調理の時はなるべく皮を薄く剥くか、無農薬の人参であれば皮は剥かずに食べるのが理想的です。
また、人参に含まれるβカロテンは、油と一緒に摂取すると、生で食べるよりも倍近いβカロテンを体内に吸収する事が出来ます。
もし、サラダや生ジュースで生の状態で人参を食べると、人参自身の強い酵素の影響で人参のビタミンⅭを破壊してしまいます。
生で摂る時は、お酢や柑橘類(レモン)を一緒に入れて酵素の働きを抑えると良いでしょう。
ニンジンのおススメ摂取方法は、・油で炒める⇒・茹でたり温野菜にして良質なオイルを掛ける⇒サラダやジュースにする時はレモンを入れたりお酢入りのドレッシングを使う。がお勧めの順番です。


~ 人参の選び方 ~

● 見た目をチェック
丸みがあり、全体的に太く艶の良い物がお勧めで、先が細い物は避けましょう。表面に凸凹があったり荒れている物は、甘みも少なく味も落ちます。また色が濃いもの程βカロテンを豊富に含んでいます。

● 葉付きのものは摂れたての証
葉が付いているものは、とれたての証です。しかし、葉が付いたままにしておくと、葉に栄養がどんどん奪われてしまう為、購入したらすぐに葉を切り落とし、別々に補完しましょう。

● 葉が付いていた断面をチェック
葉を落とした断面が小さい物は芯の部分も細く、繊維質も少なく柔らかいです。一方断面が大きいものは、葉が付いていた状態が長く葉に栄養を取られてしまっている為、味も落ち栄養価も少なくなります。更に断面が黒くなっている物は、古い物なので止めましょう。

 人参 断面

 



PartⅡ. ブロッコリー

ブロッコリー
 ブロッコリーは身体に良さそう。という印象を持たれる方は多いと思います。
しかし、具体的にどんな栄養素が入っていて、効果効能はどうなのかを紹介したいと思います。
ブロッコリーはタンパク質・ビタミンⅭ・ビタミンE・ビタミンK・βカロテン・葉酸と実に多くの栄養素を含んでいます。
注目すべきは、野菜の中でもブロッコリーは100gあたり4.3gのタンパク質を含んでいます。
必須アミノ酸(9種類)のバランスを示したアミノ酸スコアでも「80」と好スコアを示しています。
豆乳や大豆のアミノ酸スコアは「86」なので、ブロッコリーがいかに多くのタンパク質を含んでいるのかが分かります。
次に驚くのはビタミンⅭです。
ストレスや活性酸素により消耗の激しいビタミンⅭですが、ブロッコリーに含まれるビタミンⅭの量は100gあたり120mg。レモンが100gあたり100mgなので、レモンよりも多くのビタミンⅭを含んでいる事が分かります。
ホルモンバランスを整え、若返りのビタミンと呼ばれ、血流を促し、冷えの改善にも効果的なビタミンEにおいても、100gで1日に必要な量の1/3を摂取出来るのです。
その他のビタミンKや葉酸の1日の摂取量を100gで補えるスーパーフードです。

~ ブロッコリーを効率よく摂取するには ~



ブロッコリーには多くの栄養素が含まれていますが、茹でるなど加熱する事で栄養素が減少してしまいます。
茹でた場合、ビタミンⅭや葉酸などのビタミン類は約半分に減少します。
では、どうすればブロッコリーの栄養素を残した調理法になるのでしょうか。
ブロッコリーにはβカロテン、ビタミンAも豊富に含まれています。
先に述べた人参同様、脂溶性ビタミンは油との相性が良く、吸収率が上がります。
そこでお勧めなのが、オリーブオイル等で焼く方法です。
水溶性のビタミンの流出を抑えて、吸収性も上げる調理法となり、美味しく頂けます。
更にブロッコリーに含まれるもう一つの栄養素、スルフォラファンは第7の栄養素と呼ばれるファイトケミカルの一種で、抗酸化作用、酵素の生成の促進、デトックス効果、脂肪蓄積を制御するなどの効果が期待できる成分として注目されています。
このスルフォラファンは切って5分程おいておくだけで成分が増加します。
切ってから直ぐに調理するのではなく、暫く放置しておき、フライパンで調理することが理想的な調理法といえるでしょう。

~ ブロッコリーの選び方 ~

● 見た目をチェック
触った時、蕾の部分が小さくギュッとしまっているもので、花が咲いていないものを選びましょう。
色は緑の色が濃いものがお勧めです。
全体的に柔らかく、蕾が詰まっていないも、色が黄色味の強いものは鮮度が落ちている可能性があるので避けましょう。

●切り口を確認
新鮮なものは切り口が固く水々しいのですが、古い物は乾燥していて色も薄い感じがします。
更に茎に空洞が出来ている物も、避けた方が良いでしょう。

● 大きさ
小さい物は、完全に成長しきっていない可能性があります。
甘みが少ないなどの可能性があるので、大きい物で蕾の詰まったものを選びましょう・

 



PartⅢ. 白菜
白菜

 冬には鍋料理などで大活躍する白菜。色も薄くて栄養価も少ないイメージですが、実は食物繊維やカリウムを豊富に含んでいます。
カリウムは体内のナトリウムを調整し、余分な水分を体外へ排出してくれます。
その為、浮腫みの改善や予防が期待できるのです。
白菜は外側と内側では色も食感も違います。
栄養素に違いがあるのでしょうか?白菜は大きく分けて3つの部位に分かれています。

外側の色の濃い葉の部分‥抗酸化作用や美容に効果的なビタミンⅭ
中心部分水分調整を行うカリウムなどミネラルが豊富
芯の部分疲労回復効果とうま味成分のグルタミン酸、精神安定作用のあるGABAが豊富

 

~ 白菜を効率よく摂取するには ~

白菜は収穫した後も成長をしています。
特に芯の中心部分は「生長点」と呼ばれ、成長の為に外側の葉から養分をどんどん吸収していきます。
その為、外側から食べると栄養の抜けた美味しくない部分を食べる事に。
白菜を食べる時には、芯の部分中心をくり抜いて食べる様にしましょう。
特にお勧めの食べ方は、芯の部分は塩揉みして浅漬けにしましょう。
塩揉みする事で細胞が壊れ、酵素の働きが活発になり1時間程放置する事でGABAなどの栄養素も増加してくれます。
中心部分に多く含まれているカリウムや、外側のビタミンⅭは水溶性で水に流出し易い為、白菜蒸しやスープ、鍋料理などの、汁も一緒に摂れる料理がお勧めです。
長時間の加熱は栄養素を破壊してしまうので、鍋などに入れる時は、白菜は最後に入れると良いでしょう。
変わったところでは、新鮮な白菜はそのままザクザク切ってサラダにして生で食べるのもお勧めです。
ビタミンやミネラルを損なわず、サッパリ食べられます。お鍋に飽きた時のアレンジに使ってみましょう。

~ 白菜の選び方 ~

● 見た目をチェック
カットして時間が経過している物は、真ん中の芯の部分が盛り上がっているので、断面が平らな物を選びましょう。

● 重さ
白菜の殆どは水分です。美味しい白菜は重量感があり、葉がみずみずしいのが特徴です。

● 葉
ビタミンCを多く含む外葉は緑で色の綺麗な物が良いでしょう。
更に、葉先が綺麗に巻き付いて隙間なく詰まっている物がお勧めです。



毎日食べる野菜は身近な食材ですが、取り扱いを少し知っておくだけで同じ野菜でも美味しく、しかも栄養を逃さずに食べる事が出来ます。
正しい野菜の調理法を知って、毎日の食卓に活用しましょう。

ナチュラルクリニック代々木

2017.12.04更新

私達は活動エネルギーを日々の食事より摂り入れていますが、残留農薬や化学肥料の影響や、食品添加物使用の加工食品など、食材への健康不安が取りざたされています。

食品添加物とは食品の加工や保存のために製造の過程で添加する調味料、着色料、保存料等です。
日本では食品添加物は1500種類程あり、世界の国と比べても認可されている食品添加物が多いと言われています。

また、その食品添加物の摂取量は、国民一人当たり1日平均10gで、一年間に換算すると約4㎏もの食品添加物を摂取しています。
しかし、食品売り場では食品添加物を使っていない食品を探すほうが困難です。

添加物

あまり神経質になりすぎるのも、何を食べていいのか分からなくなりそうですが、出来る限り安全な食品を選ぶ事は大切です。
合成添加物を使わない食事を摂ることによって、アレルギー症状が回復すると同時に、近年増えていると言われている子供のADHD(注意欠陥・多動性障害)も改善されていることが報告されています。食品添加物の多用は、脳神経や成長ホルモン、また生殖機能等にダメージを与えること、また長く摂取すると発がん性の危険のある添加物なども判明しているようです。

一般的によく見かける添加物としては加工食品・調味料に使用されているうまみ成分(アミノ酸等)、発色剤として亜硝酸ナトリウム(ハム・ウインナー・タラコ・パック野菜など)、合成甘味料としてアスパルテーム・アセスルファムk、着色の目的でカラメル色素・〇色〇号(菓子類、漬物、かまぼこ、たこ、医薬品など)保存料として安息香酸Na(栄養ドリンク・シロップなど)、ソルビン酸(コンビニ弁当・ワインなど)、オレンジやレモン・グレープフルーツなどのフルーツに添加されているTBZ・OPP・イマザリルなどの防カビ剤があります。

 ハム

心がけやひと工夫で食材から有害物質を減らすことが出来ます。
方法としては野菜・果物は旬のものを選ぶ。旬のものは生育が早いため、露地栽培が多く、農薬は、紫外線によって消失する事が多く使用量は少なくてすみます。顔が見える野菜(生産者の市町村・氏名表示)など責任の所在がはっきり表示されている物は、残留農薬も少ないと考えられます。

キャベツやレタス、白菜といった葉物は、いちばん外側の葉がもっとも長い間、農薬を浴びているため、これを取り除くこと。ただし、サニーレタスは病害虫に強く、農薬があまり使われないので、「流水に5分ほど漬け、5回ほどふり洗い」すれば、表皮に残った農薬やダイオキシンが除かれるそう。

 ジャガイモ、にんじん、大根は、いずれも流水でスポンジを使ってこすり洗いをして、皮をむけば、表皮の下のクチクラ層にたまった農薬の殺菌剤や殺虫剤を取り除くことができる。トマトは、流水でこすり洗いのあと、湯むきするのがベター。水洗いだけでは、クチクラ層に浸透した農薬が落ちないからだ。

 果物では、バナナが軸元から1センチの部分に防腐剤や防かび剤などの化学物質が使われているそう。ただし、1センチ以上先には染みこまないので、この部分だけ切り落とせばグンと安心して食べられる。

農家

 食品添加物の多い加工食品の場合、ハムなどは1枚ずつ15秒ほど湯ぶりするだけで、リン酸塩や発色剤がうんと減らせる。同じ理由から、ソーセージも、切り目を入れて1分ほどゆでるといい。有害物質が流れ出したゆで汁はもちろん捨てること。
 肉類は脂身の少ないものを選びましょう。有害物質は脂肪にたまりやすいからです。農薬・肥料・防カビ剤などを減らすために塩や重層などもお奨めします。

 

そうした有害物質を退治することのできる食事法も取り入れましょう。それこそが、食物繊維(野菜・海藻・きのこ類)、発酵食品(ぬか漬け・みそ・納豆)などの腸を整え免疫を高める伝統的な和食です。まずは自分にできることから始めてみてはいかがでしょうか。

ナチュラルクリニック代々木

2017.11.06更新

通勤電車の中でもマスクを掛けている人を多く見かける様になりました。風邪をひかないようにするにはどうしたら良いでしょうか?毎日の生活の中で出来る予防対策を考えてみましょう。

① うがい、手洗いの習慣をつけましょう。
ⓐ 手洗いは、石鹸をつけて両手をこすり合わせ、甲側や手首まで良く洗いましょう。また両指を組む様に併せて指のまたをしっかりと洗い、水で良く石鹸を洗い流して清潔なタオルで拭きましょう。
ⓑ うがいは、起床後、食後、外出後、就寝前など、定期的に行う習慣をつける事が大切です。1日20秒、出来たら2回行うと良いでしょう。

うがい・手洗い

② 気温に合った服装を心掛けましょう
このところ、温かいと思っていたら急に寒くなったりして、気温の変化が激しくなっています。身体がこの変化に順応出来ずにいると、風邪をひきやすくなります。エアコンの入った部屋では、薄着で過ごすのは良いのですが、外出時には上着を羽織るなど、気温に合わせて衣類をまめに変える様にしましょう。

<風邪をひいてしまったら>

健康に気を付けていても、風が流行っている等は、ひいてしまう事がありますね。風邪の症状をこじらせることなく、早く治す為に出来る事があります。

① 早く寝ましょう。
風邪をひいたら薬で抑え込むよりも、安静にして体内の免疫細胞の働きを促す事が効果的とされています。昔から「風邪は寝るのが一番」と言われていますが、なるべく身体を動かさずに休めるようにしましょう。

② こまめな水分摂取
脱水症状を起こす可能性がある為、通常よりも、こまめに水分を摂りましょう。身体を冷やさない様に、冷水よりは白湯やカフェインの入っていないほうじ茶やそば茶などの温かい飲み物を摂りましょう。

③ 消化の良い食事を摂る
食欲がある時は、あっさりとした消化の良い物を選びましょう。
炭水化物‥風邪で消耗したエネルギー補給源となるのでしっかりと摂りましょう。
(お粥、うどん、じゃがいも、にゅうめん)
消化器官の働きが低下している為、柔らかく消化し易く調理すると良いでしょう。サツマイモは食物繊維が多く消化に負担が掛かる為、ジャガイモの方が胃腸には優しい食材です。
タンパク質‥胃の粘膜の回復 
(湯豆腐、半熟卵、白身の魚、鶏肉ササミ)
生卵や玉子焼きなどは胃に負担が掛かります。また冷たい物よりも温かい物にしましょう。
野菜・果物‥ビタミン・ミネラルなどの補給
(ホウレン草、小松菜、カブ、大根、里芋、バナナ)
葉物の茎には食物繊維が多く、胃に負担が掛かります。また、根菜類は量が多くなり易いので、少量にしましょう。果物には糖質やビタミンが豊富に含まれお勧めです。
  
食欲がない時は、無理に食事は摂らずに、野菜スープやお味噌汁などで済ませ、十分な水分補給を行いましょう。

雑炊
④ 湿度を調整しましょう
のど、鼻などの炎症を和らげるには、加湿器などで部屋の湿度を上げましょう。また、マスクをするだけでも口元周辺の湿度が上がり、楽になります。

風邪を長びかせない為には、上記のことを面倒がらずに迅速に実践してきましょう。

 

また風邪のひき初めや、長引く風邪には無理をせずサプリメントや点滴、注射を活用すると即効性が期待出来きてお勧めです。↓こちらをご参照下さい。

https://www.natural-c.com/infomation_injection/

 

ナチュラルクリニック代々木

2017.10.30更新

 

涼しい日が増え、すっかり秋めいてきましたね。

食欲の秋、と言われるようにお店では様々な食材を目にする様になってきました。

今日はそんな秋の食材についてお話します♪

 

秋と言えば、サンマ!

比較的価格もお手頃で、焼くだけでも美味しいサンマは、秋の代表的な食材ではないでしょうか。サンマにはDHAやEPAや良質なタンパク質が多く含まれ、必須脂肪酸であるDHA/EPAは、人間の体の多くの細胞で活用される重要な栄養素です。血栓ができるのを防ぎ、アルツハイマー病予防などにも効果があり、ビタミンDも豊富に含まれ、成長期の子供には欠かせない栄養素です。子供からお年寄りまで、みんなに大切な栄養がサンマには多く含まれ、秋の食卓に並ぶには最適です!ちなみにDHA/EPAを一番多く摂取できる方法は、やはりお刺身やカルパッチョなどの生で食べる事です。旬なサンマは油がのっているので、焼きでももちろん良いですよ♪

焼きサンマでは、大根おろしを合わせて食べる方が多いと思いますが、栄養面から見てもとてもいい事なのです。大根おろしにはタンパク質を分解する酵素が入っており、消化を促進すると共にビタミンや鉄分の吸収も促します。

焼きサンマ                   

 

 

 

実は栄養たっぷり、栗!

栗は昔から高栄養と言われ、日本では縄文時代から重宝されていました。糖の代謝を助けるビタミンB1、B2、ナイアシンも含む為、効率よくエネルギーを補給できます。カリウムが豊富に含まれる為、体内の余分な水分の排泄を促したり、塩分濃度を適正にする保つ効果があり、高血圧の予防になります。また抗酸化作用のあるビタミンCを豊富に含みます。熱に弱いビタミンCですが、栗の場合はデンプン質で覆われている為、加熱しても壊れにくく摂取し易いのです。渋皮の部分には、ポリフェノールの一種であるタンニンが多く含まれ、活性酸素の除去をしてくれるので、老化防止やガンの予防に繋がります。

タンニンを摂れる渋皮煮もいいですし、湯がいて半分に切り、スプーンですくって食べるのもいいおやつになります♪

  栗

大人の味覚、銀杏!

 銀杏は他の木の実類と比べ、速効性の高いエネルギー源である糖質と、感染症を予防するカロテンが多い特徴があります。ビタミンCを多く含んでいるので、風邪を引き易い秋から冬にぴったりな食材です。またカリウムをはじめマグネシウム・鉄・リンなど、骨や歯などを作るのに必要なミネラル群やビタミンB1も豊富に含まれています。銀杏は中国が原産で滋養強壮をはじめ、膀胱や肺を温める働きがあり、咳や痰、喘息や気管支炎、肺疾患、また夜尿症の改善に用いられていました。

しかし銀杏の食べ過ぎには要注意です!銀杏にはビタミンB6の吸収を妨げる、メチルビリドキシンという中毒物質があり、過剰摂取は下痢・鼻血・痙攣などを引き起こします。特に小さな子供は解毒能力が弱いので、食べるなら5粒程までにし、5歳以下の乳幼児には食べさせないほうが良いでしょう。

 銀杏                                           

日本には四季があり、その時期によって旬な食材があります。通年して見られる食材でも、旬な時期には味もさることながら、もっとも栄養価が高くなるのです!

また旬な食材は美味しいだけでなく、その時期に体が欲する食材とも言われ、秋から冬にかけて寒くなるこの時期には、体を温めてくれる食材が増え、まさに理にかなっているのですね☆

食べ過ぎには注意して、皆さんも秋の味覚を楽しんでくださいね♪

    黒うさぎ                  

ナチュラルクリニック代々木

 

 

 

 

 

 

 

 

2017.10.16更新

昔から食にまつわる「医者いらず」の言葉があります。

・「腹八分目に医者いらず」
腹八分にする事で、消化器官への負担を軽減し、成人病予防や未消化物による腸内環境の悪化を防ぎ、万病予防に繋がります。

・「柿は医者いらず」
柿に限らず、実りの秋には様々な実が色づき、食べ物が豊富で気候も穏やか、病気になる人が軽減するという秋の過ごしやすさを表した言葉です。柿にはビタミンA・Cが豊富な上、二日酔い改善になるアルコールを分解する(タンニン)と、利尿作用のある(カリウム)も豊富に含まれています。しかし、食べ過ぎると胃石や下痢、便秘の原因になるので、食べ過ぎには注意しましょう。

・「サンマが出ると按摩がひっこむ」
秋になると身体によい食材が多くなり、病人が減るという例えです。また、(サンマ)と(按摩)の語呂合わせの洒落にもなっています。

・「大根おろしは医者いらず」
大根をおろした時の辛み成分「イソチオシアナート」はワサビなどの辛み成分にも含まれ、免疫力アップ、癌細胞の抑制、消化吸収を助ける等の効能があります。皮の部分に近い所に含まれているので、皮は薄くむくと良いでしょう。更にでんぷんを分解する消化酵素の「ジアスターゼ」やビタミンⅭを含んでいますが、ビタミンⅭは時間と共に減少するので、食べる直前に擦り下ろすのがお勧めです。

・「梅はその日の難逃れ」
梅に含まれるクエン酸は、疲労回復や殺菌効果があり、昔から病気の予防に使用されてきました。更に梅干しは整腸作用や血流改善にも効果的です。梅を勧めた格言に、こんな過激なものもあります。「医者を殺すにゃ刃物はいらぬ朝昼晩と梅を食え」

これも梅を朝昼晩と摂る事は医者が不要になるほど健康に良いと言っているのですが、梅干しには塩分が多く含まれている為、食べ過ぎには注意しましょう。

・「味噌は医者いらず」
飛鳥時代に中国から伝来した味噌は、昔は高級品で薬やおかずとして扱われてきました。大豆を発酵して作られた味噌は、炒ったものや煮た大豆より消化に優れ、タンパク質の吸収にも優れてる他、腸内環境改善にも繋がる優れた食品です。朝には代謝を促進する「赤味噌」、夜は精神安定作用のあるGABAを多く含む「白味噌」を摂ると安眠効果やストレス軽減に繋がると言われています。

・「朝茶は七里帰っても飲め」
「朝茶はその日の難逃れ(あさちゃはそのひのなんのがれ)」、「朝茶に別れるな」とも言うように、朝のお茶は一日の災難を除いてくれると言われ、朝茶を飲むのを忘れて外出してしまったら、たとえ七里という遠い距離であっても戻ってお茶を飲むべきだ、と言われてきました。緑茶にはビタミンⅭやカテキン、カフェイン等が含まれ風邪予防や血糖値と血圧の抑制やコレステロール、活性酸素の減少などが挙げられます。

 

「医者が青くなる」シリーズは沢山あります

・「柿が赤くなると医者が青くなる」

・「蜜柑が黄色くなると医者が青くなる」

・「トマトが赤くなると医者が青くなる」

・「柚子が黄色くなると医者が青くなる」

医者が必要なくなるという意味で使われる事が多く、栄養価の高い食材や季節などから比喩されたものが各地方により多く存在します。

更にこのような格言は日本だけでなく、世界各国でも言われています。

 

フランス
Avec bon pain,bonne chere et bon vin, on peut envoyer promener la medecine.
「美味しいパンとご馳走、それにうまいワインがあれば医者いらず」
これは、食の幸福感を大切にしたフランス人らしい言葉と言えますね。赤ワインには抗酸化作用のあるポリフェノールを含み、1日1杯程度のアルコールは健康にも良いと言われていますが、個人差がある為、ご自身の心と体と相談して摂取する様にしましょう。

イギリス
an apple a day keeps the doctor away
「一日に一個のりんごは医者を遠ざける」

スペイン
「毎日のりんご一個は医者の費用を節約できる」

中国
如果你吃苹果,你不需要医生
「リンゴを食べると医者いらず」

 リンゴにはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれる他、強い抗酸化作用のある(ケルセチン)が豊富に含まれて免疫力向上から病気の予防に繋がります。世界中で大切にされる果物ですね。

 リンゴ

その他

Feed by measure and defy the physician.
「適度に食べて医者を無視せよ」

Measure is medicine.
「程よさは薬である」

Much meat, much disease.
「食べ物が多ければ病気も多い」

 食物への注意だけではなく、食事の摂取量を抑えて暴飲暴食を控え、胃腸への負担を軽くして未消化物を少なくする事が、腸内環境を良好に保ち健康の秘訣となります。日本では、腹8分目と言いますね。

 逆に、医者が必要となる時期に因んで、注意を促す格言もあります。

・「枇杷が黄色くなると医者が忙しくなる」
びわの色づく初夏にかけて急に病人が増え、医者が繁昌する。という言葉もあります。

 

更にヨーロッパでは食べる時間帯について記述した物もあります。

・「朝のくだものは金、昼は銀、夜は銅」

ここで言われているフルーツの効果とは、エネルギー消費を表しています。果物には果糖やブドウ糖などが多く含まれ、朝に摂取すると身体や脳を活動的な状態にしてくれるので、1日の始まりに摂取するには適していると言えるでしょう。しかも果物には酵素が含まれ、体の排泄や代謝が促進されデトックス作用に繋がります。反対に夜は運動量の低下から代謝が減り、摂取した果物の果糖が脂肪に代わり、体に蓄積され太る要因の他、消化不良の原因となります。これらの事から、果物は朝摂ると良いとされました。

 昔から健康には食が重要視され、様々な言葉として言い伝えられてきました。現在、日本には多くの食が溢れ、好きなものを好きな時に食べられる様になりました。何をいつ、どれくらい摂るのかの選択肢は、個人の意思に掛かってきます。体調が悪くなったと病院へ行く前に、自身の体調をしっかりと把握し、食を見直すことが健康で美味しい人生を送る事に繋がります。「医者いらず」の生活に越したことはないですね!

 

ナチュラルクリニック代々木

 

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